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人間の特性と住まいを考える

ミクロの世界の研究に学ぶ


 ◎人間は、知性と理性を持っている  人間が存在しているには意味がある。
1人ひとりの生には意味があると考えるべきでは ないでしょうか。
 人間らしさということを本稿でのテーマにしていますが、脳の構造と働きというところ から人間と動物の大きな違いを考えてみます。
 まず、第1に人間の脳が、すべての生き物の進化を体現し、その脳を持って生まれた究 極の存在であるということは、地球上の動物とすべての存在に責任を持つという役割が与 えられているということのようです。
 自然を破壊し、何十万、何百万という生物種を絶滅に追いやり、21世紀初頭には、人間 自身の存在さえ危ぶまれる状況をつくっているということは、人間のとんでもない思い上 がり・傲慢さであり人間の存在に対する勘違いではないでしょうか。
46億年の地球と35億 年の生命の歴史から考えると、近代的という現代人の生き方、存在の仕方を根本的に問い 直して21世紀を迎えるべきではないでしょうか。
 第2には、他の動物達が持っていない大脳新皮質を人間だけが持っている意味から考え てみます。
  先に書いたように、大脳新皮質が「知性・理性の座」であるということは 、人間は知性的・理性的に生きられるし、そう生きるのが人間的だと言えるようです。
「 人間は感情の動物だ」と言って、感情に流されたり、情動のおもむくままにというのは、 人間としての初歩的な部分でしかないと言うべきで、むしろ、知性と理性を働かせ、そこ から出てくる良心や意志に従って行動し、本能や情動、情緒や感性をコントロールして合 わせることが、人間としての正しい生き方と言えるでしょう。
 第3には、大脳新皮質は、使うほどに成長し、開発される脳だということがあります。
頭は使えば使うほど良くなるのですから、どんどんよくして人類と地球に役立つようにな るのが人間としての使命のようですから、否定的にならず、素直に受け止め、勉強し、挑 戦することを心がけることが大切です。
 それに、考えるとか創れるというのも大脳新皮質の働きと関連した人間の特徴といえる ものですから、世のため人のために役立つものをつくり喜んでもらえることで脳はますま す元気になるのではないでしょうか。
創造は想像でもありますから、考え、想像し、イメ ージ化することで、より強い創造力を呼ぶことができるようです。
 第4に、人間にとっての最高の知的能力と言われる直感力を本来持っていることです。
直感力とは、5感や思考を通さずに即座に正しい答えを知る力で、第六感的なものであり 、ヒラメキです。
アメリカの経営者たちの多くが直感力の研究をしているといいますが、 直感力を育てることもまた人間だからこそできることです。
 この直感力の情報の源はスーパー・コンシャスネスという超意識=あらゆる情報の存在 している意識にあり、この超意識(もしくは宇宙意識)と1人ひとりの大脳の顕在意識 が接触することによって得られるもので、右脳の開発とも深く結びついています。
 第5に言えることは、人間は悟ることのできる唯一の動物であることです。
悟るとい う内容にはピンからキリまでありますが、釈迦は、悟りを得、直感力を高める方法・生き 方として「六波羅密」を説いています。
宗教として捉えるのではなく、人間の生き方とも 言うべきものとして参考にして下さい(別項)。
 人間の特徴と人間らしさというのは、以上のような内容を指しているのだと思います。
六波羅密 ・布施 さしあげる ・持戒 規律を守り、思いやりをもってすべてにあたる ・忍辱 人のいやがることをすすんでやる ・精進 どんなことも大事にし、誠心誠意やる ・禅定 頭を空にする、瞑想して超意識と一体化する ・般若 潜在する知恵や能力に気付き上手に使う
●人間らしく生きるとは  ここまで「人間とは?」について、人間性が阻外された近代の矛盾からはじめ、カタカ ムナと最先端の科学を通して超ミクロの世界(精神世界・潜象世界)がつくる目に見えな い本質生命体(生気体)に"こころ"が宿っていること。
人間の誕生のプロセスと脳の構 造から、人間の特性と人間らしさを考えてきました。
 ここから住まい方にもかかわる生き方についてを本稿の締めくくりとして考えてみます。
 ◎人間らしさは、人間の特性を伸ばすこと 人間らしい生き方の基本を一口に言えば、 人間の特性を生かし、特性を伸ばす生き方と言うことができます。
 過去を肯定し、未来に希望と確信を持って、日々を力いっぱい生きるということが大切 なようですが、現実にはなかなかそうはいかないことの方が多いかもしれません。
 そういう生き方をするのには、やはり人間の特性と人間らしさを理解し、希望と確信が 持てるように勉強することが大切になります。
勉強することで知らないことを知り、頭も よくなります。
 このことを前提にしながら、生き方、住まい方を考えると、それは自然の摂理に従って 自然と共に生きること、宇宙の意識に添った生き方をすることに行き着きます。
 自然の摂理をみれば、自然は非常に単純・シンプルで、競争せずに共生し、一体化して います。
そして調和しながら循環し、ゆらぎ、生成発展しています。
 ですから、自然の摂理に従う住まいと住まい方、生き方というのは、自然を取り容れ、 自然と一体化することが何より大切だと思いす。
 自然に逆らい、自然と対決するという生き方は日本の歴史の中にはありませんでした。
それどころか古来からの日本民族は、四季の変化や生態系の循環などのサイクルに合わせ た暮らしで、自然とともにありました。
特に農耕仕事は日の出から日没まで、季節の移ろ いの下で働き、実りを得、神に感謝の祭りをするというように、自然のサイクルに従い、 最も自然に順応してきた民族です。
 農耕民族は、働くことを喜びとし、実りに感謝する民族ですが、自然とたたかう西洋文 明では、労働は苦であり罰という意識がありますから、時短やバカンスの要求が生まれる ことになります。
 自然との一体化は、労働だけではなく、住まいづくりや住まい方にも一貫しています。
自然を遮断したり、隔離するようなことをせず、内と外との一体感で風の流れや明かり、 香りを楽しみ、気持も一体化した暮らし方ですし、家のつくりも大地と一体となって大地 に根づき、自然を受け入れるものでした。
 そして、自然の姿である単純・質素は食生 活や家の造りにも現れています。
今のように食料の70%を輸入しながら飽食で、グルメな どといって贅沢をして食べ残したりした時代はなく、自給自足型でしたし、家も機能性や 高級さを追い求めるものではありませんでした。
 このように、古来からの日本民族の生き方や暮らし方は、まさに自然の摂理に従ったも のであったことがわかります。
 21世紀には節約する、モノを大切にする、簡素化ということも大切なテーマとなってく るようです。
戦後の近代化の中で忘れさせられた日本らしさの中にこそ、自然の摂理に従 った人間らしい生き方があることを学び直し、21世紀に生かしたいものです。
 生き方の極意ともいうべきもののもうひとつは、宇宙の意志と宇宙の法則に従うことに あります。
 宇宙意識などというと眉ツバの人もいるかもしれませんが、本稿で取り上げたように、 科学の最先端を行く量子力学の天野さんの研究は、宇宙の究極の存在を語っています。
遺 伝子研究の村上さんは、サムシング・グレイトの存在を認めないわけにはいかないといい ます。
カタカムナの人々は、宇宙の真相を「目に見えないチカラが広がる世界のヌシであ り、同時に基礎物量としての存在」(超科学「カタカムナの謎」)として捉え、創造主も しくは造物主として「カタカムナ」と言っていたようです。
 地球の森羅万象のすべてが、マクロからミクロまで、整然と一糸乱れず統制がとれ、ム ダがなく、すべてがスパイラルに生成発展していることを知れば、ただごとではありませ ん。
これは偶然の結果ではなく、何者かによると考えるしかないのです。
宗教的にいえば 、それは神仏になるのでしょうし、創造主、創世主とも呼ばれるでしょうが、総称して宇 宙意識もしくは宇宙意志と呼んでさしつかえないでしょう。
 正直言って宇宙の意志や法則を大上段に構えて論ずることはとてもできません。
しかし 、可能な限り推し量れば、数多い銀河系のひとつに、遅れて太陽系をつくり地球をつくり 、そこに他の星にない水や植物、大気をつくって動物の存在と進化を試み、究極の存在と して人間を創ったというのはもう否定することはできません。
これは、突然変異と異変の 偶然の積み重ねの結果などではなく、宇宙の意志と考えるしかありません。
 逆論的には、人間という存在を生むために壮大なドラマが展開されてきたとしか考えら れないのではないでしょうか。
 さらに、その目的は、肉体という衣をまとうことで本質生命体(生気体)に何かを課し ていると言えるようですから、宇宙の意志に従い、宇宙の法則に従うことが、人間として の生きる意味であろうと思います。
 宇宙意志が何を人間に望んでいるかについて船井総合研究所の船井幸雄会長は「なにが おきましても、そのことを肯定してその上で、今から将来のためにプラス発想して前向き に努力するのが人間にとって正しいと言えるでしょう」(「人間のあり方」PHP)といい 、「学び、活かし、生成発展しよう。
しかも前向きの意志をもって」ということを宇宙意 志(サムシング・グレート)が、我々人間に望んでいることのように思うといっています。
 自然界の姿に見られるように、宇宙にはムダというものがなく、単純で、相似象で、生 成発展しています。
宇宙の法則をここに見ることができるようです。
船井会長はさらに、 「宇宙万物の秩序は必要に応じて維持される」「意志は条件がそろえば実現する」これも 宇宙の法則だといっています。
 宇宙の意志については、また別の機会に考えることにしますが、参考にあげた文献を読 んでいただくとより理解が深まると思います。
 いずれにしても、このようなことの全体を通して言えることは、今の私たちの思考回路 を支配している西洋文明の近代科学の枠内や近代資本主義的なエゴイズムからの発想では なく、自然の摂理と宇宙意志の現れと言える良心に従った生き方、自然と一体になった住 まいづくりと住まい方こそが21世紀の最大のキーワードと言えるようです。
〈参考文献〉 船井幸雄著「自然の摂理に従おう」(風雲舎)      「人間のあり方」(PHP) 他 天野仁著 「宇宙の存在に癒される生き方」(徳間書店) 渋谷直樹・和嘉子著「想造力」(文芸社) 澤野一幸著「超科学書・カタカムナの謎」(廣済堂) 喰代栄一著「地球は心をもっている」(日本教文社) 七田眞著 「超右脳革命」(終合法会)他
インターネット上にある樹木、木に関する情報のアーカイブをまとめたホームページです。これとは別に木に関する一週間の情報が見れる「WEB新聞一週間」というサイトがあるのですが、一週間たったあとでも情報が見たい。もう、リンク先がなくなってしまっていて情報が見れない。などの意見があり、「web新聞--樹木」が出来たそうです。現在、2006年から2010年までのアーカイブが公開されています。このホームページでは樹木に関するニュースのアーカイブを取り上げていますが、他にも森林・環境編、林業編、住まい・木材住宅編、木材・木工・木製編があります。他にも、木材に関するウェブサイトが紹介されています。 ホームページは  web新聞--樹木 です。
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