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木造の家を手が届く範囲で
木の家は決して高くない
「従来通り、何の工夫もしないでやってきた業者は、今淘汰
されても全く不思議ではない。
世の中は高齢化、少子化が進
み、人々は自己の責任で人生の青写真を描かなくてはいけな
い時代になった。
人が家を建てることに、より真剣になり、
それに応えられない業者が淘汰されていくのは、当り前のこ
とだ」。
インタビュー冒頭から、寺田二郎社長のことばは明
解だった。
寺田建設㈱は、先々代が明治40年に創業した。
「ここ(取
手市台宿)はかつては30戸くらいの村だった。
この中で村内
の人達の家を建てたり直したり。
そんなことをしながらその
後を引き継いだ先代が大工として独立した」。
今も同社の屋
体骨を支える“伝統軸組在来木造工法”は、創業以来変るこ
とのない同社の財産だ。
軸組在来工法こそ生きる道
「苦しい不況期に入って住宅業界は本当に大変だ。
しかし、
どんなに景気が悪くなっても家を建てる人はいる。
パイは確か
に小さくなるが、なくなるわけではない。
要は競争が激しくな
るということ。
この中で何をしていくかだ。
」寺田氏は軸組在
来木造工法の中にこの答えがあると考えている。
今多くの工務店・大工が木軸工法を捨て、合理化の名のもと
パネル工法に移っている。
「自分が苦労して覚えた木軸をどう
して簡単に捨ててしまうのか」寺田社長の素朴な疑問だ。
技術
は一朝一夕に身に付くものではない。
「落ち着いて一対一で家
を建てたい人と話すと、実に多くの人が木の家(木軸組の家)
を好きなことがわかる」。
家を建てたい人との適切な出会い、
“木の家はとてつもなく高い”という誤った施主の思い込みさ
え正せれば、潜在需要は計り知れないほどある。
この可能性に少しでも近づくよう、同社は“住まいの絵本館
(住宅に関する図書を集め、無料で希望者に貸し出す)”を4年
前にオープンした。
家を建てたい、リフォームしたいという人
が自由に訪れ、知識を得ることができる。
また絵本館を訪れる
人達の希望から、家作りについての勉強会、多様なメニューの
フォーラム等も始まった。
完成した家や工事中の家(現場)など
も見学し、“失敗しない家づくり”をさまざまな角度から学ん
でいる。
手づくりの木の家
手づくりの食事
「フォーラム、勉強会等を通して知ったことは、家造りにつ
いて本当に熱心に勉強したいと望んでいる人達が、とても多
いという事だ」。
そして、これらの人々の中から実際に家を
建てる人、直す人が出てきた。
また勉強会に参加した人が、
新たな友人、知人を紹介してくれた。
「四年が経過して、今
はっきりわかったことは“心のこもった、地道でていねいな
仕事”の中にこそ道があるということ。
合理性、効率ばかり
に目を奪われていては、お客様は絶対に現れない。
絶対量(
需要のパイ)が小さくなることは事実。
そして今後家を作り
たいと思う人は、本当に納得しなければ家を買わない、造ら
ないということだ」。
同社で行うイベントの「食事は全部手
作り」という話からも、社長の仕事に取り組む姿勢(決意)
が見えてくる。
寺田建設の家は、人間の暮らしに最も相性がいい“木”造
り。
日本の風土や文化にマッチし、快適な暮らしが楽しめる。
「しかし快適に暮らしてもらうためには、それだけ材料(木)
にこだわった家造りをしなくてはならない」。
木材のイメー
ジを下げた材木屋さんには、苦言もはばからない構えだ。
「木は乾燥してからでなければ使えない」を実践するため、
大きな木材置場を保有し、多彩な材料を保管している。
「薄
いもので最低2~3年、大きな(厚い)ものや丸太は7~8年置
く」。
充分に天日で乾燥された木材は、強度、安定性ともに
わめて優良な住宅資材となる。
木の表情が見える家づくり
同社の木造住宅は多彩な木材を使う。
「マツ、スギ、ヒノキ
だけでなくクリ、サクラ、カエデ、ナシなども」場所、使い勝
手、見た目などいろいろな要素を考慮して使う。
「お客様が
“木材ってこんなにいいんだな”と実感してもらえる家を造り
たい」という。
そして案内してもらった工事中の家は、木がさ
まざまな形(なるべく自然に近い形)で表情豊かに組み合わさ
れ、とても楽しい感じに仕上がりつつあった。
「家を造る側の人にいいたいことは、木の家を造ることは手
間がかかり大変だが、嫌う前にもう少しがんばってみて欲しい
ということ。
せっかく覚えた技術を生かさないのはもったいな
い。
また家を建てたい側の人に申し上げたいことは、木造の家
はけっして手の届かない値段ではない。
是非相談に来て欲しい
ということだ」。
一人でも多くの人に、木の家の良さを知って
もらい楽しんでもらいたいと願っている。
「この楽しみこそ心
身ともに健康の元なんです。」
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