49 |
ヤシ |
ヤシの実 |
おいしいヤシの実だの、パイナプルだの、バナナだの、赤と紫の大きな花だの、香気のいい草だの、 |
49 |
木 |
流れ木 |
私たちは、そんなものを集めて来ると、ムシメガネで、天日(てんぴ)を枯れ草に取って、流れ木に燃やしつけて、焼いて喰べました。 |
50 |
樹脂 |
樹脂 |
お父様とお母様にお手紙を書いて大切なビール瓶の中の一本に入れて、シッカリと樹脂(やに)で封じて、二人で何遍も何遍も接吻(くちづけ)をしてから海の中に投げ込みました。 |
50 |
棒 |
棒切 |
誰かが助けに来て下さる目標(めじるし)になるように、神様の足だいの一番高い処へ、長い棒切れを樹たてて、いつも何かしら、青い木の葉を吊しておくようにしました。 |
50 |
木の葉 |
木の葉 |
誰かが助けに来て下さる目標(めじるし)になるように、神様の足だいの一番高い処へ、長い棒切れを樹たてて、いつも何かしら、青い木の葉を吊しておくようにしました。 |
55 |
棒 |
棒切れ |
その絶頂に立っておりました棒切れと、その尖端に結びつけてあるヤシの枯れ葉を、一思いに引きたおして、眼の下はるかの淵に投げ込んでしまいました。 |
55 |
ヤシ |
ヤシの枯れ葉 |
その絶頂に立っておりました棒切れと、その尖端に結びつけてあるヤシの枯れ葉を、一思いに引きたおして、眼の下はるかの淵に投げ込んでしまいました。 |
55 |
枯れ葉 |
ヤシの枯れ葉 |
その絶頂に立っておりました棒切れと、その尖端に結びつけてあるヤシの枯れ葉を、一思いに引きたおして、眼の下はるかの淵に投げ込んでしまいました。 |
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葉 |
葉ずれ |
夜になると星の光りや、浪の音や、虫の声や、風の葉ずれや、木の実の落ちる音が、一ツ一ツに聖書の言葉をささやきながら、私たち二人を取り巻いて、一歩一歩と近づいて来るように思われるのでした。 |
56 |
木の実 |
木の実 |
夜になると星の光りや、浪の音や、虫の声や、風の葉ずれや、木の実の落ちる音が、一ツ一ツに聖書の言葉をささやきながら、私たち二人を取り巻いて、一歩一歩と近づいて来るように思われるのでした。 |
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ヤシ |
ヤシ |
そうするとこの島の中に照る太陽も、唄う鸚鵡(おうむ)も、舞う極楽鳥も、玉虫も、蛾も、ヤシも、パイナプルも、花の色も、草の芳香(かおり)も、海も、雲も、風も、虹も、 |