238 |
帆柱 |
舟の帆柱 |
唖々とやかましく噪いで舟の帆柱に戯れ舞い、 |
239 |
欄 |
欄 |
眼をぱちぱちさせて起き上り、ちょんと廊下の欄干とまって、 |
240 |
林 |
岸の林 |
岸の林に引上げて来て、梢にとまり、林に嘴をこすって、水満々の洞庭の湖面の夕日に映えて黄金色に輝いている様を見渡し、 |
240 |
梢 |
梢にとまり |
岸の林に引上げて来て、梢にとまり、林に嘴をこすって、水満々の洞庭の湖面の夕日に映えて黄金色に輝いている様を見渡し、 |
240 |
林 |
林に嘴をこすって |
岸の林に引上げて来て、梢にとまり、林に嘴をこすって、水満々の洞庭の湖面の夕日に映えて黄金色に輝いている様を見渡し、 |
242 |
檣上 |
檣上 |
疲れると帰帆の檣上(しょうじょう)にならんで止って翼を休め、 |
242 |
帆檣 |
帆檣 |
いまは全く呉王廟の神烏の一羽になりすまして、往来の舟の帆檣(はんしょう)にたわむれ |
243 |
カエデ |
楓の林 |
斜陽あかあかと目前の楓の林を照らして |
243 |
林 |
楓の林 |
斜陽あかあかと目前の楓の林を照らして |
244 |
カエデ |
楓の梢 |
それから振りかえって楓の梢にむらがる烏を見上げ、 |
244 |
梢梢 |
楓の梢 |
それから振りかえって楓の梢にむらがる烏を見上げ、 |
246 |
樹 |
樹上から |
それを廟前にばら撒いて神烏に供して樹上から降りて肉を啄む群烏を眺めて、 |
247 |
ヤナギ |
柳の枝は |
、岸の平沙(へいさ)は昼のように明るく柳の枝は湖水の靄を含んで重く垂れ、 |
247 |
枝は |
柳の枝は |
、岸の平沙(へいさ)は昼のように明るく柳の枝は湖水の靄を含んで重く垂れ、 |
247 |
モモ |
桃畑の万朶の花 |
遠くに見える桃畑の万朶の花は霰に似て、 |
250 |
樹 |
漢陽の樹 |
近づくにつれて、晴川歴々たり漢陽の樹、 |
252 |
モモ |
桃花は繚乱 |
朝の黄金の光が颯っと射し込み、庭園の桃花は繚乱(りょうらん)たり、 |
254 |
丸木舟 |
丸木舟 |
帆も楫も無い丸木舟が一艘するすると岸に近寄り、 |
262 |
木石 |
ほとんど木石ではないかと疑はれるくらゐ、 |
ほとんど木石ではないかと疑はれるくらい、 |