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木の辞書・辞典

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加圧注入防腐処理材 (かあつちゅうにゅうぼうふしょりざい)
木材を圧力釜の中で一旦減圧して中の水分の一部を取った後、防腐剤を加圧して木材の中に注入する処理方法でJIS規格によりその方法が定められていて、加圧注入防腐処理された製品はJAS規格により規定されている。木材に注入する場合は細胞の中が空洞である辺材部分は注入がし易いが、細胞の中に木質成分が詰まった芯材は防腐処理が困難である。そのため表面をインサイジングと言う10mm程度の深さまで傷をつけて木材内部に薬液が浸透し易いようにすることが建築材では行われている。一般的には銅を主成分とした防腐処理薬剤が使われることが多いので、表面が緑がかった銅の発色をしていることが多い。薬剤の名前によりACQであるとかCUAZ(タナリス)であるとかの呼び名が使われる。防腐薬剤の処理のクレードはJASでK1からK5まであるが、最高レベルの処理のK5は薬剤がクレオソートやCCA等の人体に害のあるものを使うため、電柱や枕木等の用途のみであり、一般の住宅に使われるようなところには使われない。通常住宅建築にはK3のグレードが使われていて、ホームセンターで販売されているものもこのグレードがほとんどである。官公庁の屋外用木材の場合はK4の指定がされることが多い。
皆伐 (かいばつ)
clear cutting 伐採時に達した樹木をいっせいに伐採すること。皆伐は林地の形状によって帯状皆伐、区分皆伐等の名称をつけることがある。従来からある効率優先の方式だが、日本の地形では大きな問題もある。灌水作用の喪失による土砂の流失や植生の破壊など環境に与える損失があまりにも大きく、社会的な非難を浴び、今日では他の方法が採られることが多くなった。
鏡板 (かがみいた)
1.mirror board 框組み又は額縁に組んだ枠の内側にはめ込んだ板。2.大幅の一枚板で、あるいは矧(は)ぎ目がわからないように仕上た板。主に装飾的意図のもとに用いられる貴重材。唐戸や床の間に用いられる杢銘木の一枚などがある。
香川県の木 (かがわけんのき)
「オリーブ(olive)」が県の木として指定されている。
欠込み核留接ぎ (かきこみさねとめつぎ)
「筋違入り留接ぎ braced miter joint」とも呼ばれ、補強の千切り板を留接ぎの裏側から打ちつけた接ぎ手の事である。
角材 (かくざい)
square timber断面が正方形あるいは長方形の木材の総称である。一般に角材の中でも、樹心を含まない心去りの角材を、特に「割り角」と呼ぶ。
角筋交いい (かくすじかい)
筋交の一種。筋交いの太さが、3寸角材(約9センチ角)を利用したものをいう。同寸角筋交ともいう。。筋かい脚部の接合をしっかり行えば引張りにも効果が期待できる。建築基準法では、この同寸角筋交いを1本入れた場合の耐力(壁倍率)を3.0としています。
殻斗 (かくと)
果実を包む椀状の部分。ブナ科の果実では特徴的な部分であり、一般的には「ドングリの帽子」などとも呼ばれる。
角度定規 (かくどじょうぎ)
直角や45°など自由な角度で切断が可能な角度を設定することが出来る定規。決められた角度の線を引く際や、丸ノコで勾配を付けて切断する際に使用する。
角ログ (かくろぐ)
ログハウス用語。ログハウスの材料ですが、丸太ではなく角材の形状になっているもの。断面は正方形から長方形までいろいろある。形が一定なので工場加工に向いている。また精度が高くなる。スクエアーログともいう。丸太のグに対する語。
掛瓦 (かけがわら)
破風の上、箕甲の端に葺く瓦。雨水を破風側に流す働きをする。
鹿児島県の木 (かごしまけんのき)
「かいこうず(海紅豆)」が県の木として指定されている。
笠木 (かさぎ)
1.coping、top rail、coping member 塀、手摺り、腰羽目もパラペットなどの上部に取り付く横木などの部材、またはその仕上材。風造作の板張りで、最上部の長押部にあたる一種の見切り縁など、内壁仕上げの最上部の横木。2.ウッドデッキのフェンスの上部につける材。手すり部分。3.または鳥居の最上部の島木にかぶさる木。
重ね継ぎ (かさねつぎ)
1.2つの材を重ね合わせ、その重ね部分に釘打ちまたはボルト締めすることで継ぐ継手。2.lap joint ラップジョイント。単板などの縦継ぎの一種で、被着体の重ね合わせる部分に接着剤を塗布して重ね合わせて接着した接合方法。
飾り棚 (かざりだな)
広間の床脇に設けられる棚。通し棚、違い棚、箱棚、落とし棚、吊り棚、束棚、仕切り棚、隅取り棚などの床脇の基本形式がある。ほかに冠棚、霞(かすみ)棚、琵琶棚、香炉棚など種類、形式は多い。
花序 (かじょ)
inflorescence 枝についた花の配列状態。枝の頂端に1個の花をつける(ツバキのような)ものを孤生といい、集合形となるものは 1.無限花序、 2.有限花序、 3.混合花序の3つに大別される。 1.は花が花序の下方から上方に、または周囲から内側に向かって咲くもので求心性で総状花序型ともいう。 2.は、上方から下方に、または内側から外に向かって咲いていくものをいい遠心性で集散花序型ともいう。 3.は、 1.と 2.のタイプが混合されたものである。
頭 (かしら)
1.建築、建設業界用語で大工、左官、鳶 とび などの職種の長 親方のこと。特にとび職の親方を指していう場合が多い。 2.瓦を葺いたときの水下側をいう。
頭貫 (かしらぬき)
おもに社寺建築において、柱頭部に取り付いた横木。柱には貫通せず、柱頂部の欠込み部分に落とし込んで柱の頭つなぎの役割をした。柱を欠かず、アリ落としにする方法もあるが弱い。柱貫(はしらぬき)ともいう。
カスケード材
Cascade log 米国、ワシントン州、オレゴン州中央を南北に連なるカスケード山脈山系から産出される材。目合いが細かく、オールドグロス(成熟林)が多い。日本ではこの材を好むことから、沿岸部の目の粗い材と区別されるようになった。主な積出港はエバレット、タコマ、ロングビュー、ポートランド、ベリンガム。コースト材は木の生育がよく、丸太は目粗だが腐れなど少ない。現在は大半がコースト材で占められている。
仮設工事 (かせつこうじ)
本来の建築工事を行うために必要な一時的な施設や設備。工事完成後にすべて撤去される。水盛り、遣方、仮囲い、現場事務所、下小屋、倉庫、足場、桟橋、養生、電気設備、機械設備などという。
架線集材 (かせんしゅうざい)
cable yarding 主に空中に張ったワイヤーロープを使って集材機の巻き取りによって、特定の土場などに集める方法。急斜地でも搬出可能、林地を荒らすことが少ないなどの長所があるが、ロープの設置や取り外しに時間がかかるなどの短所がある。トラクタ集材とともに日本の一般的な集材方法。
片枝 (かたえだ)
さまざまな気象条件などで、幹の片側に枝が集中して、反対側には少ない状態。製材した場合は節などは片側に多くなる。また盆栽では模様木などではマイナス要素にになるが、吹き流し樹形などでは映える。かたえともいう。
堅木 (かたぎ)
hardwood  1.堅い木のことで、主に広葉樹を指し、広葉樹材の別称となっている。針葉樹は軟材という 2.一般には、なら、かし、くり、けやき、トチなどの硬い雑木(ぞうき、またはぞうぼく)のこと。 3.建築では、国産広葉樹やチークなどの外国産の堅い木をいう。 4.屋外の公共工事では、イベ、ウリン、ジャラなどの外国産の広葉樹をさす。
片筋交い (かたすじかい)
筋交の組み方の一種。片側方向のみに取付ける筋交い。筋交いを設けた壁は耐力壁と呼び一定量の割合が建築基準法で定められている。
片流れ (かたながれ)
住宅や一旦建築物で棟を境に向こうとこちらのうち、どちらか一方。工場等の屋根によく見られる棟のない一面だけの屋根。
片根 (かたね)
盆栽用語で、幹の片方にしか根がない状態。樹形にもよるが、見た目の安定感に欠ける。根のない方は発育も遅れ、枝なども弱くなることがある。
片持ち梁 (かたもちばり)
梁の片側を固定した状態に保って持ち出した梁。ツーバイフォー工法のオーバーハング部分や船枻(せがい)造りに用いられる。木造の場合、持ち出す長さを1とすると、固定する部分の長さはおよそ2の比率になる。キャンティレバーともいう。
堅魚木 (かつおぎ)
神殿造の棟木の上に直角に並べられた装飾用の木。円筒形の中央がやや太めで魚形に似ているところから堅魚木の名がある。また、一説には古代住宅の棟木に強風に備えて葛の蔓で縛りつけたところから葛緒木ともいった。大甞宮では8本、住吉造は5本、神明造は10本などの定めがある。
カップ反り (カップそり)
板の端が乾燥によって樋状で反る場合のこと。デッキの場合はカップのように反るために床板に水が溜まることになる。カップ反りは木材の木表側に反るので本来耐久性のためにはデッキは木裏を上にする方がベターではあるが、木裏を上にするとささくれやすいので、足触りからするとやはり木表が上の方がベターである。日本の建築では床板はカップ反りが発生しようと木表を上にするのが常識であり、アメリカやカナダでは水はけがよく、耐久性の高い木裏を上にするのが常識である。日本の場合は、屋外での木材の使用は比較的最近のことであるので、木表木裏と言うことでなく、単に見栄えの良い方を上にもってくることが多い。
割裂 (かつれつ)
splitting 割れや裂けのこと。木材の割裂は寒暖等の気温差、乾湿差等の乾燥条件、伐採時の取扱い等に原因することが多い。1.環裂(年輪にそって生じる割れ=目回り)2.心割れ(樹心に生じる割れ)3.星状割れ(周辺から樹心に向ってできる星状の割れ)4.電光割れ(風圧、伐採時の衝激によって生じる割れ)など、形状によって具象的な名が付けれられている。
神奈川県の木 (かながわけんのき)
「いちょう(銀杏)」が県の木として指定されている。
矩 (かね)
square、try square 1.大工道具の一つ。L形の物差し。直角を求めるための金属製の物差しで、曲尺(かねじゃく)と別のもの。 2.直角のこと。曲がり尺を用いて角材などに直角の印をつけることを「矩(かね)をまく」という。
冠木 (かぶき)
lintel 門の開口部の上にあり、門柱上部に掛けられた横木のこと。また塀、手すり、腰羽目などの上端を押さえる部材。屋根付きの門でも、取り付けられた横木を指す。
株立 (かぶだち)
一本の株の根元から数本の幹が分かれて伸びた様子。幹と枝がはっきりしない低木類で、地際より多数の枝が分かれて生えているもの。ナンテン、ヤツデ、ヤマブキ、アオキ、トサミズキなどに見られる。盆栽用語では一つの株から複数の幹が立ち上がるものをいう。枝付きやコケ順などの制約が少なく、自然味のある作品となる。
壁下地 (かべしたじ)
lathing 壁仕上材のための下地のこと。壁や下地の材料種類によって異なる。板張りや合板張りには胴縁、壁紙張りには石膏ボードや合板下地、塗り壁には小舞、木摺(ずり)ラスボード、金網下地などが用いられる。壁のひび割れ、ズレなどの不具合は下地のソリやネジレ、ジョイント部分の割れから起ることも多いので正しい材料と正確に施工しなければならない。
壁量計算 (かべりょうけいさん)
「壁量計算」「壁率計算」「軸組計算」ともいう。住宅等の小規模な木造建築の地震や風に対する水平耐力を確認する簡便な計算方法。床面積または外壁見付け面積に対して必要な耐力壁長さを算定する。
下木 (かぼく)
underwood 林冠が2段以上になっている森林で上木の下層において林冠を構成する部分。耐陰性が強い。上木に対する語。住宅・木工用語の下木は読み方が「したぎ」。
框 (かまち)
frame、stile 1.戸、障子など建具の周囲わく材。框戸の四周の部材を上框、堅框、下框と呼ぶ場合と、上下を横框と呼ぶ場合がある。2.床の高さが変わるところで、高い方の床の端に渡す横木のこと。上框(あがりかまち)、下框、重框、出会い框などがある。3.畳については畳縁を付けていない短い辺を框と呼ぶ。
亀の尾 (かめのお)
折り上げ格天井の、折上げ格縁を支える折上げ部分のS字型をした竪木の部材。折り上げ支輪と同じだが、S字に湾曲したものを特にこのようにいう。四隅から格縁の角を支える部材を、「隅亀の尾」という。
亀腹 (かめばら)
社寺建築などで建築物の基礎部分や鳥居の柱脚部などに白漆喰で固めて饅頭形(お椀を上下逆さに置いた形に造ったもののこと。水はけを良くして、基礎を保護することを目的としている。建築物の基礎部分(吉備津神社)、多宝塔の上下両層の間 (根来寺大塔)、鳥居の柱脚部などに用いられる。亀腹は病気の名前でもあり、腸に水やガスがたまって腹が膨れた状態のことを指す。
鴨居 (かもい)
upper sliding groove door lintel 和風建築の襖や障子、その他引戸、引違い戸などの上部でこれらを支えているよこ木。多くの場合敷居とついてなっている。倒れないために溝は深く掘ってある。また襖や障子を取り外す場合に下の敷居の溝の高さ分を上の鴨居に突き上げるために溝が深くする必要がある。鴨居は古いものほど厚く新しいものは薄い。溝が入らない場合は無目(むめ)と呼ばれる。欄間(らんま)に用いられるのは見付けの薄い薄鴨居、軸組の構造部材を兼ねる差し鴨居や、付け鴨居などの種類がある。 敷居、敷居は落語や古い文学小説などにはよく出てくる。昭和時代ではすへでの人が知っている単語であったが、現在では住宅内装の洋風化によって使われなくなり、この単語を知らない人たちも多い。
鴨居梁 (かもいばり)
あまり使われる言葉ではないが、差鴨居と同じ内容の意味で梁部分を重視した言い方と思われます。鴨居の取り付く位置に入る梁。下端に溝を彫り、鴨居を兼ねる。桁や胴差しよりも低い位置で柱同士をつなぎ、構造が強固になる。
茅負 (かやおい)
軒先の部材。垂木の上に乗る一軒(ひとのき)の場合、見え掛かりは化粧垂木の端部にのり、二軒(ふたのき)の場合は、飛檐(ひえん)垂木端部にのる横木。桔木(はねぎ)を用いる場合、桔木先端のほぞ差しで支えられ、化粧垂木を引き独鈷(どっこ)で吸い付け、吊り上げる役割をもつ。断面は垂木幅の2倍角と大きく、眉(まゆ)欠きをすることもある。社寺建築特有の軒先反りはこの部材によって決まる。上には裏甲(うらごう)がのる。
茅葺き (かやぶき)
 1.茅で屋根を葺くこと。茅は、狭義ではススキのことで、ススキを山茅、ヨシを湖茅(うみがや)という。 2.茅はススキやヨシなどのほかに、イネ科の他の多年草や麦藁、稲藁など、種類を問わず尾根を葺く草の総称。 1.と 2.ともに葺いた屋根を「茅葺き屋根」という。茅葺きは断熱性と通気性に優れるが、火災に弱いのが大きな欠点。
唐破風 (からはふ)
破風の一つ。破風板の中央部が上に盛り上がり(起り)、左右両端が反っ破風。時代が新しいほど凹凸のうねりが大きくなる。起りと反りの切り替わる部分には茨(いばら)と呼ばれる突起が付くことがある。破風中央に取り付ける懸魚(げぎょ)を特に「兎毛(うのけ)通し」という。玄関、門構え(唐門)、向拝(こうはい)などに用いられる。向拝などで、大屋根から飛び出して造られたものを「大唐破風」、軒先の一部を起って造り出されたものを「軒唐破風」という。
仮基礎 (かりきそ)
現場以外の所で、仮に組み立てる場合などの基礎をいう。ログハウス施工の場合など。位置の決定にはレベルや水盛器等を用いて行いるが、大がねなども利用する。
仮組み (かりぐみ)
現場で建物を構築する前に、事前に現場また工場などで、全体または一部を検査、調整のために一度組みたてること。ログハウス用語ではログ部分を建築現場以外のログサイトでカットしながら、仮に組むこと。ハンドカットログの場合のみ。
仮筋違い (かりすじかい)
木造の建物の建方時や工事中に、建物全体が歪まないように仮止めする筋かいのこと。間柱や半割りなどを一時的に利用することもある。
カル 
Cull 1.腐れその他の欠点で製材や合板用に使えない丸太のこと。カル材は多くはチップ用となる。2.製材等級のエコノミーあるいはNo.5グレードにも満たない低級製材品で商業価値の乏しい製材の総称。
カルス 
癒合(ゆごう)組織のこと。幹や枝の傷ついた部分に盛り上がってできる組織細胞。分裂や増殖を繰り返し、やがて分れてそれぞれの組織をつくり、活着→癒着→肉巻きとなる。
瓦座 (かわらざ)
瓦屋根で、軒先の平瓦が安定するように上面を瓦に合わせて取り付けた横木。ふつう裏甲の上に打つ。敷平瓦の滑り止めとして、野地に打ち付ける細長い木材。
寒害 (かんがい)
cold damage 寒さによる樹木の生理的被害。 1.凍害 2.寒風害 3.凍裂に大別される。
環状剥皮 (かんじょうはくひ)
植物の繁殖作業時の取り木の方法のひとつ。樹皮を形成層の部分まで完全に剥ぎ、その部分から発根させること。普通は取りたい部分の幹径の1.5倍の幅を目安に、形成層を完全に剥いで水ゴケなどで覆っておく。順調なら数ヵ月後には発根するので、根の下で切り取って独立させる。
乾燥材 (かんそうざい)
dried wood KD材ともいう(Kiln Dried)。乾燥処理をした製材品のこと。乾燥方法には人工乾燥と天然(自然)乾燥の2種がある。 木材に含まれる水分を一定の水準まで減少させることにより、寸法の狂いやひび割れ等を防止し、強度を向上させる効果がある。人工乾燥でも樹種により乾燥の設備や処理手順などが異なり、海外、日本ともにその工場のノウハウが生きてくる。木材の中の水分の割合、つまり含水率は簡単に測定できる。含水率計(水分計)は2000円程度からあり扱いも簡単。
鉋、手鉋 (かんな)
plane、hand plane 木材を削るための大工道具。材料の表面を平滑に削る工具。カシ材の台に刃物を取り付けた台鉋。平らに削る平鉋、段欠きや肩欠き用の際鉋、溝を削る溝鉋、曲面などを削る丸鉋など各種のものがある。外国にもかんなは存在するが(日本のものは手前に引いて削るのに対して押して削るようになっている)、通常の建築内装材ではかんなを使う習慣がない。江戸時代にパリ万博で日本の大工さんがかんなを使って薄い紙のような削りくずが出しているを見た当時の外国人には驚きでっあった。今でも外国人が日本の木材加工工場を見学すると、自動かんな盤から出る薄くかんなで削られたものをトイレットペーパーと言って喜ぶ。日本の大工道具と言うとかんなとのみであるが、安くて単純な道具ではあるが、非常に高度な道具であるので、このどちらの道具も初心者に教えるのは日曜大工初期には好ましくない
閂 (かんぬき)
bar.閂差しの略「かんのき(貫の木、関の木)」が転じて閂となった。押えの横木という意味で、 1.両開き門扉の扉の締まりをよくするために、閉めた裏から差し通す横木. 2.格子戸などで、ガラスを押えるために差し通す裏の桟または貫.
観音開き (かんのんびらき)
double swinging door 建具の開閉形式の一つで、左右に両開きの戸が開口部の中央部で合うようにしたもの。両開き扉。観音菩薩像を納めた厨子(ずし)の造りと同じことから言う。収納の建具に用いられることが多く、出入口に用いる場合は片方の戸幅を狭め、親子扉にする場合が多い。ワゴン車などでバックドアが観音開になっているものもまれにある。
間伐 (かんばつ)
thinning 間引(まび)きともいう。1.森林の樹木の込み具合(密度)に合わせ、間引くこと。これにより残った木がより成長しなすくなる。間引きされた材は間伐材と呼ばれ、昭和の時代には足場丸太として重宝された。現在は造園用、土木、DIY用などに利用されているが、ビジネスとしての付加価値は低い。 2.一部の立木を早期利用のために伐採することもある。
間伐作業路 (かんばつさぎょうろ)
間伐をするために利用する道のことで、林道と一体的に整備する。基幹施設であり一般車も通れるくらいの林道と間伐等の作業地を結ぶ簡易道路的なもの。林道と比べると仮設的でもあり、構造も簡易なため開設費用が安く開設はやりやすい。間伐の促進と間伐材の活用を図るため、平成16年度から森林所有者等が作業路を作る費用の一部補助が始まった。
甲板 (かんぱん)
こうはんとも読むがこれは船舶の専門用語になる。船舶の上部にある、木や鉄板で張りつめた床のこと。デッキ(Deck)ともいう。木材ではチークが最適。第二次大戦中日本の航空母艦は鉄板で、米国は木材を利用していた。木材の甲板は被弾しても修理が簡単に行えた。
丸桁 (がぎょう)
社寺建築に多い、一般住宅では大きく豪華に家についている。垂木を受ける桁(けた)で、最も外側に位置する部材をいう。もともとは丸形であったと考えられているが、角形の断面のものもこう呼ぶ。「がんぎょう」ともいう。
ガラリ板 (ガラリいた)
よろい戸の1枚1枚の板のこと。
側板 (がわいた)
end boad 建築物の造作部分の側面や妻の部分にある板の総称。また、戸袋の妻板、付け書院の側面の板などをいう。一般には階段の側板、引出しの側板など。
雁振 (がんぶり)
棟の最上部載せる半円形の丸瓦

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