8 |
イチョウ |
銀杏の樹 |
「銀杏の樹が1本、門前にあった」 |
8 |
イチョウ |
銀杏の樹 |
「銀杏の樹から本堂まで、一丁半ばかり、 |
12 |
庫裏 |
庫裏 |
門前から見るとただ大竹藪ばかり見えて、本堂も庫裏もない様だ。 |
14 |
柱 |
柱 |
向うの椽側では、六十余りの肥った爺さんが、丸い背を柱にもたして、 |
14 |
椽側 |
椽側 |
向うの椽側では、六十余りの肥った爺さんが、丸い背を柱にもたして、 |
18 |
垣根 |
垣根 |
「それから垣根の朝顔が、茶色に枯れて、引っ張るとがらがら鳴る時分、 |
18 |
障子 |
腰障子 |
それから門前の豆腐屋がこの鉦を合図に、腰障子をはめる」 |
20 |
シュロ |
棕梠緒 |
棕梠緒の貸下駄には都らしく宿の焼印が押してある。 |
20 |
下駄 |
貸下駄 |
棕梠緒の貸下駄には都らしく宿の焼印が押してある。 |
23 |
杉箸 |
杉箸 |
ここいらの饂飩はまるで杉箸を食うようで腹が突張たまらない」 |
25 |
敷居 |
敷居 |
「仕方がないから、襯衣(シャツ)を敷居の上へ乗せて、手頃な丸い石を拾って来て、こつこつ叩いた。 |
28 |
木枕 |
木枕 |
さっき温泉(ゆ) に這入りに来る時、覗いて見たら、二人共木枕きをして、ぐうぐう寝ていたよ」 |
28 |
木枕 |
木枕 |
「木枕をして寝られるくらいの頭だから、そら、そこで、その、小手を取られるんだあね」 |
34 |
フヨウ |
白芙蓉 |
上がり口に白芙蓉が五六輪、夕暮の秋を淋しく咲いている。 |
38 |
木 |
木に竹を接いだ |
持って来て、木に竹を接いだようにつけた。 |
44 |
障子 |
障子 |
下女は障子をあけて、椽側へ人指しゆびを擦りつけながら、 |
44 |
椽側 |
椽側 |
下女は障子をあけて、椽側へ人指しゆびを擦りつけながら、 |
44 |
椽側 |
椽側 |
どれと、圭さんはすぐ椽側へ飛び出す。 |
49 |
雑木林 |
雑木林 |
しばらくは雑木林の間を行く。道幅は三尺に足らぬ。 |
50 |
スギ |
杉の梢 |
白木の宮に禰宜の鳴らす柏手(かしわで)が、森閑と立つ杉の梢に響いた時、 |
50 |
茨 |
茨 |
たまに草鞋の切れが茨にかかっている。 |
50 |
雑木林 |
雑木林 |
雑木林を小半里ほど来たら、怪しい空がとうとう持ち切れなくなったと見えて、 |
50 |
社 |
社 |
とうとう阿蘇の社までは漕こぎつけた |
50 |
樹 |
樹と樹の間 |
圭さんの影を見失った。樹と樹の間をすかして見ても何にも見えぬ。 |
50 |
梢 |
杉の梢 |
白木の宮に禰宜の鳴らす柏手(かしわで)が、森閑と立つ杉の梢に響いた時、 |
50 |
梢 |
梢 |
梢にしたたる雨の音が、さあと北の方へ走る。 |
50 |
森閑 |
森閑 |
白木の宮に禰宜の鳴らす柏手(かしわで)が、森閑と立つ杉の梢に響いた時、 |
50 |
白木 |
白木 |
白木の宮に禰宜の鳴らす柏手(かしわで)が、森閑と立つ杉の梢に響いた時、 |
50 |
木の葉 |
木の葉 |
すぐ新しい音が耳を掠めて、翻える木の葉と共にまた北の方へ走る。 |
51 |
林 |
林 |
一時間ほどで林は尽きる。 |
51 |
林 |
林 |
林が尽きて、青い原を半丁と行かぬ所に、大入道の圭さんが空を仰いで立っている。 |
64 |
杖 |
杖 |
そうして杖につくさ。杖が出来ると、少しは歩行けるだろう」 |
64 |
杖 |
杖 |
そうして杖につくさ。杖が出来ると、少しは歩行けるだろう」 |
77 |
自然木 |
自然木 |
幸い太い瘤だらけの頑丈な自然木(じねんぼく)が、付けてあるから、 |
77 |
自然木 |
自然木 |
その自然木の彎曲した一端に、鳴海絞の兵児帯が、 |