■ Story 01 高度経済成長木(要約)
1955~1973年の高度経済成長期に建てられた団地には多くの木が植えられました。50年経ち団地の建て替えで伐採される木々を、住民の想いを引き継ぐ形で取得しました。団地と共に生きた木の行方を考えるきっかけとなります。
■ Story 02 戦後を支えようとした木(要約)
戦後の復興で全国的にスギやヒノキの植林が進みましたが、急斜面など伐採困難な場所にも植えられ、多くが放置されました。三重県の工務店から取得した木もその一例で、手入れできない悪循環は全国共通の課題です。
■ Story 03 海に投げ入れられた木(要約)
愛知県の製材所で水中乾燥の重しとして使われた木の中には、役割を終えた後に処分されるものも。今回はそのように海に投げ入れられただけの木を取得し、今後の活用法を考える必要性を感じました。
■ Story 04 小さな御柱だった木(要約)
諏訪大社の御柱祭では大木が用いられますが、小さな神社では小型の御柱を使う風習があります。引き取り手のないこれらの木の一部を、古材再利用を行う団体が保管し、今回取得しました。大きさで価値が左右される現実を考えさせられます。
■ Story 05 大屋根リングの一部だった木(要約)
大阪・関西万博の「大屋根リング」は伝統工法で建てられ、組み上げ時に不要となったくり抜き材があります。今回はその未使用部分を取得し、持続可能な資源活用の象徴としました。
■ Story 06 大学からやってきた木(要約)
東京・町田の玉川学園では、植林や間伐を通じて自然との共生を実践しています。今回取得したのは、労作活動で間伐されたヒマラヤスギと、校舎建設に伴い伐採されたカナリーヤシです。教育と自然保護の実践例です。
■ Story 07 電線に引っかかりそうな木(要約)
名古屋鉄道所有の森林で、倒木が電線にかかったことをきっかけに間伐が行われました。今回はその伐採木の一部を取得。事故防止と森林管理の必要性が浮き彫りになります。
■ Story 08 綺麗なのにいらない木(要約)
木材コーディネーターが提供したのは、突板製造時に残る芯材。家具製作では活用しづらい部分ですが、まだ使い道があります。無駄にせず活かす取り組みが、持続可能性へのヒントになります。
■ Story 09 船と共に過ごした木(要約)
神戸の造船所で、船を支える盤木として使われた木を取得。油を吸って黒く変色しています。役目を終えた道具としての木にも価値があり、資源の活用と情報共有の重要性を示しています。
■ Story 10 道路に場所を譲った木(要約)
神戸の街路樹が、道路整備のため伐採されました。街路樹は都市環境に重要ですが、災害や老朽化で撤去されることも。今後は、植えた後の管理や長期的視点が求められます。
■ Story 11 大事にされて生長しすぎた木(要約)
熱田神宮で大切に育てられていたクスノキが道路にはみ出したため剪定されました。通常は自然に還されますが、今回はプロジェクトに賛同いただき、一部を取得しました。
■ Story 12 建物が避け切れなくなった木(要約)
熱田神宮の建物そばにあったマツは、生長により建物の軒を削って残されていましたが、損壊の恐れから剪定され、その一部を取得。木の適切な管理の重要性が感じられます。
■ Story 13 突板になれなかった木(要約)
名古屋の銘木メーカーで突板を製造する際に、芯材として残った部分を取得。高級木材でも必ず端材は出るため、活用の工夫が期待されています。
■ Story 14 子どもたちを見届けてきた木(要約)
福岡の保育園の園庭そばにあったサクラは、園長の想いとともに子どもたちを見守ってきた存在。その一部を取得し、木の大切さを改めて感じさせられました。
■ Story 15 松脂の採取によって弱った木(要約)
旧陸軍が松脂を採取した痕跡が残る愛知の公園のクロマツ。戦中の資源不足の記録として、弱った木の一部を取得しました。今も戦争の影響を伝えています。
■ Story 16 河川の安全のために切られた木(要約)
愛知県での河川整備に伴い伐採された支障木の一部を取得。薪やDIYなど住民に無償提供され、木の循環活用が地域で広がっています。
■ Story 17 商品になれなかった木(要約)
兵庫の木材加工会社で中ぐり加工の試験中に失敗し、製品にならなかった木を取得。使われなくても、新技術の発展を支える存在です。