137 |
バラ |
薔薇の花 |
それから濃い髪に匂つているたつた一輪の薔薇の花 |
137 |
薔薇色 |
薔薇色 |
初々しい薔薇色の舞踏服、品好く頸へかけた水色のリボン、 |
138 |
薔薇色 |
薔薇色 |
それは皆同じやうな水色や薔薇色の舞踏服を着た、同年輩らしい少女であつた。 |
140 |
薔薇色 |
薔薇色 |
だから彼女の華奢な薔薇色の踊り靴は、物珍しそうな相手の視線が折々足もとへ落ちる度に、 |
141 |
イチヂク |
無花果 |
或は又柘榴と無花果との三角塔を築いたりしていた。 |
141 |
ざくろ |
柘榴 |
或は又柘榴と無花果との三角塔を築いたりしていた。 |
141 |
ブドウ |
葡萄の葉 |
そうしてその葡萄の葉の間には、蜂の巣のような葡萄の房が、 |
141 |
ブドウ |
葡萄の房 |
そうしてその葡萄の葉の間には、蜂の巣のような葡萄の房が、 |
141 |
格子 |
格子 |
明子はその金色の格子の前に、頭の禿げた彼女の父親が、 |
141 |
松露 |
松露 |
或は肉と松露との山を盛り上げたり、 |
141 |
房 |
葡萄の房 |
そうしてその葡萄の葉の間には、蜂の巣のような葡萄の房が、 |
141 |
葉 |
葡萄の葉 |
そうしてその葡萄の葉の間には、蜂の巣のような葡萄の房が、 |
142 |
ツバキ |
椿の花 |
そこで黒い天鵞絨(びろうど)の胸に赤い椿の花をつけた、 |
142 |
バラ |
薔薇 |
仄暗い森の噴水と凋(すが)れて行く薔薇との幻も、一瞬の後には名残りなく消え失せてしまはなければならなかつた。 |
142 |
森 |
森の噴水 |
仄暗い森の噴水と凋(すが)れて行く薔薇との幻も、一瞬の後には名残りなく消え失せてしまはなければならなかつた。 |
143 |
枝 |
枝 |
ひつそりと枝を交し合つて、その梢に点々と鬼灯提燈(ほおづきぢょうちん)の火を透すかしていた。 |
143 |
梢 |
梢 |
ひつそりと枝を交し合つて、その梢に点々と鬼灯提燈(ほおづきぢょうちん)の火を透すかしていた。 |
143 |
針葉樹 |
針葉樹 |
欄干一つ隔てた露台の向うには、広い庭園を埋めた針葉樹が |
143 |
針葉樹 |
針葉樹 |
まして暗い針葉樹の空に美しい花火が揚る時には、 |
143 |
落葉 |
落葉の匂 |
下の庭園から上つて来る苔の匂や落葉の匂が、かすかに寂しい秋の呼吸を漂はせているようであつた。 |
143 |
欄干 |
欄干 |
欄干一つ隔てた露台の向うには、広い庭園を埋めた針葉樹が |
144 |
針葉樹 |
針葉樹 |
庭園の針葉樹を圧している夜空の方へ眼をやつた。 |