札幌から北浜駅駅まで鉄道だけの旅をすると、JR特急オホーツクを利用し網走で、JR釧網本線に乗り換えで、7時間18分、片道9760円の道のりです。開業時に建てられた、まるで絵本に出てくるような可愛らしい木造駅舎が、人々の手によって手を加えられながら今も使われています。それが釧網本線「北浜駅」です。北浜の由来は北見国の浜にあることによるものといわれています。 単式ホーム1面1線を持つ知床斜里駅管理の無人駅であり、北浜地区のもっとも網走市街寄りに位置し、集落からはやや外れたところに駅舎はあります。外壁には下見板張りが施され、木の温かさを感じる事ができます。北浜駅は「日本一オホーツク海に近い駅」として知られ、目の前には雄大なオホーツク海が広がり、毎年冬になると流氷が接岸し埋め尽くされるため、陸との境目が分からなくなります。 かつて事務室だった場所は、昭和61年に喫茶店に改装されました。喫茶「停車場」では、待合室の壁面に旅行者が訪問の足あととして貼った名刺や切符などで埋め尽くされており、窓の外に広がるオホーツク海を眺めながら、静かな時間を過ごす事ができます。 普段の駅では乗降客はほとんどありませんが、ドラマ『みにくいアヒルの子』や中国映画『狙った恋の落とし方。』になど、多くの映画やテレビドラマの撮影地として利用されています。近年では映画の影響のほか中国国内における北海道ブームもあり、来駅する中国人観光客が増加し、時折、団体旅行の観光客が訪れ、北浜駅は、ひと時の賑わいを見せます。
ホームは4両程度分の長さで、「流氷ノロッコ号」の運行期間は、全客車がホームにかかるよう仮設で延伸される。