この小説には個別の樹木名は掲載されていません。
三島由紀夫の小説 「熱帯樹」に出てくる樹木や木製品
この小説の初出は1986年、文庫本におけるページ数は90ページ
ページ |
元樹種 |
掲載樹種 |
掲載言葉 |
14 |
樹木 |
樹木 |
樹木は生い立ち |
14 |
植木 |
植木 |
憎しみの植木を心の中に |
21 |
木肌 |
木肌 |
濡れた木肌のあの冷たい触角が |
24 |
森 |
森 |
むこうの丘の森がくろぐろと |
25 |
木 |
木の枝 |
白い木の枝のような色 |
28 |
熱帯樹 |
熱帯樹 |
そういうふしぎな熱帯樹なの |
28 |
樹 |
樹 |
それは罪の樹なんですよ |
28 |
熱帯樹 |
熱帯樹 |
その熱帯樹は血のような |
28 |
樹 |
樹 |
空想の樹なんです |
28 |
樹 |
樹 |
永いことかかって育てた樹 |
28 |
樹 |
樹 |
その樹が見えて |
28 |
熱帯樹 |
熱帯樹 |
いっぱいに育った熱帯樹みたいに |
28 |
熱帯樹 |
熱帯樹 |
そんな熱帯樹は見えませんわ |
29 |
熱帯樹 |
熱帯樹 |
あなたも熱帯樹の信者なのね |
29 |
樹 |
樹 |
このいやらしい樹を伐り倒して頂戴 |
29 |
薪 |
薪 |
空想を薪に灰にして頂戴 |
30 |
樹 |
樹 |
育てた空想の樹のほかに |
30 |
筏 |
筏 |
一方じゃ筏で渡る人もいますわ |
30 |
筏 |
筏 |
筏で渡るんなら |
32 |
熱帯樹 |
熱帯樹 |
生い茂った熱帯樹に水をやって |
38 |
森 |
森 |
森に栖む鳥 |
39 |
樹 |
樹 |
あったと思った樹の影が |
42 |
枝 |
枝 |
下枯れになった木の下枝から |
42 |
葉 |
落葉 |
まだ落葉の時期でもないのに |
42 |
葉 |
葉 |
あんなに葉が落ちてくる |
42 |
庭木 |
庭木 |
庭木の黒ずんだ肌までが |
43 |
葉 |
落葉 |
落葉のかすかな音や |
48 |
熱帯樹 |
熱帯樹 |
夢のなかの熱帯樹を |
48 |
熱帯樹 |
熱帯樹 |
赤い花をつける熱帯樹を |
48 |
葉 |
葉 |
孔雀のように緑の葉をひろげた |
49 |
熱帯樹 |
熱帯樹 |
熱帯樹のあいだで |
49 |
葉 |
葉 |
葉ごもりのそこかしこに |
62 |
木 |
木の葉 |
茶いろの木の葉は |
64 |
紅葉 |
紅葉 |
私という紅葉した蔦の葉が |
76 |
木 |
木の実 |
色づく木の実を啄んでは |
76 |
葉 |
落葉 |
朽ちた落葉の上に |
87 |
木 |
木 |
湿った朽木の上に |
89 |
熱帯樹 |
熱帯樹 |
私たちの熱帯樹は |
89 |
薪 |
薪 |
そうして薪にして焼かれてしまった |
89 |
白木 |
白木 |
白木の棺がここの家へ |
89 |
木 |
木の香 |
新らしい木の香を放つ |
92 |
木 |
木立 |
御台場の木立のむこうに |
98 |
末枯 |
末枯 |
あんまり末枯れて寂しいと |
98 |
熱帯樹 |
熱帯樹 |
熱帯樹?そんなものが |
98 |
熱帯樹 |
熱帯樹 |
庭に大きな熱帯樹を植えたいと |
99 |
葉 |
葉 |
翼のようにひろい葉をつけ |
99 |
熱帯樹 |
熱帯樹 |
緑のふさふさとした熱帯樹 |
99 |
葉 |
葉 |
葉叢の頂に花が咲くわ |
99 |
葉 |
葉 |
茂るにつれて葉叢は重たくなり |