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木のこころ

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内装にこそ木材を木材が育てる癒しの世界

内装に生きる木材の特性と役割

和のこころを育てるムク板とツキ板
人間生活の基点にある家と家庭
内装に木材を」と木材業 界は呼びかけていますが、「 木のこころ」はそれ以上に「 内装にこそ木材を」と呼びか けています。
前稿で触れたように、いま の社会は心と身体の健康を損 う要因で満ち満ちていて、条 件面だけを見れば、健康を育 てるということは至難な状態 です。
こんな社会の中でも「健や かで」「康らかで」ありたい と思えば、まず前向きに生き る姿勢を持つことが第1条件 です。
プラス発想をし、笑顔 で前向きに生きる人に病人が 少ないことを周りの人で確認 できるのではないでしょうか。
とは言え、周囲は矛盾と汚 染に満ちているのですから、 考えなければいけないのが家 づくりであり、内装です。
家とは本来、家族が集まっ て絆を結ぶところであり、寛 いで1日の疲れを癒し、明日 への活力を育てるべきところ です。
ところが、近代的と思って いる家が気付かぬ内にもたらしているものが、個室や子供 部屋づくり、テレビやオーデ ィオ漬け、個人主義の増長で 、親子の断絶から夫婦の無会 話、それに電磁波やプラスイ オン、テレビから流れる気分 の悪くなるようなニューすと 番組。
これでどうして明るい 家庭が作れるでしょうか。
親子ゲンカから夫婦ゲンカ 、果ては暴力に殺しまで出る という和のない家庭。
それを 生んでいるのが近代的と思っ ている当世風の家です。
これからの家に大切なこと は、癒しのエネルギーで健康 を育てられることであり、か つ、安らぎと和みをもたらす ものにすることです。
そして、それをなすことが できるものこそ木の内装なの です。
家というのは、人間生活と 人間関係の基礎となるところ です。
ここで和と健康が育て られなくて、人間らしい暮ら しを望むことはできません。

健康を育てる木材の特質
以前にも触れましたが、近 年、小中学校や幼稚園の校舎 を木造で造るところや、コン クリート造でも内装はすべて 木造という校舎がかなり作ら れています。
そこを取材すると見事に同 じ答えが返ってきます。
「ケ ンカやイジメがなくなった」 「子供たちに笑顔がもどって きた」「裸足で遊ぶようにな った」と言います。
決して偶然の一致などでは なく、これが木の持つ力なの です。
木のもたらす効力は学 校等だけでなく、家でも同じ です。
気付かない内に、心が 優しくなり、和み合え、心身 が安らいで健康を育てること ができるのです。
それは木のいかなる特質に よるものかを考えてみます。
まず第1に、温湿度の調整 と併せてプラスイオンを吸収 し、マイナスイオンを排出し 、森林浴に近い爽やかさを生 み、気持ちをリフレッシュし てくれます。
第2に、室内に飛び交う電 磁波を吸収し、コンクリート の壁などを通して入ってくる 電磁波も防止します。
また、 室内の低周波音を吸収して低 減させ、神経の高ぶりをなだ めて落ち着かせてくれます。
第3には、木目を中心に表 れる〝ゆらぎ〟で、視覚を主 にした五官を刺激し、心地良 さを感じさせて活力を育てま す。
第4に、木肌の小さな凹凸 が、視神経を刺激する紫外線 などの波長の短い光線を吸収 し、目に優しい赤外線など波 長の長い光線だけを反射する ことで安らぎを感じさせてく れます。
第5に、自然の木肌の色が 視神経だけでなく、皮膚細胞 にも安らぎを与え、落ち着き と和みを呼んで、快眠も誘い ます。
第6に、適度な吸音性が、 耳に刺さるような波長の短い 音を吸収し、神経の高まりを 抑えてくれます。
第7に、手足に触れる木の 粗骨感が安心となつかしさを 呼び、心を和ませてくれます。
第8に、木材の持つ芳香性 が、自然の中の感じを持たせ て爽快感を育てます。
これらの総和として、精神 を安定させた上で、脳幹の働 きを活性化して自律神経を正 常にし、細胞の働きに活力を もたらします。
それと同時に 感性を育てて情操を豊にして くれるのです。
木材は日本のこころを育ててくれる
このように、木につつまれ た暮らしは、森林の自然の中 と同じではないにしても、木 の特性に触れ合うことによっ て、古代からの日本人の心に 宿っている森林の民としての 感性を呼びさまし、日本民族 の中に眠っている遺伝子をめ ざめさせてくれるのです。
私たちが現代の日常生活の 中で忘れているのは、日本人 らしさです。
その根っ子にあるのは、森 林調和的性格による自然との 調和と共生であり、その下で の誠実、温和、互助、調和、 勤勉、簡素、素朴などといっ た特質です。
これは、自然と共に暮らし 、自然を敬い親しんできた民 族の姿なのですが、自然支配 、自然敵対の西洋文明の支配 の下で打ち消され、忘れ去ら れようとしているものです。
環境破壊をはじめとする矛 盾と危機を極限近くまで進行 させ、その解決の処方箋のな い20世紀末に求められてい るものこそが、森林調和的な 性格による自然との調和と共 生であろうと考えます。
「木につつまれた暮らし」 「内装にこそ木材」を呼びか けるのは、健康を育てるとい う課題に応えるものであるこ とは言うまでもないことです 。
それは同時に、自然に親し み、自然が育てた最良の資材 である木に生活の拠点で触れ 合うことによって、眠りかけ ている遺伝子に働きかけ、日 本人らしさ、和のこころを呼 びさますことにもなるのです。
校舎の例は、感受性の強い 子供たちだからこそ、その感 応と反応の速さが示されてい るのです。
若いほど、幼いほ ど、現代社会に毒されていな いことと順応性が高いことの 証しでもあるのですが、親が 子供に影響を与える側面と同 時に、子供たちが親の心を変 えることもあるのですから、 教育の場での木材の活用は、 もっと真剣であるべきでしょ う。
しかし、大切のなのは何と 言っても住まいです。
住まいに木材を取り入れる 意味は先ほど触れた通りです が、具体的にはどうするかを 考えなければなりません。
内装に木材を使う時は、ム ク板かツキ板を貼った化粧合 板になります。
その際の特質 を考えるとそれぞれに独特な 役割があることがわかります。
簡単に言えば、ムク材は、 木の特質をそのまま生かした 健康素材であり、その認識は 広く知られているところです 。
では、ツキ板・化粧合板の 最大の特性は何かと言えば、 木が持つ〝ゆらぎ〟を最も引 き出していることにあります 。
しかも、木をスライスした ツキ板と言えども、木の本来 性を失っていないのです。
一般的にツキ板・化粧合板 については意匠性が語られる 関係で、「木目が揃いすぎる 」「欠点が少なくて自然感が ない」と言われますが、〝ゆ らぎ〟の力を発揮する最良の 材料がツキ板であることは、 あまり理解されていません。
それは〝ゆらぎ〟の認知度の 低さによるものと言えるよう です。
ムク材であれ、ツキ板であ れ、大切なことは木としての 特性を殺さないことです。
殺 すというのは、呼吸できない 状態にすることや、木の表面 の細かい凹凸を潰したり、木 目をわからなくしたりするこ とを意味しています。
湿気を多く与えるとか、密 閉するということがいけない のは当然ですが、洋風化の下 での木の処置の最大の問題は 塗装です。
ペインティングという欧米 風の装飾性の延長線上にある のが、カラーコーディネイト ということでの塗装です。
中 には表面をピカピカでツルツ ルにしてしまうものまであり ますが、石油などの化石燃料 を原料とする塗料は、それ自 体が有害な揮発性の溶剤を含 んでいて、プラスイオンを発 生させる代表のようなもので すし、電磁波の反射性が最も 高いと言えるものです。
それ 以上に、それらの塗料は、木 肌に表れ視覚や触覚に好影響 をもたらす、管・仮導管によ る表面の微妙な変化を殺して しまいます。
当然ながら温湿度の調整や吸 音・遮音性を殺してしまいま すし、〝ゆらぎ〟の効果を奪 い取ってしまいます。
特にツキ板の場合、塗装の 濃さは、一見すれば木目は残 っているようでも、〝ゆらぎ 〟の効果を失わせていること を理解してほしいものです。
無塗装の生地の方が良いの は論を待ちませんが、塗装が 必要な面もありますから、否 定し切ることは現実的ではあ りません。
それでもなるべく 薄く、可能な限り植物性の塗 料をということを強調してお きます。
最近、紙の特殊加工による 表面化粧や、特殊なラッピン グ加工のツキ板も出され、そ の成果は素晴らしいものがあ りますが、この場合の最大の 留意点が〝ゆらぎ〟を消さな いことにあることも付け加え たいものです。

内装に木材をどう使うか
内装に木材をどう使うかで すが、室内の構成は、床と壁 面と天井ですから、それぞれ について考えるべきでしょう。
まず床については、ムク材 の場合、多かれ少なかれ、材 の伸縮や反りは考慮に入れる ことが大前提です。
いかに乾 燥材と言っても室内の温度と 湿度が変化し続けている下で は多少の狂いは避けられない と考えるべきです。
良く使われるムクの床材は 、針葉樹ではヒノキ、カラマ ツが多く、杉の軟らかさを生 かす使用も出てきています。
しかし、針葉樹は総じて通直 性が高い材ですから、難しい 材というのは少ないと言える でしょう。
一方、広葉樹は直通性の高 い樹種のケヤキ、マカバ(サ クラ)、タモ、チークなどは 使いやすい材で、木理が交錯 放物・ら線状などの変化の多 い樹種は、難点が生ずること がありますので、 乾燥状況を含めた注意が必要 でしょう。
また、全般的に硬 いという広葉樹の性格を知っ て使うことも必要と思われま す。
床材については、品質が安 定しているのが複合床で、合 板の上にツキ板を貼ったもの や薄板を数枚貼り合わせたも のなどがあります。
強度や寸 法の安定した床材と言えるも のですし、これに遮音性や暖 房を加味した機能性の高い床 材も含め、適材適所で使用す べきであり、近年のムク材至 上主義的傾向には一考を要す るのではないでしょうか。
壁面については、多少の寸 法の変化は、床ほどの問題に はなりませんので、好みの色 合(木材自体の)や木目で大 いに使用してほしいものです。
ただ、室内空間のバランス から、壁面全体の木材使用に ついては賛否両論ですから、 その空間の意味や住む人の要 望で決めれば良いと考えます 。
それでも、せめて腰板には 木を使い、味気ないマンショ ン等にも潤いを持たせること は、最低でも考えてほしいこ とです。
壁面での木の使い方では、 木の特性を生かしたい、自然 感が良いという場合はムク材 が適していますが、針葉樹の 柾目材でなければ、色や柄は 揃わないのが当り前と考える べきです。
また、近年はムク 材にしろツキ板にしろ柾目が 主流になっていますが、木目 に味わいのある板目にも注目 したいものです。
意匠性や高級感の演出が求 められれば、当然ながらツキ 板貼りの化粧合板を考えるべ きでしょう。
特に広い空間や 木目の連続性が求められる場 合は化粧合板を求めるべきで しょう。
また天井については、木質 感より以上に、木目が大切に される特別の部位ですから、 数坪単位のムクの天井板と希 少価値のある木目のツキ板を 貼った貼天井板とに区別され ますが、これもそれぞれ好み や、その部屋の性格等々で使 いわけることです。
一尺四方 (大小はありますが)の天井 板を組み合わせる格天井もま た格別の趣りを持つものとし て考えるべきでしょう。

もっと健康要素をプラスしよう

以上、概括的に内装におけ る木材について触れましたが 、居住空間を快適にし、健康 要因を更にプラスする工夫が 求められるべきです。
木製品 を取り込む、観葉植物を置く 、木炭や竹炭を生かす(粉状 のものや練りつけるものもあ り、腰板の裏に使うと効果的 です)、イオン発生器を取り 入れる(メーカーによって質 が違いますから注意を)、畳 やい草のゴザを生かす、〝ゆ らぎ〟の多い音量を流す(ク ラッシックなどの心地良さを 感ずる音楽は大体当てはまり ます)等々を考えることです。
そして忘れてはならないの が換気です。
外の空気は汚れ ている言っても、朝はまだき れいで、マイナスイオンがた くさん含まれていますし、換 気によってプラスイオンや電 磁波を外へ追い出すことがで きます。
このように、生きた自然の 木を内装に使うことと同時に、 可能な限り健康を育てる要素 を取り入れて、住まいが家族 の庭となって和と健康づくり をめざしてほしいものです。
中川木材産業のウッドデッキの施工例のアルバムです。文字通りアルバムですので、個人邸のウッドデッキやカーポートデッキ、ウォールフェンスや学校の憩いの場などの施工例写真がたくさんあります。気になる写真があれば、ワンクリックで詳細の写真が表示され、さらにワンクリックすると拡大されます。ちょっと私の家も施工してもらえないかしらと思ったそこのあなた。ウッドデッキと四季の樹木のリンクが繋がっているので、そちらのほうもチェックしてみてください。施工エリアは関西一円の地域です。ただ眺めているだけでも楽しめるホームページです。このwebへのリンクは WOODDECK.INFO 施工例 です。
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