クウェート館 ― 木と砂と未来をつなぐ空間
静寂の“砂漠のオアシス”― 木製デッキの休憩空間
クウェート館を巡る途中、まるで砂漠に現れるオアシスのようなウッドデッキの休憩スペースが登場します。
足元は本格的な木製デッキで構成されており、やや暗めの色調の広葉樹材(樹種名は不明)が使用されています。
天井からは白い布が幾重にも垂れ下がり、柔らかな自然光が拡散して空間全体をやさしく包み込みます。
周囲には砂と植栽が巧みに配されており、自然と建築が一体となった穏やかな時間が流れます。
疲れた来場者が自然に腰を下ろし、見上げると、天井のデザインはまるで風に揺れる砂丘のような造形。展示の合間に心を整える場として、多くの人が立ち寄っています。
その他の主な特徴
外観は翼を広げたような近未来的デザイン。夜は美しくライトアップされ、「先見の明かり」というテーマを象徴します。
建築設計はLAVA(Laboratory for Visionary Architecture)、構造設計にschlaich bergermann partnerなど、日本側設計者として徳岡設計、施工は麦島建設、国際的なチームによるもの。
展示では、実際の砂漠の砂に触れることができ、プロジェクションマッピングと連動して砂の中からサソリやヘビが現れるなど、インタラクティブ展示が魅力。
子ども向けに滑り台や塗り絵などの仕掛けもあり、家族連れにもやさしい構成。この滑り台は子供専用ですが、当社の女性社員も楽しんでしました。
最後の部屋はドーム状の空間で、天井全面に映し出される映像を寝そべって観賞できます。まるで砂漠の夜空を見上げているような没入体験です。
パビリオン横にあるレストラン「SIDRA(シドラ)」では、スパイスの効いたクウェート料理が提供されています。
シドラとはイスラム教の聖典・クルアーン(コーラン)に登場する聖木のこと。ナツメの一種とされています。