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  6. 島崎藤村 の集計
小説と木

島崎藤村の小説に出てくる樹木(元資料)

元樹種 箇所計
カキ 51
マツ 46
クワ 39
ウメ 38
ヤナギ 38
ヒノキ 36
スギ 33
サクラ 30
リンゴ 18
ナシ 16
エノキ 13
ブドウ 13
ツツジ 12
クリ 12
キリ 10
カエデ 10
ケヤキ 10
イチョウ 9
サワラ 7
シラカンバ 7
ツバキ 7
クルミ 6
フジ 6
アオギリ 6
モモ 6
シイ 6
カシワ 5
モミ 5
クス 5
ナラ 5
カラマツ 5
スモモ 4
ネズコ 3
ミカン 3
コウヤマキ 3
ボタン 3
サルスベリ 3
アスナロ 3
タブ 3
タチバナ 3
ユズ 2
モミジ 2
カイドウ 2
ツゲ 2
ヤシ 2
ヒイラギ 2
ビワ 2
ツガ 2
バラ 2
クヌギ 2
ザクロ 2
イタヤ 2
シャクナゲ 2
カシ 2
ヌルデ 2
ナンテン 2
ナツメ 2
チャ 2
アカマツ 1
モクレン 1
ウコギ 1
ヤマナラシ 1
コウゾ 1
アンズ 1
アケビ 1
ウルシ 1
サイカチ 1
トチ 1
ダイダイ 1
ニワウルシ 1
しやくなげ 1
シキミ 1
ネジノキ 1
ハタンキョウ 1
ネム 1
ホウ 1
コデマリ 1
トガ 1
コウシンバラ 1
センダン 1
クチナシ 1
フヨウ 1
サンショウ 1

元樹種 小説名 ページ 掲載樹種 掲載言葉
クワ 桜の実の熟する時 5 桑の木 彼は古い桑の木なぞの
クワ 桜の実の熟する時 6 桑の木 彼は桑の木の方へ向いて
ウメ 桜の実の熟する時 9 梅の木 荒い幹肌の梅の木が行く先に
ウメ 桜の実の熟する時 9 梅の花 くちびるのような梅の花は
ウメ 桜の実の熟する時 9 はや青梅の実に変わるころだ
エノキ 桜の実の熟する時 9 先生は二本榎の方で
エノキ 桜の実の熟する時 9 しばらく二本榎の家の方に
サルスベリ 桜の実の熟する時 12 百日紅 小高い崖に臨んで百日紅の枝なぞが
サルスベリ 桜の実の熟する時 12 百日紅 小高い崖に臨んで百日紅の枝なぞが
サルスベリ 桜の実の熟する時 13 百日紅 その同級生は百日紅のそばを
サクラ 桜の実の熟する時 20 桜の木のかげから
アオギリ 桜の実の熟する時 28 青桐 青桐が濃い葉陰を落としているあたりに
キリ 桜の実の熟する時 29 桐と出ろ
コウシンバラ 桜の実の熟する時 29 長春(チョウシュンカ バラ科の常緑低木。) 庭の垣根には長春が燃えるように赤い花をたれている。
カエデ 桜の実の熟する時 30 楓の奥には
カエデ 桜の実の熟する時 30 庭の中にある楓の枝へも
ナンテン 桜の実の熟する時 33 南天 南天の実の模様のついた
ヤナギ 桜の実の熟する時 42 やなぎ 自分の行李を調べるつもりで
サクラ 桜の実の熟する時 53 こんもりと茂った桜の木陰はどこでも
サクラ 桜の実の熟する時 53 捨吉は桜の木の方へ向いて
アオギリ 桜の実の熟する時 63 青桐 歩いていた庭の青桐のところへ
アオギリ 桜の実の熟する時 63 青桐 青桐の下から
カエデ 桜の実の熟する時 63 庭のすみの方の楓や
クス 桜の実の熟する時 63 楠の葉の間へ行って隠れた
クス 桜の実の熟する時 64 楠の木目の見える
クス 桜の実の熟する時 64 楠の木目の見える
ヤナギ 桜の実の熟する時 65 青い荒い柳の葉が風に動いているのも見えた。
ヤナギ 桜の実の熟する時 65 背の高い柳の木も見えた
ヤナギ 桜の実の熟する時 68 柳の並み木が茂りつづいている時分のことで、
ヤナギ 桜の実の熟する時 68 青い柳の葉を心ゆくばかり嗅いだ。
サクラ 桜の実の熟する時 73 表門のそばにある幾株かの桜の若木も
エノキ 桜の実の熟する時 96 いっしょに榎の実を集めたり
カキ 桜の実の熟する時 96 土蔵の前の柿の木の下の方へ
ヤナギ 桜の実の熟する時 106 あらかた柳の葉の落ちた並み木の間を通して、
サクラ 桜の実の熟する時 117 拾い上げた桜の実を嗅いでみて
カエデ 桜の実の熟する時 120 新しい楓の葉が風に揺れて
アオギリ 桜の実の熟する時 120 青桐 青桐の幹の前へ立った時は
バラ 桜の実の熟する時 142 薔薇 あかい薔薇のつぼみを
マツ 桜の実の熟する時 165 楽しい松の樹陰が多かった
スギ 桜の実の熟する時 189 人に譲り杉風が別墅にうつる
ダイダイ 桜の実の熟する時 194 だいだい 海老、橙、裏白、
ツバキ 桜の実の熟する時 195 椿 茶の間の横の乙女椿のそばへも
カエデ 桜の実の熟する時 195 築山ふうな楓の木の間へも
アオギリ 桜の実の熟する時 195 梧桐 幹肌のあらわな梧桐の根元のところへ
マツ 桜の実の熟する時 203 古い街道の松並み木が行く先にあった
サクラ 若菜集 12 水静かなる江戸川のながれの岸にうまれいで 岸の桜の花影にわれは処女となりにけり
サクラ 若菜集 15 桜の霜葉黄に落ちて ゆきてかへらぬ江戸川や 流れゆく水静かにて あゆみは遅きわがおもひ
ヤナギ 若菜集 22 黄楊のさし櫛落ちてけり
カキ 若菜集 31 色よき柿 その口唇にふれたまひ かくも色よき柿ならば などかは早くわれに告げこぬ
カキ 若菜集 31 時をし待たむ君ならば かの柿の実をとるなかれ
カキ 若菜集 31 聖に柿をすゝむれば
やなぎ 若菜集 37 黄楊の小櫛にかきあげよ
ウメ 若菜集 56 梅が香ぞする海の辺に
ウメ 若菜集 59 梅のにほひにめぐりあふ
ウメ 若菜集 60 梅の花 たもとにゝほふ梅の花
ウメ 若菜集 71 こぞめの梅の香にゝほへ
ウメ 若菜集 73 梅の花 梅の花笠ぬひそへて
ブドウ 若菜集 101 ぶどう ぶだうのふさのかゝるとき
エノキ 若菜集 116 軒の榎樹に来て鳴けば
ヤナギ 若菜集 128 岸の柳の樹の蔭の
ブドウ 若菜集 135 ブドウ 葡萄のたまとまがふまで
タチバナ 若菜集 148  花橘の袖の香の みめうるはしきをとめごは 真昼に夢を見てしより さめて忘るゝ夜のならひ
リンゴ 若菜集 157 林檎 まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えしとき 前にさしたる花櫛の 花ある君と思ひけり
リンゴ 若菜集 157 林檎 やさしく白き手をのべて 林檎をわれにあたへしは 薄紅の秋の実に
人こひ初めしはじめなり
リンゴ 若菜集 158 林檎 林檎畠の樹の下に おのづからなる細道は
ブドウ 若菜集 160 ブドウ 君は葡萄にはあらねども
ウメ 若菜集 165 梅花の油黒髪の
キリ 若菜集 170 桐の梢の琴の音に
カイドウ 若菜集 175 海棠 秋海棠の花を分け
ウメ 若菜集 184 梅の花 梅の花さくころほひは
ブドウ 若菜集 188 ブドウ 葡萄のかげにきて見れば
マツ 若菜集 188 松島瑞巌寺に遊び葡萄
クス 若菜集 201 くす 千枝にわかるゝ赤樟も
ヒノキ 若菜集 201 檜は荒し杉直し 五葉は黒し椎の木の 枝をまじゆる白樫や
スギ 若菜集 201 檜は荒し杉直し 五葉は黒し椎の木の  枝をまじゆる白樫や
シイ 若菜集 201 椎の木 槍は荒し杉直し五葉は黒し椎の木の枝をまじふる白樫や
カシ 若菜集 201 槍は荒し杉直し五葉は黒し椎の木の枝をまじふる白樫や
センダン 若菜集 202 樗( 樗(あうち)は茎をよこたえて 枝と枝とにもゆる火の なかにやさしき若楓
カエデ 若菜集 202 ゆかにやさしき若楓
ヤナギ 若菜集 205 ゆけば楊梅袖に散り
ツツジ 若菜集 217 躑躅 岸辺にさける花躑躅 うき雲ゆけばかげ見えて 水に沈める春の日や
サクラ 千曲川のスケッチ 8 梅も桜も李も殆んど同時に開く
ウメ 千曲川のスケッチ 8 梅も桜も李も殆んど同時に開く
スモモ 千曲川のスケッチ 8 すもも 梅も桜も李も殆んど同時に開く
マツ 千曲川のスケッチ 8 小松の多い岡の上では
サクラ 千曲川のスケッチ 9 八重桜 教室は八重桜の樹で囲繞されていて
クワ 千曲川のスケッチ 12 桑畠 桑畠の多い石垣の
ヤナギ 千曲川のスケッチ 14 ドロ柳 達は村はずれの田圃道を通って、ドロ柳の若葉のかげへ出た。
ヤナギ 千曲川のスケッチ 14 灰色なドロ柳の幹、風に動くそのやわらかい若葉などを写し写し話した。
ツツジ 千曲川のスケッチ 16 躑躅 到るところに躑躅の花が
アケビ 千曲川のスケッチ 18 あけび  アケビの花の紫色に
クワ 千曲川のスケッチ 20 桑畠 浅い谷、桑畠、竹藪などが
カキ 千曲川のスケッチ 23 黄勝な、透明な、柿の若葉のかげを通るのも心地が好い。
カキ 千曲川のスケッチ 23 石垣と共に多いのは、柿の樹だ
サクラ 千曲川のスケッチ 27 茂った桜の枝の蔭を
カキ 千曲川のスケッチ 29 黄ばんだ柿の花は最早到る処に落ちて、香気を放っていた。
クワ 千曲川のスケッチ 30 桑畠 礎ばかり残った桑畠なぞを見
カエデ 千曲川のスケッチ 31 矢場を掩う欅、楓の緑も、その高い
ケヤキ 千曲川のスケッチ 31 矢場を掩う欅、楓の緑も、その高い石垣の上から目の下に瞰下すことが出来る。
モクレン 千曲川のスケッチ 31 もくれん 懐古園内の藤、木蘭、躑躅、牡丹なぞは
ボタン 千曲川のスケッチ 31 ぼたん 懐古園内の藤、木蘭、躑躅、牡丹なぞは
ツツジ 千曲川のスケッチ 31 躑躅 懐古園内の藤、木蘭、躑躅、牡丹なぞは
フジ 千曲川のスケッチ 31 懐古園内の藤、木蘭、躑躅、牡丹なぞは
マツ 千曲川のスケッチ 31 黒ずんだ松の樹の下へ行って
クワ 千曲川のスケッチ 33 桑畠 城址の桑畠には
ヒノキ 千曲川のスケッチ 38 檜葉 庭の高麗檜葉を指して見せて
コデマリ 千曲川のスケッチ 39 こでまり  小手毬の花の遅いのも
フジ 千曲川のスケッチ 39 藤棚の下へ行くと
クワ 千曲川のスケッチ 41 桑畠 岩石の多い桑畠の間へ出ると
クワ 千曲川のスケッチ 42 桑の出来不出来と
カキ 千曲川のスケッチ 48 家の周囲にある柿、李なぞの緑葉からは雫が滴った。
クワ 千曲川のスケッチ 50 桑などが植付けてある
リンゴ 千曲川のスケッチ 51 林檎 林檎畠が見える
ナラ 千曲川のスケッチ 55 楢の樹蔭
ナラ 千曲川のスケッチ 55 楢の古木には
ナラ 千曲川のスケッチ 55 楢の古木には
シラカンバ 千曲川のスケッチ 57 木の葉のついた樺色なやつや、緑青がかったやつなぞを近在の老婆達が売りに来る
リンゴ 千曲川のスケッチ 62 林檎 林檎の畠がある
サクラ 千曲川のスケッチ 62 桜の葉蔭で角力を
アオギリ 千曲川のスケッチ 62 青桐 淡々しい青桐などが
サクラ 千曲川のスケッチ 62 紅味を含んだ桜や
サクラ 千曲川のスケッチ 62 大きな桜の実の熟する
リンゴ 千曲川のスケッチ 62 林檎 白ッぽい林檎の葉や
マツ 千曲川のスケッチ 67 石垣の上の松の間から
マツ 千曲川のスケッチ 67 深い松林の中へ来た
マツ 千曲川のスケッチ 68 平坦な松林の中へ出た
クワ 千曲川のスケッチ 71 桑畠 三千坪ほどの桑畠があり
カキ 千曲川のスケッチ 71 柿は植えても渋が上らないことや、梅もあるが味が苦いことや、
クリ 千曲川のスケッチ 71 庭の栗の樹の蔭で
リンゴ 千曲川のスケッチ 71 林檎 山の中で林檎を試植したら
ナシ 千曲川のスケッチ 71 地梨の虫が上って花の蜜を吸う為に、実らずに了った。
クリ 千曲川のスケッチ 72 栗も十三俵ほど
スギ 千曲川のスケッチ 72 試植した銀杏、杉、竹などは
カラマツ 千曲川のスケッチ 72 落葉松 落葉松の畠も見えた
ナシ 千曲川のスケッチ 72 畠の周囲には地梨も多い。黄に熟したやつは草の中に隠れていても、
スギ 千曲川のスケッチ 72 試植した銀杏、杉、竹などは
サクラ 千曲川のスケッチ 73 山桜 あの山桜を丸くしたような
シラカンバ 千曲川のスケッチ 73 白樺 白樺なぞの混った木立の中に、小屋へ通う細い坂道、岡の上の樹木、それから小屋の屋根なぞが見えた。
シラカンバ 千曲川のスケッチ 73 白樺 白樺の幹は何処の林にあっても眼につくやつだが、あの山桜を丸くしたような葉の中には最早(もう)美しく黄ばんだのも混っていた。
ナラ 千曲川のスケッチ 76 白楊、蘆、楓、漆、樺、楢、などの類が
ウルシ 千曲川のスケッチ 76 うるし 白楊、蘆、楓、漆、樺、楢、などの類が
ヤマナラシ 千曲川のスケッチ 76 やま楢し 白楊、蘆、楓、漆、樺、楢、などの類が
シラカンバ 千曲川のスケッチ 76 白楊、蘆、楓、漆、樺、楢、などの類が
カエデ 千曲川のスケッチ 76 白楊、蘆、楓、漆、樺、楢、などの類が
シラカンバ 千曲川のスケッチ 80 白樺 ポツンポツンと立っている立っている白樺の幹に朝日の映(あた)るさまなぞを眺めながら、
カシワ 千曲川のスケッチ 82 柏の葉 秋の光を送る風が騒しく吹渡ると、草は黄な波を打って、動き靡(なび)いて、柏の葉もうらがえりました。
シラカンバ 千曲川のスケッチ 82 白樺 白樺は多く落葉して高く空に突立ち、細葉の楊樹(やなぎ)は踞(うずくま)るように低く隠れている。
ヤナギ 千曲川のスケッチ 82 楊樹 細葉の楊樹は踞るように
シラカンバ 千曲川のスケッチ 84 白樺 白樺の下葉は最早落ちていた。枯葉や草のそよぐ音
ナラ 千曲川のスケッチ 84 茶色な楢の立木をも見て通った
カシワ 千曲川のスケッチ 84 かしわ 枯葉や草のそよぐ音――殊に槲の葉の鳴る音を聞くと、風の寒い、日の熱い高原の上を旅することを思わせる。
ナシ 千曲川のスケッチ 84 私達は人の背ほどの高さの小梨を見つけた。葉は落ち尽して、小さな赤い実が残っていた。
クワ 千曲川のスケッチ 86 桑の葉 桑の葉は忽(たちま)ち縮み上がってって焼け焦げたように成る、
クワ 千曲川のスケッチ 86 桑畠 ここの桑畠へ三度や
カキ 千曲川のスケッチ 86 深い秋雨のために色づいた柿の葉が面白いように地へ下るのを見た。
カキ 千曲川のスケッチ 86 肉の厚い柿の葉は霜のために焼け損なわれたり、縮れたりはしないが、朝日があたって来て霜のゆるむ頃には、重さに堪えないで脆く落ちる。
クワ 千曲川のスケッチ 87 桑畠 桑畠も野菜畠も
カキ 千曲川のスケッチ 87 裏口の柿の葉は一時に落ちて、道も埋れるばかりであった。
クワ 千曲川のスケッチ 88 桑畠 枯々とした桑畠に茶褐色に残った霜葉なぞも左右に吹き靡(なび)いていた。
ヤナギ 千曲川のスケッチ 88 裏の流のところに立つ柳なぞは烈風に吹かれて髪を振うように見えた。
ウメ 千曲川のスケッチ 89 梅、李、桜、欅、銀杏なぞの霜葉は
サクラ 千曲川のスケッチ 89 梅、李、桜、欅、銀杏なぞの霜葉は
ケヤキ 千曲川のスケッチ 89 梅、李、桜、欅、銀杏なぞの霜葉は
イチョウ 千曲川のスケッチ 89 銀杏 梅、李、桜、欅、銀杏なぞの霜葉は
スモモ 千曲川のスケッチ 89 すもも 梅、李、桜、欅、銀杏なぞの霜葉は
ヤナギ 千曲川のスケッチ 89 樹木という樹木の枝は撓み、幹も動揺し、柳、竹の類は草のように靡いた。
カキ 千曲川のスケッチ 89 柿の実で梢に残ったのは吹き落された。
アカマツ 千曲川のスケッチ 90 赤松 ここの礫地(いしじ)に繁茂する赤松の林なぞを望んだなら、色相の相違だけにも驚くであろう。
クヌギ 千曲川のスケッチ 90 くぬぎ あの椚林を鳴らす
クワ 千曲川のスケッチ 95 桑畠 茶色に成った桑畠を隔てて
カキ 千曲川のスケッチ 95 畠側の柿や雑木に雀の群のかしましいほど鳴き騒いでいるところへ出た。
クワ 千曲川のスケッチ 101 桑畠 稲田や桑畠を隔てて
ケヤキ 千曲川のスケッチ 103 野も暗い灰色に包まれ、八幡の杜のこんもりとした欅の梢も暗い茶褐色に隠れて了った。
カキ 千曲川のスケッチ 105 この女に柿をくれた。女はそれを風呂敷包にして、家のものにまで礼を言って、寒そうに震えながら出て行った。
マツ 千曲川のスケッチ 109 また他の松林の中へ入った
マツ 千曲川のスケッチ 109 静かな松林の中にある
カキ 千曲川のスケッチ 109 お米を一升も持っておいでなんしょ。柿も持っておいでなんすか
マツ 千曲川のスケッチ 110 行く道は松かげに成って
クヌギ 千曲川のスケッチ 113 櫟の枝を折りくべた
カラマツ 千曲川のスケッチ 118 落葉松 真黒であった落葉松の林も見えて来た
マツ 千曲川のスケッチ 122 私は懐古園の松に掛った
リンゴ 千曲川のスケッチ 123 林檎 庭の林檎も倒れ臥していた
クワ 千曲川のスケッチ 124 桑畠 田畠もしくは桑畠に成っている
クワ 千曲川のスケッチ 125 桑畠 枯々な桑畠で
シャクナゲ 千曲川のスケッチ 125 しゃくなげ 顔を出す石南木なぞを
クワ 千曲川のスケッチ 130 桑畠 石垣の間の桑畠
マツ 千曲川のスケッチ 132 待合室にも松が飾ってあって
クワ 千曲川のスケッチ 140 桑畠 枯々な桑畠の間には
カラマツ 千曲川のスケッチ 142 落葉松 軽井沢附近の落葉松林に俗に
クワ 千曲川のスケッチ 142 桑畠 野菜畠、桑畠、皆な雪に
ヤナギ 千曲川のスケッチ 143 やなぎ 岸にある低い楊も
カキ 千曲川のスケッチ 143 柿の樹の多い村落も、すべて雪に掩われて見えた。
ケヤキ 千曲川のスケッチ 144 遠く好い欅の杜を見て置いたが
クリ 千曲川のスケッチ 144 小布施の栗林もある
ナシ 千曲川のスケッチ 144 路傍に梨や柿の枯枝の見える、ある村の坂のところへ掛った。
カキ 千曲川のスケッチ 144 柿の枯枝 雪の道を踏んで行くうちに、路傍に梨や柿の枯枝の見える、ある村の坂のところへ掛った。
ヤナギ 千曲川のスケッチ 146 やなぎ 低い楊の沢山蹲踞っているのを
クワ 千曲川のスケッチ 150 桑畠 岸の上の桑畠の雪に
クワ 千曲川のスケッチ 150 桑畠 私は桑畠の中へ橇諸共
カシワ 千曲川のスケッチ 157 かしわ 槲の葉が北風に鳴るように、一寸したことにも直に激し顫(ふる)えるような人がある。
カキ 千曲川のスケッチ 165 柿の樹 谷に面した狭い庭には枯々な柿の樹もあった。
カキ 千曲川のスケッチ 165 黄ばんだ寒い日光は柿の枯枝を通して籾を積み上げた庭の内を照らして見せた。
クワ 千曲川のスケッチ 171 桑畠 西向の桑畠の間を通ると
ナンテン 千曲川のスケッチ 173 南天 驚くべきは南天だ。花瓶の中の水は凍りつめているのに、買って挿した南天の実は赤々と垂下って葉も青く水気を失わず、活々と変るところが無い。
ウメ 千曲川のスケッチ 174 梅も咲くかと疑われる程
マツ 千曲川のスケッチ 176 松の多い静な小山の上に
マツ 千曲川のスケッチ 176 ここの松の下には
クワ 千曲川のスケッチ 177 桑畠 桑畠の桑の根元までも
クワ 千曲川のスケッチ 177 桑畠 桑畠の桑の根元までも
カキ 千曲川のスケッチ 177 黄ばんだ竹の林、まだ枯々とした柿、李、その他眼にある木立の幹も枝も、
スモモ 千曲川のスケッチ 177 まだ枯々とした柿、李
モモ 千曲川のスケッチ 179 守山あたりの桃畠が開けたのも
サクラ 千曲川のスケッチ 181 三月のはじめへかけて桜、
ウメ 千曲川のスケッチ 181 湿った梅の枝が新しい
ウメ 千曲川のスケッチ 181 梅の蕾も次第にふくらみ
リンゴ 千曲川のスケッチ 182 林檎 土塀に映る林檎や柿の樹影は何時まで
カキ 千曲川のスケッチ 182 土塀に映る林檎や柿の樹影は何時まで見ていても飽きないほど面白味がある。
しやくなげ 千曲川のスケッチ 182 石楠木 辛抱し通したような石楠木
サクラ 千曲川のスケッチ 182 窓から見える桜の樹は
カシワ 千曲川のスケッチ 182 かしわ その頃まで枯葉の落ちずにいる槲(かしわ)、堅い大きな蕾を持って雪の中で辛抱し通したような石楠木しゃくなぎ、
ブドウ 藤村詩集 19 ぶどう ひとふさのぶだうのごとし
ブドウ 藤村詩集 19 ぶどう ぶだうだなふかくかゝれる
ブドウ 藤村詩集 19 ブドウ 青き葡萄は紫の
リンゴ 藤村詩集 20 林檎 林檎畑の樹の下に
リンゴ 藤村詩集 20 林檎 林檎のもとに見えしとき
ウメ 藤村詩集 22 梅花の油黒髪の
モミジ 藤村詩集 24 もみじ かのもみじ葉にきたるとき
キリ 藤村詩集 24 桐の梢の琴の音に
カイドウ 藤村詩集 25 海棠 秋海棠の花を分け
ウメ 藤村詩集 29 梅の花 梅の花さくころにほひは
サクラ 藤村詩集 30 岸の桜の花影に
フヨウ 藤村詩集 32 ふよう 芙蓉を前の身とすれば
サクラ 藤村詩集 32 桜の霜葉黄に落ちて
ツゲ 藤村詩集 34 黄楊 力をこめし一ふしに 黄楊のさし櫛落ちてけり
カキ 藤村詩集 37 かの柿の実をとるなかれ
カキ 藤村詩集 37 聖に柿をすゝければ
ツゲ 藤村詩集 39 黄楊 みだれてながき 鬢の毛を 黄楊の小櫛にかきあげよ
ウメ 藤村詩集 46 梅のにほひにめぐりあふ
ウメ 藤村詩集 47 梅の花 たもとににほふ梅の花
ウメ 藤村詩集 49 こぞめの梅の香ににほへ
ウメ 藤村詩集 50 梅の花 梅の花笠ぬひそへて
シイ 藤村詩集 58 椎の木 五葉は黒し椎の木の 枝をまじゆる白樫や 樗は茎をよこたへて 枝と枝とにもゆる火の なかにやさしき若楓
スギ 藤村詩集 58 檜は荒し杉直し
カエデ 藤村詩集 59 樗(あふち)は茎をよこたへて
枝と枝とにもゆる火の なかにやさしき若楓
ニワウルシ 藤村詩集 59 ニワウルシ 樗は茎をよこたへて
ウメ 藤村詩集 60 ゆけば楊梅袖に散り
ツツジ 藤村詩集 64 躑躅 岸辺にさける花躑躅
ツツジ 藤村詩集 64 つつじ 深き林や花つゝじ
ウメ 藤村詩集 67 みだれてにほふ梅のはな
ブドウ 藤村詩集 72 ぶどう たのしからずやぶだうばの
ブドウ 藤村詩集 72 ぶどう ぶだうのふさのかゝるとき
ブドウ 藤村詩集 73 ぶどう ぶだうにしかじひとふさの
ブドウ 藤村詩集 73 ぶどう あきのぶだうのきのかげの
タチバナ 藤村詩集 78 花橘の袖の香の
エノキ 藤村詩集 82 軒の榎樹に来て鳴けば
タチバナ 藤村詩集 85 花橘の蔭を履む  その姿こそ雄々しけれ
ヤナギ 藤村詩集 87 岸の柳の樹の蔭の
ヤナギ 藤村詩集 97 糸の柳にくらぶれば
ウメ 藤村詩集 97 梅も桜もかはりはて
サクラ 藤村詩集 97 梅も桜もかはりはて
ツツジ 藤村詩集 99 躑躅 なごりにさける花躑躅
フジ 藤村詩集 100 藤の花かも胸の斑や
ウメ 藤村詩集 104 もろ葉がくれの青梅も
ウメ 藤村詩集 104 落ちてくやしき青梅の
ウメ 藤村詩集 115 人にしられぬ梅ひとつ
ヤナギ 藤村詩集 119 すでに柳はふかみどり
マツ 藤村詩集 119 松眠りなばいかにせむ
ウメ 藤村詩集 119 梅も桜も散りはてて
フジ 藤村詩集 119 煙をふくむ藤の花
ヤナギ 藤村詩集 119 柳に懸けしいにしへの
サクラ 藤村詩集 119 梅も桜も散りはてて
ブドウ 藤村詩集 127 ブドウ 指を葡萄の蔓となし
ウメ 藤村詩集 130 にほひ乱るゝ梅が香を
モミジ 藤村詩集 131 もみぢ 時雨に染むるもみぢ葉は
キリ 藤村詩集 132 風に随ふ桐の葉の
クワ 藤村詩集 148 いと冷やかに桑の樹の
ヤナギ 藤村詩集 154 柳のほとり尋ねゆき
ヤナギ 藤村詩集 163 やなぎ 白き楊の木下かげ
ウメ 藤村詩集 163 梅の梢に葉がくれて
モモ 藤村詩集 164 ふたたび桃はさきかへり
ブドウ 藤村詩集 177 ブドウ 葡萄棚のもと
ナシ 藤村詩集 177 枝たわゝなる夏梨のかげ
クワ 藤村詩集 177 桑摘の鄙歌おもしろく
ナシ 藤村詩集 177 枝たわゝなる夏梨のかげ
バラ 藤村詩集 190 薔薇 野薔薇の幹は埋もれて
ビワ 藤村詩集 192 薬王樹 かりに姿は花も葉も 根もかぎりなき薬王樹
ネム 藤村詩集 192 ネム ほのかに合歓の花となり
ヤナギ 藤村詩集 198 根を浸す柳の樹なり
ウメ 藤村詩集 201 枝うちかはす梅と梅
カラマツ 藤村詩集 207 落葉松 落葉松の樹はありとても 石南花の花さくとても 故郷遠き草枕
シャクナゲ 藤村詩集 208 シャクナゲ  石南花の花さくとても
ヤシ 藤村詩集 211 椰子 流れ寄る椰子の実一つ
ヤシ 藤村詩集 211 椰子 名も知らぬ遠き島より椰子の実の實一つ 故郷の岸を離れて
汝はそも波に幾月
カシワ 藤村詩集 214 松柏すでに折れ砕け
ヤナギ 藤村詩集 231 柳の並樹暗くして
イチョウ 破戒 5 銀杏 銀杏の大木を経てて飯山の町の一部分も見える。
ヤナギ 破戒 37 本箱、机、柳行李
ヤナギ 破戒 37 路傍みちばたに黄ばんだ柳の葉っぱはぱらぱらと地に落ちた。
カキ 破戒 38 熟柿 と指しながら熟柿臭い呼吸を吹いた。
イチョウ 破戒 43 銀杏 銀杏に近い二階の窓の障子を開けて、顔を差出して呼ぶのであつた。
イチョウ 破戒 43 銀杏 銀杏の樹の下に腰を曲め乍ら、
イチョウ 破戒 43 銀杏 秋の日は銀杏の葉を通して、部屋の内へ射しこんで居たので、
チャ 破戒 47 茶の葉 茶の葉のにおいを嗅いで見ると、急に気分が清々する。
クワ 破戒 47 桑畑 枯々な桑畑の間を通って
クワ 破戒 74 桑畑 大抵は桑畑
カキ 破戒 77 それ金銭を呉れる。柿でも買え。母さんや進には内証だぞ。
ヤナギ 破戒 84 柳行李の中から
イチョウ 破戒 84 銀杏 脆いのは銀杏で、梢には最早一葉はの黄もとどめない。
サクラ 破戒 89 今朝の大霜で、学校の裏庭にある樹木は大概落葉して了(しま)つたが、桜ばかりは未だ秋の名残をとどめていた
サクラ 破戒 90 日の光は秋風に送られて、かれがれな桜の霜葉をうつくしくして見せる。蕭条(しょうじょう)とした草木の凋落は一層先輩の薄命を冥想させる種となつた。
ヤナギ 破戒 116 楊柳(かわ柳) 其岸に蹲るやうな低い楊柳の枯々となったさま
クワ 破戒 117 桑畑 桑畑の間を歩み
カキ 破戒 117 路傍の柿の樹は枝も撓むばかりに黄な珠を見せ、粟は穂を垂れ、
ケヤキ 破戒 118 欅の杜もところどころ
カキ 破戒 123 其時細君は籠の中に入れてある柿を取出した。
カキ 破戒 124 この信濃路の柿の新しいこと、甘いことを賞めちぎつて話した。
クワ 破戒 126 桑畑 桑畑の中の細道へ出ると
マツ 破戒 126 まつ林 ところどころに散布する村落、松林
カキ 破戒 127 柿の梢 其山家風の屋根と屋根との間に黒ずんで見えるのは柿の梢か---ああ根津だ。
シキミ 破戒 133 樒の緑葉なぞを供えてあった
マツ 破戒 136 小まつ 小松はところどころ
ツツジ 破戒 136 躑躅 山躑躅は、多くの草木の中に、牛の食はないものとして、
ツツジ 破戒 136 躑躅 山躑躅が黄や赤に咲き乱れて居たことを思出した。
マツ 破戒 138 小まつ 小松の傍には
カキ 破戒 145 霜葉の落ちた柿の樹の下のところで、叔父は声を低くして
リンゴ 破戒 155 林檎畠 林檎畠一つ隔てて
リンゴ 破戒 155 林檎畠 林檎畠が花ざかりの頃は
カキ 破戒 156 路傍の栗の梢なぞ、早や、枯れ枯れ。柿も一葉を留めない程。
クリ 破戒 156 路端の栗の梢なぞ、早や、枯れ枯れ。柿も一葉を留めない程。
リンゴ 破戒 158 林檎畠 林檎畠を彷徨(さまよ)ったような、楽しい時代は往つて了つた。
クワ 破戒 185 枯々な桑畠の間には
リンゴ 破戒 199 林檎畠 追憶の林檎畠――昔若木であつたのも今は太い幹となつて、
リンゴ 破戒 200 林檎畠 この林檎畠を彷徨って、向ふに草葺の屋根も見える――
クチナシ 破戒 203 くちなし 人々は最早あの梔染の真綿帽子を冠り出した。
ヤナギ 破戒 208 楊柳(かわ柳) 岸の楊柳もところどころ
クルミ 破戒 280 胡桃 胡桃足の膳を引寄せて
エノキ 破戒 307 克(よ)く和尚さんは二本榎の道路を通いました。丁度その二本榎に、若い未亡人(ごけ)さんの家があつて、
ヤナギ 破戒 346 楊柳(かわ柳) 楊柳も、すべて深く隠れて了った
イチョウ 破戒 364 銀杏 例の銀杏の枯々な梢を経て、雪に包まれた町々の光景が見渡される。
イタヤ 破戒 399 いたや 「いたや」(北国にある木の名)造りの
ヤナギ 破戒 409 枯々な岸の柳の下に立って、船橋を渡つて来る生徒の一群れを待ち眺めたりした。
ヤナギ 破戒 418 柳行李
イタヤ 破戒 428 いたや いたやかえで(板屋楓)
クルミ 破戒 428 胡桃 胡桃材の短い脚をつけた食膳
クルミ 破戒 428 胡桃 胡桃足の膳
クワ 夜明け前 5 桑畠の側の
クワ 夜明け前 5 古い屋敷の一部は妻籠本陣同様取り崩して桑畠にしたが
エノキ 夜明け前 6 一里ごとに塚を築き、榎を植えて、里程を知るたよりとした昔は、旅人はいずれも道中記をふところにして、宿場から宿場へとかかりながら、この街道筋を往来した。
マツ 夜明け前 7 枝振りのおもしろい松の樹が
ボタン 夜明け前 7 ぼたん 白い大きな蕾を持つ牡丹
マツ 夜明け前 8 「松が枝」とは
ヒノキ 夜明け前 11 檜木、椹、明檜、高野槇、これを木曾では五木という。
サワラ 夜明け前 11 サワラ 檜木、椹、明檜、高野槇、これを木曾では五木という。
アスナロ 夜明け前 11 明桧 豊富な桧木、椹、明桧、高野槇
アスナロ 夜明け前 11 あすなろ 檜木、椹、明檜、高野槇、これを木曾では五木という。
コウヤマキ 夜明け前 11 コウヤマキ 檜木、椹、明檜、高野槇、これを木曾では五木という。
ネズコ 夜明け前 11 ねずこ 檜木、椹、明檜、高野槇、これを木曾では五木という。
ヒノキ 夜明け前 11 桧木 豊富な桧木、椹、明桧、高野槇
ネズコ 夜明け前 11 ネズコ ネズコなどの繁茂する森林地帯の深さに驚き、それらのみずみずしい五木がみな享保年代からの御停止木であるにも驚き、そこに疲弊した宿村の救いを見いだそうとしたことは無理だったろうか。
サワラ 夜明け前 11 豊富な桧木、椹、明桧、高野槇
ヒノキ 夜明け前 11 檜板 囲って置いた檜板(ひのきいた)を他よそへ移すものがある。
コウヤマキ 夜明け前 11 高野槇 豊富な桧木、椹、明桧、高野槇
ナシ 夜明け前 12 庭の隅の梨の木のかげに
ヒノキ 夜明け前 13 桧木笠 桧木笠
ヒノキ 夜明け前 14 御免桧物荷物なるものに突き当った
ヒノキ 夜明け前 15 桧類 伐り出す桧類のうち
ヒノキ 夜明け前 15 桧物 三千駄は桧物御手形と称えて
ヒノキ 夜明け前 15 毎年二百駄ずつの桧、椹の類は馬籠村民にも許されてきたことが
ヒノキ 夜明け前 16 桧類のあるところは
モミ 夜明け前 17 組頭(くみがしら)まで残らずそこに参集して、氏神境内の宮林(みやばやし)から樅(もみ)の木一本を元伐(もとぎり)にする相談をした。
モミ 夜明け前 17 ちょうどよい樅もみが一本、吾家(うち)の林にもありますから。」
スギ 夜明け前 20 杉の葉 街道に添うた軒先に杉の葉の円(まるく)束にしたのを掛け、それを清酒の看板に代えてあるようなところだ。
サンショウ 夜明け前 21 山椒 山椒の芽が摘める
ウメ 夜明け前 21 まだ梅だった
ヒノキ 夜明け前 22 山地に桧榑二十六万八千余挺、土居四千三百余駄の木租を課せられた昔もあるが
ヒノキ 夜明け前 27 桧材 河水を利用する桧材の輸送には
ウメ 夜明け前 31 山里の梅が香りと共にまた彼の胸に帰って来た
スギ 夜明け前 32 左右に杉や橡の林の泄れ日を見て
ヌルデ 夜明け前 32 白膠木ぬるで 白膠木の皮の燃える香気もしない
スギ 夜明け前 32 杉と桧の枝葉を通して望まれる周囲の森と山の空気
トチ 夜明け前 32 橡の林 左右に杉や橡の林の泄(も)れ日を見て、その長い石段を登って行くだけでも、なんとなく訪(おとな)うものの心を澄ませる。
ヒノキ 夜明け前 32 杉と桧の枝葉を通して望まれる周囲の森と山の空気、岩づたいに落ちる細い清水の音なぞは、社殿の奥を物静かにする。
ナツメ 夜明け前 37 ナツメ 枝も細く緑も柔らかな棗の木の陰から木曽川の光って見えるところに腰掛けながら
マツ 夜明け前 38 小まつ 小松の影を落とした川の中淵を
ケヤキ 夜明け前 39 桧欅にまじる雑木の爽やかな緑がまた甦って
ヒノキ 夜明け前 39 桧欅にまじる雑木の爽やかな緑がまた甦って
ツバキ 夜明け前 42 椿 毎年庭の片隅に実を結ぶ古い椿を役に立てることもできた。
リンゴ 夜明け前 42 林檎 頬の色なぞはつやつやと熟した林檎のように紅い
ヒノキ 夜明け前 48 桧笠 桧笠の紐を解いたところは
ナシ 夜明け前 48 庭の梨の葉の深い陰を落としているあたりは
マツ 夜明け前 50 松の樹 店座敷は東向きで、戸の外には半蔵の好きな松の樹もあった
ヒイラギ 夜明け前 60 本陣の稲荷の祠が樫や柊の間に隠れていた。
カシ 夜明け前 60 本陣の稲荷の祠が樫や柊の間に隠れていた。
ヒノキ 夜明け前 60 桧笠 動いて行く桧笠が
ヤナギ 夜明け前 62 いたるところに青みがかった岸の柳も旅するものの目をよろこばすころで
ツバキ 夜明け前 62 椿 しばらく彼は門内の庭の一隅にある椿の若木の側に立ちつくした。
ケヤキ 夜明け前 63 両岸に多い欅や雑木の芽を誘いながら、一か月もかかって奥へ奥へと進むように。
スギ 夜明け前 66 板屋根 傾斜を成した地勢に並び続く民家の板屋根を望むことのできるような位置にある。
スギ 夜明け前 66 門前の墓地に茂る杉の木立の間を通して、傾斜を成した地勢に並び続く
ヒイラギ 夜明け前 68 まだ本堂の前の柊ぎも暗い。
エノキ 夜明け前 69 そこにこんもりとした常磐木らしい全景を見せている静かな榎の木のしたまで歩いた。
マツ 夜明け前 71 松の影の映って見えた頃は
クリ 夜明け前 71 青山の家の裏にある稲荷のそばの栗もだいぶ落ちた。
カキ 夜明け前 72 柿の木 その母親の呼び声を聞きつけて、娘は暗い土蔵の前の柿の木の下あたりから引き返して来た。
スギ 夜明け前 73 杉や榎の木の影を落としているあたりは
エノキ 夜明け前 73 榎の木 静かな細道に添い、杉や榎の木の影を落としているあたりは、水くみの女どもが集まる場所で、
マツ 夜明け前 74 松の緑の配置してあった
ツバキ 夜明け前 82 椿 おまけに、寺道の向こうに椿が咲き出す、
クルミ 夜明け前 85 胡桃 十人あまりへ胡桃餅をだす
ツツジ 夜明け前 86 躑躅 躑躅をうえたりして
マツ 夜明け前 87 村によってはもう松を立てたところもあるそうです。
スギ 夜明け前 90 杉苗 その年の豊作を待ち構え、あるいは杉苗付の相談なぞに余念もなかった
クス 夜明け前 97 くす 樟の大樹がある
ウメ 夜明け前 99 梅屋林 「きっと梅屋林の中だぞ。寿平次さんも狸に化かされたか。そいつは大笑いだ。」
カキ 夜明け前 105 柿の梢 あそこに柿の梢がある、ここに白い壁があると、寿平次にさして言って見せた
スギ 夜明け前 105 その墓場の前の位置から、杉の木立こだちの間に展けていた。
マツ 夜明け前 110 松薪 留守中主人の家の炉で焚たくだけの松薪なぞはすでに山から木小屋へ運んで来てあった。
ヒノキ 夜明け前 111 檜木笠 女の子のお粂を抱きながら片手に檜木笠を持って来てすすめる妻にも別れを告げて、
ヒノキ 夜明け前 112 檜木笠 自分用の檜木笠、天秤棒まで用意した。
カキ 夜明け前 113 柿色 得右衛門に頼んで置いて、柿色の地に黒羅紗の襟のついた合羽を身につけた。
サワラ 夜明け前 114 対岸には山が迫って、檜木、椹(さわら)の直立した森林がその断層を覆おおうている。
サワラ 夜明け前 114 檜木、椹の直立した森林がその断層を覆おおうている。
ヒノキ 夜明け前 114 檜木 檜木、椹の直立した森林がその断層を覆おおうている。
ヒノキ 夜明け前 114 檜木 対岸には山が迫って、檜木、椹(さわら)の直立した森林がその断層を覆おおうている。
アスナロ 夜明け前 115 明檜 言って見れば、檜木、椹、明檜、高野槇、ねずこの五種類が尾張藩の厳重な保護のもとにあったのだ。
サワラ 夜明け前 115 言って見れば、檜木、椹、明檜、高野槇、ねずこの五種類が尾張藩の厳重な保護のもとにあったのだ。
サイカチ 夜明け前 115 皀莢 そこの河岸に莢(さや)をたれた皀莢(さいかち)の樹きがある、ここの崖の上に枝の細い棗(なつめ)の樹があると、指さして言うことができた。
ヒノキ 夜明け前 115 檜木 言って見れば、檜木、椹、明檜、高野槇、ねずこの五種類が尾張藩の厳重な保護のもとにあったのだ。
コウヤマキ 夜明け前 115 高野槇 言って見れば、檜木、椹、明檜、高野槇、ねずこの五種類が尾張藩の厳重な保護のもとにあったのだ。
ナツメ 夜明け前 115 そこの河岸に莢(さや)をたれた皀莢(さいかち)の樹きがある、ここの崖の上に枝の細い棗(なつめ)の樹があると、指さして言うことができた。
ネズコ 夜明け前 115 ねずこ 言って見れば、檜木、椹、明檜、高野槇、ねずこの五種類が尾張藩の厳重な保護のもとにあったのだ。
ヒノキ 夜明け前 115 檜物 そうかと言って塗り物渡世の材料も手に入れがたいところでは、「御免ごめんの檜物ひもの」と称となえて、
ヒノキ 夜明け前 116 檜木 「御免(ごめん)の檜物(ひもの)」と称となえて、毎年千数百駄だずつの檜木を申し受けている村もある。
スギ 夜明け前 116 高い杉の枝は両側からおおいかぶさり
ヒノキ 夜明け前 116 檜木笠 檜木笠、めんぱ(木製割籠(わりご))、お六櫛(ろくぐし)、諸種の塗り物――村民がこの森林に仰いでいる生活の資本もとでもかなり多い。
ヒノキ 夜明け前 116 檜物 「御免(ごめん)の檜物(ひもの)」と称となえて、毎年千数百駄だずつの檜木を申し受けている村もある。
ヤナギ 夜明け前 116 その中間にあるものをば柳と呼んだ
キリ 夜明け前 118 白木の桐の机
ウメ 夜明け前 118 梅の花 やや紅味を帯びた枝の素生に堅くつけた梅の花のつぼみ
ツバキ 夜明け前 124 椿 椿の蕾もほころびかけている頃で
マツ 夜明け前 125 赤松 赤松、落葉松(からまつ)の山林の多い浅間山腹がいかに郷里の方の谿たにと相違するかを聞かされた。
カラマツ 夜明け前 125 落葉松 赤松、落葉松(からまつ)の山林の多い浅間山腹がいかに郷里の方の谿たにと相違するかを聞かされた。
ヤナギ 夜明け前 128 柳の樹 人とも柳の樹の続いた土手の下を船で行った。
マツ 夜明け前 128 まつ葉 枯松葉をはこぶものがある
カキ 夜明け前 140 柿色かの合羽 寿平次は柿色かの合羽に身をつつんで、すっかりしたくができた。
クワ 夜明け前 141 僅かな桑畠と
カエデ 夜明け前 143 楓( 硬質な岩の間に躑躅(つつじ)、楓(かえで)なぞを配置した苔蒸した築山がそこにある。
ツツジ 夜明け前 143 躑躅 硬質な岩の間に躑躅(つつじ)、楓(かえで)なぞを配置した苔蒸した築山がそこにある。
ザクロ 夜明け前 143 遠柘榴 江戸の名ごりのような石榴口の残った湯屋はこの町からほど遠くないところにある。
ザクロ 夜明け前 143 遠柘榴 箔絵を描いた欄間なぞの目につくその石榴口をくぐり、狭い足がかりの板を踏んで、
マツ 夜明け前 143 松林 松林の多い裏山つづきに樹木をあしらった昔の人の意匠がそこにある。
クルミ 夜明け前 152 胡桃 「そいつはありがたい。御幣餅とは、よいものをごちそうしてくださる。木曽の胡桃の香りは別格ですからね。」と香蔵もよろこぶ。
クルミ 夜明け前 154 胡桃 こんがりとよい色に焼けた焼き餅に、胡桃の香に、客も主人もしばらく一切のことを忘れて食った。
ツガ 夜明け前 154 彼はまた、わずかに栂の実なぞの紅い珠のように枝に残った郷里の家の庭を想像し
カキ 夜明け前 160 信濃柿 雪の来るまで枯れ枝の上に残ったような信濃柿の小粒で霜に熟したのなぞをそこへ取り出して来て、
サクラ 夜明け前 160 山桜 毎年桃から山桜へと
モモ 夜明け前 160 毎年桃から山桜へと急ぐよい季節を迎えるころには、にわかに人の往来も多く、
シイ 夜明け前 164 牡丹屋の裏二階からは、廊下の廂に近く枝をさし延べている椎の樹の梢が見える。
ヒノキ 夜明け前 164 檜木笠 そこで造らるる檜木笠の匂と、石垣の間を伝って来る温暖かな冬の清水と、雪の中にも遠く聞こえる犬や鶏の声と。
タブ 夜明け前 165 玉楠の樹 横浜の海岸近くに大きな玉楠の樹きがしげっている、
タブ 夜明け前 165 玉楠 玉楠の枝には巣をかける白い鴉(からす)があるが、毎年冬の来るころになるとどこともなく飛び去る
モミ 夜明け前 165 時には樅、檜木、杉などの暗い木立ちの間に出、時には栗、その他の枯れがれな雑木の間の道にも出た。
スギ 夜明け前 165 時には樅、檜木、杉などの暗い木立ちの間に出、時には栗、その他の枯れがれな雑木の間の道にも出た。
クリ 夜明け前 165 時には樅、檜木、杉などの暗い木立ちの間に出、時には栗、その他の枯れがれな雑木の間の道にも出た。
ヒノキ 夜明け前 165 檜木 時には樅、檜木、杉などの暗い木立ちの間に出、時には栗、その他の枯れがれな雑木の間の道にも出た。
サクラ 夜明け前 166 さくら さくらの真盛りの頃だったと
フジ 夜明け前 166 「もう藤の花も咲くようになったか」吉左衛門はそれをおまんにも半蔵にも言って見せて、例の床の上にすわり直していた。
マツ 夜明け前 172 枝振りのおもしろい松の林の中に
マツ 夜明け前 172 まつ林 松林の譲り受け
サクラ 夜明け前 175 山桜 山桜が漸く綻びる
マツ 夜明け前 180 桧、杉、栂、及び松の種類であるが
スギ 夜明け前 180 桧、杉、栂、及び松の種類であるが
ケヤキ 夜明け前 180 けやき 槻材もまた許多に産出するが
ツガ 夜明け前 180 桧、杉、栂、及び松の種類であるが
ヒノキ 夜明け前 180 桧、杉、栂、及び松の種類であるが
キリ 夜明け前 181 駕籠桐油 の宿駕籠二十五挺、山駕籠五挺、駕籠桐油二十五枚、馬桐油二十五枚
キリ 夜明け前 181 馬桐油 駕籠桐油二十五枚の宿駕籠二十五挺、山駕籠五挺、駕籠桐油二十五枚、馬桐油二十五枚
コウゾ 夜明け前 183 コウゾ 紙の色のすこし黄ばんだ中に、どこか楮の青みを見つけるさえ彼にはうれしかった。
タブ 夜明け前 185 玉楠 また横浜海岸に近い玉楠たまぐすの樹きへ帰って来る
シイ 夜明け前 185 寛斎が廊下に出てはながめるのを楽しみにする椎の枝なぞは、
ナシ 夜明け前 186 齧りついた梨のような味が
シイ 夜明け前 189 椎の木 裏二階から見える椎の木より外に
マツ 夜明け前 190 松の並木の続いた木曽街道を踏んで行くことが出来る
エノキ 夜明け前 192 峠の上の国境に立つ一里塚の榎を左右に見て、新茶屋から荒町へ出た。
ウメ 夜明け前 192 梅屋のように思い切って
ビワ 夜明け前 193 枇杷 往来のものを待つ枇杷葉湯売りなぞを見出す
スギ 夜明け前 193 杉の葉の丸く束にしたものを掛け
スギ 夜明け前 195 杉の皮を背負って
シイ 夜明け前 195 椎の葉に飯を盛ると言った昔の人の旅情は彼らの忘れ得ぬ歌であり、
ネジノキ 夜明け前 195 拗の木(ひのき) 御神木の拗の木とは何百年ぐらい経っているか
クワ 夜明け前 195 旧会社所跡の桑畠から
カキ 夜明け前 195 思い出の多い旧会所跡の桑畠から土蔵の前につづく裏庭の柿の下へ出た。
ツバキ 夜明け前 196 椿 髪につける油まで庭の椿の実から自分で絞って、塩と砂糖と藍よりほかになるべく物を買わない方針を取って来たという。
チャ 夜明け前 196 茶も自分の家で造り
スギ 夜明け前 197 古風な杉の葉の束の丸く大きく造ったのが薄暗い軒先につるしてあるのも眼につく。清酒ありのしるしである。
スギ 夜明け前 202 杉の葉の長く垂れ下がったような
ヒノキ 夜明け前 206 帚木(ははきぎ) あの木曾の名所図絵にもある園原の里の「帚木」のように、
エノキ 夜明け前 207 榎の実の落ちた裏の竹藪の側の細道を遊び回るやら、
エノキ 夜明け前 208 峠村組頭の平兵衛が家はその部落の中央にあたる一里塚の榎の近くにある。
キリ 夜明け前 211 桐の机も旧くなった
ナシ 夜明け前 215 半蔵は表庭の梨の木の幹に笠を立てかけて置いて、
マツ 夜明け前 216 あるものは向こう根の松の木へ見通しというふうに。
ナシ 夜明け前 220 一番大きな梨の
ナシ 夜明け前 220 落ちた三つの梨のうちで
ナシ 夜明け前 220 梨の木に紙袋をかぶせて
カキ 夜明け前 224 柿の花 彼は土蔵の前の石垣のそばに柿の花の落ちている方へ行って、ひとりですすり泣きの声をのむこともあった。
ユズ 夜明け前 224 ユズ 柚子を添え
カキ 夜明け前 224 柿の若葉 土蔵の前に茂る柿の若葉は今をさかりの生気を呼吸している。
カキ 夜明け前 225 彼は土蔵の前の石垣のそばに柿の花の落ちている方へ行って、ひとりですすり泣きの声をのむこともあった。
カキ 夜明け前 225 柿の梢 石を載せた板屋根、色づいた葉の残った柿の梢なぞの木曾路らしいものは、
スギ 夜明け前 225 杉の木立の多い
ホウ 夜明け前 228 朴葉 握飯の熱いやつを朴葉に包んで
カキ 夜明け前 230 柿の梢 以前、京都からのがれて来た時の暮田正香を隠したこともある土蔵の壁には淡い月がさして来ていて、庭に植えてある柿の梢も暗い。
ヤナギ 夜明け前 230 馬丁が柳並木のかげのところにに馬を停めたが、それがあの大都会の幼いものの目に映る最初の時であった。
サクラ 夜明け前 239 小楼 小楼であるが
サクラ 夜明け前 241 桜のすぐ前にひらいていて
ヒノキ 夜明け前 242 桧木 桧木六本
スギ 夜明け前 242 杉六本
マツ 夜明け前 242 松が吹き折られ
サクラ 夜明け前 243 やまさくら 梅からやまざくら、山ざくらから紫つつじと
クリ 夜明け前 243 樅、栂、椹、欅、栗
ツツジ 夜明け前 243 つつじ 梅からやまざくら、山ざくらから紫つつじと
トガ 夜明け前 243 トガ 樅、栂、椹、欅、栗
ウメ 夜明け前 243 梅からやまざくら、山ざくらから紫つつじと
マツ 夜明け前 243 まつが枝 青年時代から書きためた自作の「松が枝」
キリ 夜明け前 243 桐の机を置いて
モミ 夜明け前 243 樅、栂、椹、欅、栗
サワラ 夜明け前 243 サワラ 樅、栂、椹、欅、栗
クリ 夜明け前 243 七百枚ほどの栗板が
ヒノキ 夜明け前 243 桧木 桧木なぞの森林の
ケヤキ 夜明け前 243 樅、栂、椹、欅、栗
スギ 夜明け前 244 杉、三十五六本
マツ 夜明け前 244 松だけでも五百七十本の余に上る
クリ 夜明け前 244 栗、およそ六百本
マツ 夜明け前 244 大屋下の松十五本
マツ 夜明け前 244 比丘尼寺の松
モミ 夜明け前 244 大小の樅
カキ 夜明け前 247 柿の木 彼は土蔵の入り口に近くいて、石段の前の柿の木から通って来る夜風を楽しみながらひとり起きていた。
マツ 夜明け前 251 古松などはみだりに伐採しないだろう
マツ 夜明け前 262 老松 表庭のすみに焼け残った一株の老松もとうとう枯れてしまったが、
ボタン 夜明け前 263 ぼたん ふくらんで来ている牡丹の蕾に
ヤナギ 夜明け前 264 柳の樹 決死の壮士六人、あの江戸城の外のお濠ほりばたの柳の樹きのかげに隠れていたのは
カキ 夜明け前 267 干柿 干柿の類をも添え、台の上に載せて、その床の間を楽しくした。
アンズ 夜明け前 267 貰い受けてきた杏の樹がその年も本家の庭に花をつけたが、あの樹はまだ和助の記憶にあるだろうかと書いた。
リンゴ 夜明け前 267 林檎 林檎の花をそこへ持って来た
カキ 夜明け前 272 柿木 その畠の間にある柿木の側へ一歩退きながら、
スギ 夜明け前 273 杉の葉の円く束にしたのが
カキ 夜明け前 273 渋柿 その年の渋柿の出来のうわさは出ても、京都と江戸の激しい争いなぞはどこにあるかというほど穏やかな日もさして来ている。
イチョウ 夜明け前 274 銀杏 寺の境内にある銀杏の樹の側
スギ 夜明け前 275 そこここには杉の木
フジ 夜明け前 276 木曾路には藤の花が咲き出す頃に、彼は馬籠と福島の間を往復して、
イチョウ 夜明け前 276 銀杏 古い銀杏の樹の側にある
マツ 夜明け前 276 松の樹の皮を米にまぜ、
クリ 夜明け前 277 柿、栗、葡萄、枝豆、里芋なぞと共に
マツ 夜明け前 277 まつ葉 枯松葉の煙のいぶるような朝が来た
カキ 夜明け前 277 柿、栗、葡萄、枝豆、里芋なぞと共に大いさ三寸ぐらいの大団子を三方に盛り、
ユズ 夜明け前 278 ユズ すり柚子の入れ加減まで
ヒノキ 夜明け前 281 毎年二百駄だずつの檜、椹(さわら)の類たぐいの馬籠村にも許されて来たことが、その中に明記してあった。
サワラ 夜明け前 281 さわら 毎年二百駄だずつの檜、椹(さわら)の類たぐいの馬籠村にも許されて来たことが、その中に明記してあった。
ナシ 夜明け前 282 大風に落ちた三つの梨のうちで、一番大きい梨の目方が百三匁、
ナシ 夜明け前 282 土蔵の前の梨の木に紙袋かんぶくろをかぶせて置いて、大風に落ちた三つの梨のうちで、
ナシ 夜明け前 282 なし なしの木
クリ 夜明け前 284 木曾路に多い栗くりの林にぱらぱら時雨しぐれの音の来るころには、
ツバキ 夜明け前 288 椿 椿の枝へも降り、伏見屋の表格子の内へも降り、
クワ 夜明け前 292 土蔵に続くあたりは桑畠になって
キリ 夜明け前 292 桐の若木も眼につく
マツ 夜明け前 297 まつ薪 松薪を加えたり
カキ 夜明け前 298 礼を述べるとすぐ草鞋をはいて、その足で土蔵の前の柿の木の下を歩き回った。
カキ 夜明け前 299 柿の木 佐吉は暗い柿の木の下にしゃがみ、土の上に片膝をついて、
カキ 夜明け前 299 柿の葉 長雨あげくの道中となれば、めっきり強い日があたって来て、半蔵も平兵衛も路傍の桃の葉や柿の葉のかげで汗をふくほど暑い。
もも 夜明け前 299 桃の葉 長雨あげくの道中となれば、めっきり強い日があたって来て、半蔵も平兵衛も路傍の桃の葉や柿の葉のかげで汗をふくほど暑い。
モモ 夜明け前 300 桃の春 こんなうわさをおまんがするころは、そこいらは桃の春だった
モモ 夜明け前 302 桃から山桜へと急ぐ木曾の季節のなかで、薩州の御隠居、それから女中の通行のあとには、また薩州の簾中の通行も続いた。
クリ 夜明け前 302 行く先に栗の多い林なぞがお粂にいろいろなことを思い出させた。
サクラ 夜明け前 302 山桜 桃から山桜へと急ぐ木曾の季節のなかで、
ウコギ 夜明け前 302 うこぎ うこぎの芽にはやや早く
マツ 夜明け前 305 まつ葉 山から背負って来る薪、松葉の類は
エノキ 夜明け前 309 路傍の両側に立つ一里塚の榎も、それを見返らずには通り過ぎられないほど彼には親しみの深いものになっていた。
スギ 夜明け前 315 杉の木立の光景が
クワ 夜明け前 320 桑畠を掘る最中であったといい
ヒノキ 夜明け前 320 檜、欅にまじる雑木も芽吹きの時で、さわやかな緑が行く先によみがえっていた。
ケヤキ 夜明け前 320 檜、欅にまじる雑木も芽吹きの時で、さわやかな緑が行く先によみがえっていた。
ツツジ 夜明け前 321 山つつじ わたしたちの来る途中には、紫色の山つつじがたくさん咲いていましたっけね。
ハタンキョウ 夜明け前 324 はたんきょう 裏庭へ巴旦杏を盗みに忍び入って
ミカン 夜明け前 324 蜜柑 一ぱい蜜柑を入れていてよく村の児童に分け与えるような幼いものの友だちであったと言い、
ミカン 夜明け前 324 蜜柑 その蜜柑に誘われてお師匠さまの家に通いはじめ、
スモモ 夜明け前 325 巴旦杏 些細な巴旦杏や蜜柑の話に残る師匠が人柄の床しさを思った
ミカン 夜明け前 325 蜜柑 些細な巴旦杏や蜜柑の話に残る師匠が人柄の床しさを思った
スギ 夜明け前 329 杉の木立の間である
スギ 夜明け前 329 杉の木立も尽きたところまで
スギ 夜明け前 330 杉の枯葉の落ちた細道を踏んで
スギ 夜明け前 330 小暗い杉や檜の木立こだちとにとりまかれたその一区域こそ、
ヒノキ 夜明け前 330 檜の木立 小暗い杉や檜の木立(こだち)にとりまかれたその一区域こそ、
スギ 夜明け前 331 杉の葉 たとえば、杉の葉の長くたれ下がったような粗髪
ヌルデ 夜明け前 332 白膠木ぬるで 白膠木(ぬるで)の皮の燃える香気と共に、護摩の儀式が、やがてこの霊場を荘厳にした。
ヒノキ 夜明け前 333 桧榑 桧榑(ひのきくれ) 桧の榑木年貢の意。木曽山林地方で、下用米(年貢として収めた穀類を、農民に食として下げ渡したもの)の代償として収める木租に、榑木年貢と土居年貢とがあった。榑木は、山から切り出したばかりの皮のついた木材
スギ 夜明け前 334 屋外にある杉の木立ちを通して、社殿に満ちて来た。
スギ 夜明け前 334 すぎ 乾燥した草木をうるおす雨は、参籠後の半蔵を活いき返るようにさせた。
ウメ 夜明け前 338 梅の花匂はざりせば降る雨にぬるる旅路は行きがてましを
  1. 桜の実の熟する時
  2. 若菜集
  3. 千曲川のスケッチ
  4. 藤村詩集
  5. 破戒
  6. 夜明け前
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