140 |
上梓 |
上梓 |
掘り出されて上梓されたのである。 |
144 |
床柱 |
床柱を背に |
檜垣局長は床柱を背にして傲慢にわたらぬ態度の磊落な(らくらく)な容子で |
148 |
朴念仁 |
朴念仁 |
よくもこう朴念仁(ぼくねんじん)ばかり顔をそろえたものである。 |
151 |
朴訥 |
朴訥 |
青年は膳から朴訥な手つきで盃をとりあげた。 |
153 |
木鐸 |
木鐸 |
社会の木鐸を気取っているところなんだろう。 |
153 |
床柱 |
床柱 |
床柱のわきに今しも居眠りからさめた田中事務官の顔が目にとまった。 |
159 |
森 |
糺の森の梢 |
糺(ただす)の森の梢より、初音ふり行く杜鵑(ほととぎす)なほ過ぎがてに行きならで・・・・ |
159 |
梢 |
糺の森の梢 |
糺(ただす)の森の梢より、初音ふり行く杜鵑(ほととぎす)なほ過ぎがてに行きならで・・・・ |
163 |
エゾマツ |
蝦夷松 |
馬車廻しの蝦夷松が気むずかしげに聳(そび)え立っている。 |
163 |
エゾマツ |
蝦夷松の枝の間 |
蝦夷松の枝の間に見える梅雨空が、 |
163 |
枝 |
蝦夷松の枝の間 |
蝦夷松の枝の間に見える梅雨空が、反応のない皮膚のような白い色をしている。 |
171 |
ツツジ |
山躑躅 |
斜面の山躑躅の花が美しいが、戦前鬱蒼茂って目をたのしませた唐松林は、 |
171 |
カラマツ |
唐松林 |
斜面の山躑躅の花が美しいが、戦前鬱蒼茂って目をたのしませた唐松林は、 |
176 |
カラマツ |
唐松林 |
乗せて走りだした。唐松林へ行って窓が仄暗(ほのぐら)くなる。 |