「ほばしら」、つまりマストである。帆桁は「綱」と書くようだが、辞書に訓読みは載っていない。マストと帆桁を併せて「檣桁(しょうこう)」と言ぅので、同じ音の「網」を充ててきたものと思われる。船も元は丸木舟から発達したものであるから、船舶用語にもっと木偏の字があるかと探したが、この二つしか見当たらない。
当財団の初期に機雷除去用の木造掃海艇の開発に参画したスタッフもいたが、軍機だったのか資料は残っていない。湾岸戦争後に日本製掃海艇が活躍して技術の高さが有名になり、機密から解放された集成材メーカーは大いにこれを宣伝した。