加賀一の宮駅は80年以上の風雪に耐えてきましたが平成21年10月31日に 惜しまれながら廃駅となりました。 現在は看板はなくなり、入り口も板で塞がれています。かつては多くの参拝客が訪れていた加賀国一の宮、白山神社の総本社、白山比咩(しらやまひめ)神社の門前駅でした。臨時列車が運行されていた大みそかから元旦にかけては大勢の利用客で賑わいをみせていました。駅舎は純和風で、唐破風の車寄せなどが門前駅らしく、瓦が敷き詰められた入母屋造りの屋根や木製の駅名看板に風格が感じられました。駅が廃止となってから4ヶ月経ってからも、レールは残されたままだそうです。表面には赤サビが出来ていますが、地元の方々は、眼を閉じれば今でも列車が走る姿が眼に浮かぶのではないでしょうか。周囲の駅舎では比較的早く線路は撤去されたそうです。廃止となった今でも線路が残っている加賀一の宮駅は、地元住民の方々の根強い愛が感じられる駅舎の一つです。