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洋風住宅と高気密化へのミスリードを考える
高気密化がすすんだ背景と意図を考える
最近発表された矢野経済研究所の全国工務店経営者の意識調査のアンケート集計によると、外断
熱、内断熱を含む高気密住宅を注目工法としているのが、二七・六%になっています。
(参考 そ
の他の注目されている工法、エアサイクル/4.8%、2×4/9.3%、パネル/8.8%、ソーラー系/
33.7%、サンプル数384件)。
これでもわかるように、これら全体が洋風住宅を前提意識としてもったものが多く見られ、その
中での高気密・高断熱住宅は、以前ほどではないにしてもまだ四分の一強の支持を受けています。
しかし同時に、高気密・高断熱住宅化の中でも高気密化への疑問や否定、問題の解明を求める声
は急増しており、本誌編集室へも多くの声が寄せられています。
そこでまず、高気密化・高断熱化が推進されてきた背景と意図を読みとることが必要になってき
ます。
■住宅の洋風化の問題
高気密化は何と言っても第一に、住宅の洋風化
に伴う必然的結果と言えます。
洋風文化の根底に
ある外敵との対決、自然との対峙という思想から
すれば、当然のように外との遮断が必然になりま
す。
自然と親しく生活しなければ、そこから室内
の人工的温度調整(冷暖房)が必要になり、外気の
寒暖(特に寒冷)を断つことが求められ、高断熱化
せざるを得なくなってきます。
■資材の規格化の問題
第二に、規格工業製品での大量生産化というハ
ウスメーカーの意図があります。
手間ヒマのかか
る加工が必要な工法から、規格品での仕上げにす
ることで、コストの削減も工期の短縮もでき、規
格品だからピッタリと気密化できます。
またそれ
に合せた住機類をビルトインすることで、住宅価
格の引き上げも図れるというメーカー側のメリッ
トがあります。
■文化に関わる問題
第三に、アメリカの意に添う目に見えない形で
の文化の変質化がすすめられることです。
特に自
然との遮断は、西洋文明による日本文化の変質化
への大きな命題のひとつであることからしても重
要な意味を持っています。
それに、外との気密化
と同時に個室化をすすめ、プライバシー問題等で
個人主義、自由主義を意識づけさせることになり、
家族の和より断絶、近隣を他人にして、日本の文
化の変質がすすむことになります。
このように高気密化・高断熱化の背景には想像
をはるかに超える深謀遠慮があることを見逃すこ
とはできません。
一見関係ないように見えるバラ
バラの事象・偶然と思わされているような事象も、
その糸をたぐって行くとひとつの手に行き着きま
す。
糸が見えなければ見えざる手を考えることや、
結論からの仮説で実証して行くことで本質に迫れ
ることになります。
もしそんな背景と意図がなければ、どうして日
本の気候風土にそぐわず、多くの人が疑問を持ち、
後で触れるような多くの健康被害が生まれる住ま
いづくりがすすむかということになるはずです。
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