170 |
葡萄酒 |
葡萄酒 |
クリストは如何に葡萄酒に酔つても、何か彼自身の中にあるものは天国を見せずには措(お)おかなかつた。 |
171 |
蝋燭 |
一本の蝋燭 |
彼はみずから燃え尽きようとする一本の蝋燭にそつくりである。 |
172 |
イチジク |
無花果 |
彼は大きい無花果のかげに年とつた予言者になつていたであらう |
172 |
蝋燭 |
蝋燭の蝋涙 |
彼の所業やジヤアナリズムは即ちこの蝋燭の蝋涙だつた。 |
175 |
バラ |
薔薇の花 |
そこに茨に近い嫉妬よりも寧(むし)ろ薔薇の花に似た理解の美しさを感じるばかりである。 |
175 |
茨 |
茨に |
そこに茨に近い嫉妬よりも寧(むし)ろ薔薇の花に似た理解の美しさを感じるばかりである。 |
179 |
カンラン |
橄欖の林 |
しかしクリストは十二の弟子たちよりも或は橄欖の林だの岩の山などを愛したであろう。 |
179 |
松明 |
松明の光り |
燃えさかる松明の光りの中に。 |
179 |
大工 |
大工の子 |
しかし時々大工の子だった昔を懐がつていたかも知れない。 |
179 |
林 |
橄欖の林 |
しかしクリストは十二の弟子たちよりも或は橄欖の林だの岩の山などを愛したであろう。 |
182 |
イチジク |
無花果や |
事実上天国にはひることは彼等には無花果や真桑瓜の汁を啜(すす )るほど重大ではない。 |