
シンガポール館公式スタンプ

東ゲートから大屋根リングを左に、カタール、アラブ首長国を通りすぎたところ。
カナダといえば、世界有数の林業国であり、木材産業が国の基幹産業の一つです。
中川木材産業でも、ウッドデッキが流行していた時代には、大阪府内で最も多くカナダ産レッドシダーを輸入していた時期がありました。
私自身もカナダとは縁が深く、1996年には財界団体のクリスマスパーティの抽選で当たったカナダ旅行で、夫婦で1週間バンクーバーを訪れました。また2004年には、大手製材工場の見学を兼ねた社員旅行で再びバンクーバーを訪問しています。さらに、カナダ領事館の領事、副領事、総領事の方々と親しくさせていただき、何度も自宅に招いていただいた思い出があります。
1970年大阪万博では、カナダは政府館とブリティッシュ・コロンビア(BC)館の2館を出展していました。どちらも完全な木造建築で、特にカナダ政府館は当時最大級の木造パビリオンでした。BC館は、本物の丸太を直立させた高さのある構成で、非常に印象的な建物だったことをよく覚えています。
一方、2025年大阪・関西万博のカナダ館のコンセプトは
「再生(Regeneration)」。
冬から春へと移り変わる季節、凍っていた川の氷が溶けて流れ出す風景をモチーフにしています。外観は、カナダの自然現象である「水路氷結」を表現し、儚く溶けゆく氷の造形が特徴です。内部では、カナダの温かさや開放性、革新性、多様性、持続可能な社会への取り組みが紹介されています。
しかし今回の万博で木材が使われている場所は、ひろばのベンチ程度に限られており、1970年万博で木造建築を前面に打ち出していたカナダの姿を知る者としては、少し残念に感じました。
林業国・木材大国カナダの存在感を、木という素材でもう一度見せてほしかった、というのが正直な思いです。