木材の耐久性を減じる大きな要因は腐朽や虫害といった生物劣化であることから地域によって劣化の速度も変動する。すなわち温暖で雨量の多い地域ほど腐朽菌や加害昆虫の種類も多く、それらの加害速度も一般的大きい。日本は先進国のなかでは平均気温、温度とも高く、特に気温の高い夏場での雨量が多いことからヨーロッパ諸国に比べても腐朽の速度は速い。また、北方の国にはみられないシロアリも生息している。
耐候性についても、熱帯地方は別として同様に劣化速度の速い地域とみなされているが、この場合は温度や雨量以外に日射量の大小も影響を及ぼす。わが国でも最近では、これらの気候因子をもとに地域ごとの劣化指標を策定する試みも行われるようになってきている。
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木材風化の気候指標
(Climate Index)
森林総合研究所
木口 実氏作成 |