- マツ 4箇所
- ツバキ 4箇所
- サクラ 4箇所
- バラ 3箇所
- シタン 2箇所
- ザクロ 2箇所
- アオギリ 2箇所
- ヤナギ 1箇所
- フジ 1箇所
- ツツジ 1箇所
- スギ 1箇所
- カキ 1箇所
夏目漱石の小説「それから」に出てくる樹木や木製品
この小説の初出は1909年、文庫本におけるページ数は283ページ
ページ |
元樹種 |
掲載樹種 |
掲載言葉 |
5 |
俎下駄 |
俎下駄 |
大きな俎下駄が空から |
5 |
ツバキ |
椿 |
八重の椿が一輪畳の上に落ちている |
5 |
花 |
花 |
大きな花の色を見詰めていた彼は |
5 |
俎下駄 |
俎下駄 |
その俎下駄は |
6 |
香油 |
香油 |
香油を塗り込んだあとは |
6 |
ツバキ |
椿 |
烟りは椿の弁と蕊に絡まって |
6 |
ツバキ |
椿 |
畳の上の椿を取って |
15 |
ツバキ |
落椿 |
落椿も何所かへ |
17 |
シタン |
紫檀 |
紫檀の盆を見て黙っていた |
17 |
サクラ |
桜 |
やあ、桜がある |
21 |
森 |
森 |
上野の森まで来て |
21 |
サクラ |
桜 |
人気のない夜桜は好いもんだよ |
29 |
鋸 |
鋸 |
鋸の目立ての様な |
32 |
床板 |
床板 |
乃至床板も明らかに |
37 |
薪 |
薪 |
風呂の薪を焚いてみて |
41 |
樹 |
樹 |
遠くに大きな樹が一本ある |
41 |
梢 |
梢 |
柔らかい梢の端が天に接く所は |
42 |
樹木 |
樹木 |
向うにある人物樹木が |
46 |
樹 |
樹 |
遠くの向うに寒そうな樹が立っている後に |
47 |
樹 |
樹 |
樹の間に大きな |
50 |
植木屋 |
植木屋 |
暇だから植木屋から聞いた通り |
50 |
盆栽 |
盆栽 |
然し盆栽は好いもんだ |
54 |
塩梅 |
塩梅 |
好い案排に |
60 |
若葉 |
若葉 |
今は新芽若葉の初期である |
61 |
行李 |
行李 |
縁側で行李の紐を解いていたが |
65 |
木 |
木蔭 |
芝生外れの木蔭まで来て留った |
68 |
木 |
木蔭 |
だから木蔭に立って |
69 |
ヤナギ |
柳 |
柳があって |
74 |
ザクロ |
遠柘榴 |
瘤だらけの柘榴の枯枝と |
74 |
幹 |
幹 |
灰色の幹の根方に |
80 |
板 |
板 |
この光のない土の板が |
80 |
行李 |
行李 |
傍に大きな行李が開けてあって |
95 |
森 |
森 |
上野の森を評して帰って来た |
95 |
板 |
板 |
上野の板の古い杉が高く見えた |
95 |
スギ |
杉 |
上野の森の古い杉が高く見えた |
127 |
フジ |
藤 |
大きな藤があって、その花の長さが |
132 |
バラ |
薔薇 |
薔薇よりも派手にかつ重苦しく見えた |
132 |
ザクロ |
遠柘榴 |
柘榴の花は |
132 |
バラ |
薔薇 |
庭の隅に咲いた薔薇の花の赤いのを |
132 |
花 |
花の香 |
花の香をよく用いた |
136 |
縁蔭 |
縁蔭 |
今は縁蔭の時節になった |
136 |
森 |
森 |
目白台の森を見上てみる |
136 |
サクラ |
桜 |
その桜はとくに散てしまって |
136 |
葉 |
葉 |
茂る葉の中を |
136 |
サクラ |
桜 |
桜の散る時分には |
139 |
銀杏返シ |
銀杏返し |
結ったばかりの銀杏返を |
144 |
木 |
木の葉 |
青い木の葉が悉く濡れて |
148 |
ツツジ |
躑躅 |
向うの土手にむら躑躅が |
148 |
マツ |
松 |
大きな松が何十本となく並んで |
148 |
マツ |
松 |
この松を見ながら |
155 |
アオギリ |
梧桐 |
隣の梧桐の一際濃く見える上に |
160 |
シタン |
紫檀 |
円い紫檀の刳抜盆が |
167 |
山林 |
山林 |
持ち伝えた山林を年々伐り出すのが |
168 |
カキ |
柿 |
柿の乾したのを送ってくれた |
169 |
樹 |
樹 |
樹や谷を相手にしているものは |
170 |
板塀 |
板塀 |
粗末な板塀の隙間から |
177 |
バラ |
薔薇 |
薔薇の香のする眠に就いた |
194 |
張板 |
張板 |
立て掛けた張板の中途から |
214 |
青葉 |
青葉 |
青葉が映るんだ |
214 |
植込 |
植込 |
庭の植込の方を見たが |
214 |
木 |
木の枝 |
木の枝にも |
225 |
森 |
森 |
小石川の森に数点の灯影を認めた |
225 |
木 |
木 |
大きな木が |
225 |
板塀 |
板塀 |
板塀から例の如く |
225 |
マツ |
松 |
濠を隔てて高い土手の松が |
232 |
銀杏返シ |
銀杏返し |
銀杏返しに結っていましたね |
232 |
銀杏返シ |
銀杏返し |
銀杏返しじゃなかったですか |
232 |
銀杏返シ |
銀杏返し |
決して銀杏返しには結わなかった |
240 |
木 |
木 |
木下闇に仄めいた |
240 |
立木 |
立木 |
広い庭でない上に立木の数が存外多いので |
246 |
普請 |
普請 |
爪を切る日だの普請をする日だのと |
257 |
アオギリ |
梧桐 |
隣の梧桐の天辺まで |
257 |
シュカイドウ |
シュウ海棠 |
蔭に生えた秋海棠の葉が著しく |
276 |
マツ |
松 |
闇を回る松明の如く輝いた |
281 |
松明 |
松明 |
黒い枝の葉が少し動いた |
283 |
木 |
木の葉 |
木の葉の如く |