川端康成の小説「禽獣」に出てくる樹木や木製品
この小説の初出は1933年、文庫本におけるページ数は 30ページ
ページ |
元樹種 |
掲載樹種 |
掲載言葉 |
145 |
薔薇 |
花籠の薔 |
花籠の薔薇の匂いが強かった。 |
146 |
梯子段 |
梯子段 |
梯子段を登って、突き当たりの押入れである。 |
146 |
橄欖色 |
橄欖(オリーブ)色 |
上部は橄欖(オリーブ)色、下部は淡黄灰色、 |
146 |
橙色 |
橙色 |
雄はこの黄色が濃い橙色を帯びている。 |
149 |
クスノキ |
楠の葉 |
楠の葉には朝の霜があった。 |
149 |
クスノキ |
楠 |
物置の上の楠へ逃がしてしまった。 |
149 |
葉 |
楠の葉 |
楠の葉には朝の霜があった。 |
150 |
止木 |
止木 |
その止木の下の籠の底に、一羽は半ば翼を開き、 |
150 |
止木 |
止木に足もつかず |
新しい二羽は止木に足もつかず、 |
152 |
キリ |
桐の毒々しく |
一人の小学生は、桐の毒々しく青い家を指して、 |
152 |
縁側 |
縁側 |
洗濯盥を縁側に出して、小鳥に水浴をさせていると、 |
153 |
みかん |
蜜柑 |
しなびた蜜柑のようになった犬屋が、 |
153 |
根 |
根を張る |
一方にこういう冷酷が根を張るのを避けがたい。 |
163 |
止木 |
止木 |
止木にとまろうとして幾度となく落ちた。 |
164 |
枯枝 |
細い枯枝 |
細い枯枝のように折れそうだ。 |
164 |
止木 |
止木 |
止木を外して、小皿に移した餌を籠の底へ置いたが、 |
169 |
止木 |
止木 |
止木を餌の方へ横ずりに近づく足音が聞こえる。 |