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こ から始まる言葉
コア core 心(芯)または核のこと、およびすべての内部に入るものの総称で、コアボード(core board)では心板、コアベニヤ(core veneer)では中芯部分の層で、木理方向は表面板と直角に配列されている。集成材の中芯に使われているラミナーなどである。
小板 (こいた) strips、parquet 幅が5~10cm、長さが1~3.6mの小幅板で床板に加工したり、寄木張り用に床板にするもの。茶室用語では風炉の敷板の一種で、長さ28.5cm、幅28cm、厚さ1.8cmを標準とする。
工具 (こうぐ) tool 加工、修理、工作に用いる刃物、道具の総称。
格子 (こうし) grille 断面6~7cmほどの木材を窓や戸の外を見る機能を損なわずに防犯や日除けの目隠し機能を高める為に、棒状の材料を竪または横、あるいは両者の組合せによって組み、建物本体や建具に取り付けたもの。縦、横に枡(ます)目に組んだもの。
格子子 (こうしご) 建具の格子や格子戸を構成いる縦の部材のこと。格子子の断面形状や組み合せ方により全体の雰囲気や意匠が変わる。木連(きづれ)格子、連子(れんじ)格子、捻り格子、子持ち格子、切子(きりこ)格子、吹寄せ格子、筬(おさ)格子、細目格子、目板格子などがある。
高性能林業機械 (こうせいのうりんぎょうきかい) フェラバンチャ(伐倒機)、スキッダ(牽引式集材車両 )、プロセッサ(造材機)、ハーベスタ(伐倒造材機 )、フォワーダ(積載式集材車両 )、タワーヤーダ(タワー付き集材機 )などの多工程処理林業機械の総称。林業生産性の向上や労働強度の軽減といった観点から積極導入が求められており、平成3年9月には農林水産大臣名で基本方針が策定された。年々増加している。現在ではユーチーブなどで、伐採された木の枝を払い、一定の長さに切断、トラックへの積み込みなど複数の作業を見ることが出来る。
構造材 (こうぞうざい) 住宅在来工法用語、大工用語で住宅用木材を3つの分野に分けると構造材、羽柄材、造作材になる。構造材は在来工法の土台、柱、梁、母屋などの骨組みになる木材。現在では乾燥済で節、腐れ、丸みなどの欠点がないものが好まれる。樹種はスギ、ヒノキ、アカマツ、カラマツ、米マツなどが主に使われている。
高知県の木 (こうちけんのき) 「やなせすぎ(魚梁瀬杉)」が県の木として指定されている。
公有林 (こうゆうりん) communal forest 公共団体の所有する森林。都道府県有林、市町村有林、財産区有林、部落有林などをいう。民有林、国有林に対する語。ちなみに東京都の公有林は全森林面積の約25%、20,000ヘクタールある。
コーキング caulking 1.たたいて、かしめて、すきまのないようにすること。丸太間などのすき間を埋めるための粘着質の材料。2.すきまをパテのようなもので埋めて水などが漏れないようにすること。
コーススレッド coarse thread つまり粗いねじ山と言う意味のこれまでの木ビスよりもねじのピッチが粗く、軸の直径が小さいビスのこと。以前は、木材をビスで止める場合は一旦、下穴をあけてから、木ネジを打ち込んでいたので作業効率が非常に悪かったが、コーススレッドは下穴がなくても木材が割れることが少なく、現場作業では釘に取って代わるようになった。ただ、市場に普及したのはインパクトドライバーの性能がアップしたことが最も大きい要因である。軸系が細いので硬い木や節のところでは折れることが多いので、デッキに使う場合は市販のものは適さないことが多い。デッキ用には軸系の少し大きなタイプやステンレスの場合は高強度なものを使う必要がある
コードリール 作業現場・店舗用看板・屋外作業等に役に立つ、ドラム型の延長電源コードのこと。長さは10mのものから50m程度のものまで種類があり、屋外用・屋内用がある。屋外用は雨や砂ぼこりを防ぐつくりになっている。
コーナーロッキングマシン corner locking machine 刻み接ぎの仕口加工をする特殊専用機械。
コーパルワニス copal varnish コーパル樹脂を亜麻仁油で溶かした油性ワニス。中油性で建物の内部用ワニス。
コープ軸 (コープじく) cope spindle 木工機械などの垂直の回転主軸。
コールドプレス cold press 加熱を伴わない常温で圧締装置。またはその機械装置のこと。合板製造では仮接着を目的としてホットプレスの前工程に用いる。カゼイングルー、大豆グルーを接着剤として用いるため現在はあまり使われていない。
刻印 (こくいん) marking 原木の木口面に所有者、所属などの証明のために必要な印を打ちこむこと。またはその印をつける道具。
小口 (こぐち) 1.butt end、cross section 木口、小口と書く。木材の両端の断面側。木口の繊維の断面が見える端をいう。2.樹種によらず、木の見かけの案配をいい、無節などの役物に対して「木口がいい」などと使い、この場合は「きぐち」と読むことが多い。同様な意味で「木味(きあじ)」ということもある。
木口蟻 (こぐちあり) 名のごとく一方の木口に蟻形が見える仕口。土台の隅に用いるといわれるが、仕口としては弱い。
木口階段 (こぐちかいだん) 太い木の断面を矩形に整え、段板として並べた階段。階段の形式としては古く、おもに社寺建築に見られる。木口をデザインとして見せるので、木の断面が大きいだけに割れ、狂いがこない良材が要求される。
国有林 (こくゆうりん) 国が所有している森林のこと、また部分林(国有地に国以外の者が造林した分収林)も含む。明治維新のとき、それ以前からの官地に加え、共有林など法的に所有が明かではない森林まで国有林としたという。日本の森林面積のおよそ3割にあたり、その森林蓄積量のうち約75%を占める天然林は、近年過伐ぎみで減少している。民有林に対応する語。
国有林野 (こくゆうりんや) national forest land 国の所有する森林原野をいう。一般的には国有林野事業特別会計に所属する森林原野で林野庁が所管するものを意味する。また文部省所轄の学校演習林、環境庁所轄の国立公園約(200万ha)、国定公園(112万ha)などがある。
国有林野事業特別会計法 (こくゆうりんやじぎょうとくべつかいけいほう) National Forest Service Special Accounts Law 国有林野事業を企業的に運営し、その健全な発展に資するため、経営の基礎となる会計を一般会計から独立させ、企業会計の損益計算を導入した特別会計の下で国有林野経営を行うこととし、制定された法律(昭22法38)。国有林野事業特別会計は同法に基づき昭和22年4月1日から施行された。
国有林野法 (こくゆうりんやほう) National Forest Land Law 昭和26年に制定された、国有林野についての国有財産法の特例を定めた法律。国の所有する森林原野の取得、維持、保存、運用と処分などの法律。
柿葺 (こけらぶき) 柿板で屋根を葺くこと、または葺いた屋根のことをいう。柿板は、スギ、サワラ、ヒノキなどの赤身部分を使った薄い割板。おもに数奇屋や社寺建築に用いられる。「木羽(こば)板葺き」「柿板葺き」「とんとん葺き」ともいう。北米のウェスタンレッドシダーやインドネシアのウリンなども同様の使い方をする。
腰掛け (こしかけ) 継手、仕口において、他材を支えるために設ける相欠き部分。「腰掛け蟻掛け」が乗る場合はありがひっかかる仕口を、「腰掛け鎌掛け」が乗る場合はかまがひっかかる仕口をつくらなければならない。
腰桟 (こしざん) 唐戸風建具の中央よりやや下にある横桟。「帯桟」ともいう。
腰羽目 (こしばめ) wainscoting 室内または廊下などで窓下の壁面に平らに釘打ちあるいは取りつける小幅板。
枯損量 (こそんりょう) Quantity of dead stranding tree 山火事、病虫害または気象災害などにより枯れるなどの被害を受けた立木などの材積量のこと。
木端 (こっぱ) 1.shavingまたはchip 材の切れ端のことをいうが、現在では樹種を問わず「こっぱ」といわれている。とるに足らぬ、値打ちのないもの(木端役人などと使う)、細かいもの(木端微塵などと使う)などの意味に用いる。2.木材、石、れんがなどの材料の最小の面を示す。「木羽立てに使う」などという。3.こぱ edge 板などの長さ方向の側面。
小根ほぞ (こねほぞ) ほぞの一部を欠きとったりして、ほぞを2段に工作した場合の先端の細いほぞをいう。このとき太いほうが大根(おおね)で、段の部分を腰といい、このような工作を「腰を付ける」という。
COFI (コフィー) カナダ林産業審議会CouncilofForestIndustriesの略。カナダBC州の生産者団体を統括する親団体で、CLMA(カリブ)、ILMA(内陸)、NFPA(北部)、CANPLY(合板)、CFLA(ロギング)の5団体と紙パ協会が加盟している。昭和49年3月、2×4工法のオープン化に伴っていち早く東京事務所を開設した。近年になって日本代表が大阪府木材連合会の理事にも就任している。
小間 (こま) 1. 小さい部屋。また、狭い部屋。
2. 茶道で、四畳半以下の茶室をいう。
3. 家屋で、根太と根太の間、垂木と垂木の間などの距離やその囲まれた場所空間をいう。
4.木造和船の船首の間。普通の荷船と軍船では場所が異なる。
駒 (こま)
小馬 1.ものの間にはさむ小さい木片。 2.位置決め、当て止めなどのために、板上に固定する小さな木片。
小丸太 (こまるた) small log 旧JAS(日本農林規格)では、径8cm以上14cm未満の丸太をいう。下目丸太、六下丸太ともいう14~30cmを中丸太、30cm以上を大丸太と材種区分され、針葉樹、広葉樹とも共通。昭和の時代までは足場丸太として使われたが、現在は需要がない。
子持ち格子 (こもちごうし) 格子組みの太い格子の間に細い格子を添えたものをいう。。民家の正面、京都の糸屋格子、茶屋格子、倉敷の町家に見られる。
小屋組 (こやぐみ) roof truss 屋根の荷重や屋根面に作用する力を柱や壁に伝える構造体のこと。小屋の組み方はそのまま屋根の形状を現す。梁・母屋・垂木・棟木などから構成されている。 おおまかには和風小屋組みと洋風小屋組みがあります。
小屋筋違い (こやすじかい) 和小屋において、小屋梁にのせられた小屋束が梁間の方向に転んで変形しないように、束と小屋梁に取り付ける斜材のことである。
殺す (ころす) 1.工事の工程上不要になったものを、撤去せずにそのままにしておくこと。コンクリート型枠のはめ殺しなど。2.開口部のはめ殺しガラスなどのように、動かさずに固定してしまうこと。 3.ほぞなどを仕掛けるときに、ほぞ先の角を玄翁(げんのう)でたたいて潰(つぶ)し、ほぞを差し込みやすくすること。「木殺し」という。 4.床下の防湿効果を高めるために、床下の土を乾燥させること。
転び (ころび) 柱などが傾いている状態、あるいはその度合い。本来垂直なものを傾けることを転びとか転ばせるという。
例えば階段の蹴込み部分に付けた傾斜を「転び2センチ」などという。
鐘楼など4本の柱が、中心に向かって倒れているものを、四方転び(しほうころび)と呼ぶ。
木皮 (こわ) 1.scrap wood 製材する際に生じる挽き屑材をいう。背板、バタなどともいう。利用できるものは木摺りに木取り、スギ、ヒノキの上材の木皮は襖の下地組子、箸などに利用する。2.こはだ 樹皮のこと。
小割り材 (こわりざい) 小さく製材した木材のことで、正確に寸法が決まっているわけではない。いずれにして3cm角前後か以内の材料をあらわしている。ただ3cm角(長さ2~4メートル)の木材は大工、材木屋では一寸角とよぶのが普通。
コンテナ 1.植物を栽培する容器の総称。いろいろな素材の鉢やプランター、箱、育苗箱、トレーなどを指す。植物を植えたコンテナをコンテナガーデンという。2. container 輸出入にコンテナが普及してきたのに伴い、輸入製品の小口輸入に昭和48年ごろから利用され、その後急速にふえている。木材(主に製品)輸送に利用されているのはほとんどが米材だが、南洋材製品もふえている。中川木材産業ではウエスタンレッドシダーの製材品をカナダからこのコンテナで大量に輸入している。
合成木材 (ごうせいもくざい) synthetic woodまたはplastic wood ABS樹脂、スチロール樹脂などに発泡剤を入れて型内で発泡させてつくった擬似木材のこと。このときに、型材に木材を使えば、木材のテクスチュアそのものを表面に転写できる。比重もほぼ木材に同じにつくり、木目、木肌色などもつけることができる。腐りにくく、色あせが少ないので、住宅用デッキとして多く使われる。欠点は夏場は表面温度が非常に高くなるので裸足では歩けないこと。又色あせは少ないが、汚れが染み込むと取れないので、年月が経過すると、木材のように風情のある色あせではなく、薄汚れたようになる。又、巾の方向については木材よりも膨張収縮が少ないが、長さ方向の膨張収縮が木材に比べて格段に激しく、床板を木材のように上からビス止めしないで、木材の横から金物で固定し、伸び縮みを逃がす工法で製作されることが多い(これはこれで別の問題もあるが)。合成木材は非常に腐りにくい材料ではあるが、半分は木であるので、腐らないわけではない。腐朽の程度はJISの腐朽促進試験をすると、ウリンよりは落ちるが、マニルカラやイペと同程度がそれ以上と言うクラスである。しかし住宅用に使用の場合は床下構造はアルミを使うことが多いので、デッキ全体としては合成木材の方が耐久性があると言える
極 (ごく) 木材業界用語で製材した木材で飛びきり上等のもの。最高級品を表わす語。