123 |
桶 |
天水桶 |
わたしは路ばたの天水桶の後に、網代の笠や杖を隠した上、たちまち高塀を乗り越えました。 |
123 |
杖 |
杖 |
わたしは路ばたの天水桶の後に、網代の笠や杖を隠した上、たちまち高塀を乗り越えました。 |
123 |
網代 |
網代の笠 |
わたしは路ばたの天水桶の後に、網代の笠や杖を隠した上、たちまち高塀を乗り越えました。 |
126 |
ビャクダン |
白檀山 |
未に珊瑚礁の潮けむりや、白檀山の匂いがしみているようです |
127 |
襖 |
堺の襖 |
わたしはその時声もかけずに、堺の襖を明けたのですから。 |
132 |
障子 |
障子 |
庭に向いた障子を明けるが早いか、行燈の火を掲げて見ました。 |
132 |
庭木 |
庭木の陰 |
飛びかかる相手を突き放したなり、庭木の陰かげをくぐるように、たちまち塀の方へ逃げ出しました。 |
135 |
白木 |
白木の札 |
罪状を記した白木の札、首の番をする下役人―それはいつもと変りません |
137 |
戸 |
寝間の戸 |
お父さんの寝間の戸を叩いても、御眼にかかるつもりでいたのです。 |
137 |
障子 |
障子越しに |
わたしは囲いの障子越しに、一切の話を立ち聞きました。 |
139 |
バラ |
薔薇や百合の花 |
天上の薔薇や百合の花に、満ち渡るような心もちがします。 |
140 |
サンゴジュ |
沙室屋の珊瑚樹 |
沙室屋の珊瑚樹を詐たったのも甚内です。 |
141 |
杖 |
杖をついたなり |
しかも杖をついたなり、わたしの言葉を待つように、 |
143 |
鐘楼 |
寺の鐘楼 |
『さん・ふらんしすこ』の寺の鐘楼も、焼けと云えば焼いて来ます。 |
146 |
マツ |
松の中に |
宵闇の夜の浅い内ですから、御簾(みす)越しに火影がちらついたり、松の中に花だけ仄(ほの)めいたり、――そんな事も見たように覚えています。 |