カキ |
あとのない仮名 |
339 |
柿 |
親方の女道楽と柿、なにか関係があるんですか |
カキ |
あとのない仮名 |
339 |
柿 |
たとえば柿ノ木にしたって、生(な)り年は1年おきで、次の年には休ませなければ木は弱っちまう、 |
カキ |
あとのない仮名 |
340 |
柿 |
生りっ放しの柿ノ木が疲れ弱って、やがては枯れれちまう以上に、 |
カキ |
あとのない仮名 |
340 |
柿 |
「柿が生るのは面白ずくですかねえ」 |
カキ |
あとのない仮名 |
340 |
柿 |
生り年の柿、柿にゃあ限らねえ、 |
スギ |
あとのない仮名 |
355 |
杉 |
若い杉の濃い緑 |
クリ |
あとのない仮名 |
355 |
栗 |
冬の日光にあたためられた栗林 |
クリ |
あとのない仮名 |
355 |
栗 |
枯れた栗林 |
スギ |
あとのない仮名 |
355 |
杉 |
杉ノ木を眺めていた |
スギ |
あとのない仮名 |
356 |
杉 |
杉は一丈ちかい若木 |
カエデ |
あとのない仮名 |
356 |
楓 |
楓が二十本 |
スギ |
あとのない仮名 |
356 |
杉 |
杉ノ木から |
スギ |
あとのない仮名 |
356 |
杉 |
杉にもひでえのが |
スギ |
あとのない仮名 |
356 |
杉 |
杉を見ていると |
スギ |
あとのない仮名 |
356 |
杉 |
杉ノ木の生れ |
ハゼ |
あとのない仮名 |
357 |
はぜ |
やまはぜや樺など |
シラカンバ |
あとのない仮名 |
357 |
樺 |
やまはぜや樺など |
スギ |
あとのない仮名 |
357 |
す杉 |
実生の杉や松 |
チャ |
あとのない仮名 |
359 |
茶ノ木 |
茶ノ木が育つ |
チャ |
あとのない仮名 |
359 |
茶畠 |
茶畑 |
チャ |
あとのない仮名 |
359 |
茶ノ木 |
茶ノ木をやってみて |
ヌルデ |
あとのない仮名 |
361 |
ぬるで |
はぜやうるしぬるで |
カエデ |
あとのない仮名 |
361 |
楓 |
楓だけは |
マツ |
あとのない仮名 |
361 |
松 |
実生の杉や松 |
ハゼ |
あとのない仮名 |
361 |
はぜ |
はぜやうるしぬるで |
ヌルデ |
あとのない仮名 |
362 |
ぬるで |
ぬるでやはぜ、うるしその他の灌木も植え込んだ |
ハゼ |
あとのない仮名 |
362 |
はぜ |
ぬるでやはぜ、うるしその他の灌木も植え込んだ |
ウルシ |
あとのない仮名 |
362 |
うるし |
ぬるでやはぜ、うるしその他の灌木も植え込んだ |
マツ |
あとのない仮名 |
367 |
松 |
松を集めた |
マツ |
あとのない仮名 |
370 |
松 |
植えた松ノ木 |
マツ |
あとのない仮名 |
370 |
松 |
松なんぞは |
マツ |
あとのない仮名 |
370 |
松 |
松の枝を切った |
ウメ |
あとのない仮名 |
372 |
梅 |
さるすべりや、梅や、つげなど |
サルスベリ |
あとのない仮名 |
372 |
さるすべり |
さるすべりや、梅や、つげなど |
ツゲ |
あとのない仮名 |
372 |
つげ |
さるすべりや、梅や、つげなど |
モモ |
あとのない仮名 |
384 |
桃 |
肌も桃色でつやつやしく |
マツ |
あとのない仮名 |
390 |
松 |
植えた松 |
マツ |
あとのない仮名 |
392 |
松 |
松ノ木 |
マツ |
あとのない仮名 |
392 |
松 |
松ノ木もほかの木 |
ホウ |
あとのない仮名 |
393 |
ほう |
朴ノ木 |
クワ |
桑の木物語 |
70 |
桑 |
桑の林 |
クワ |
桑の木物語 |
71 |
桑の木 |
桑の木 |
クリ |
桑の木物語 |
77 |
栗 |
団栗まなこ |
マツ |
桑の木物語 |
90 |
松 |
松や杉の林があり |
マツ |
桑の木物語 |
90 |
松 |
松や杉の林があり |
カラタチ |
桑の木物語 |
93 |
枸橘 |
また枸橘の垣根で頬をひっ掻いたといった。 |
クワ |
桑の木物語 |
98 |
桑の木 |
桑の木は1年2ずつ |
クワ |
桑の木物語 |
98 |
桑 |
桑を二本 |
クワ |
桑の木物語 |
114 |
桑 |
お庭の桑 |
クワ |
桑の木物語 |
114 |
桑の実 |
桑の実 |
クワ |
桑の木物語 |
135 |
桑の木 |
桑の木の前 |
クワ |
桑の木物語 |
135 |
桑 |
二人の桑 |
クワ |
桑の木物語 |
136 |
桑の木 |
桑の木 |
クワ |
桑の木物語 |
136 |
桑 |
桑の枝々 |
クワ |
桑の木物語 |
136 |
桑の酒 |
桑の酒 |
クワ |
桑の木物語 |
137 |
桑 |
桑の枝 |
クワ |
桑の木物語 |
137 |
桑の実 |
桑の実 |
クワ |
桑の木物語 |
138 |
桑 |
桑の枝葉 |
クワ |
桑の木物語 |
138 |
桑の実 |
桑の実 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
36 |
山椿 |
「子供のじぶんから、私は山椿の花が好きだった、ながいこと見なかったので、 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
36 |
山椿 |
「紅い山椿があったら欲しい」喜兵衛はさぐるように娘を見た、 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
36 |
椿 |
椿があったら見たい、と云った。 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
37 |
山椿 |
おしのは自分で花屋へゆき、山椿らしい枝ぶりののものを選んで買って来、 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
38 |
山椿 |
藪の中にも山椿の若木が幾本か伸びていたが |
ツバキ |
五瓣の椿 |
38 |
椿 |
記憶に残っているのは椿の咲いているときのことだけである。 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
38 |
椿 |
椿の木の幹は灰色で、空は鬱陶(うっとう)しく曇っていたようだ |
ツバキ |
五瓣の椿 |
38 |
椿 |
すべてがしらちゃけた淡色にいろどられている中で椿の葉の黒ずんで光る群葉と葉がくれにつつましく咲いている紅い花とは、際立っているようで却ってものかなしく、こちらの心にしみいるように思えた。 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
39 |
椿 |
ことに私は婿の身で、亡くなった旦那に義理があるし、本当を云うと、むさし屋のしんしょうを興すということ以外にはなにも考えなかった、椿のことなぞも、きょうまで思いだしさえしなかったんだよ |
ツバキ |
五瓣の椿 |
39 |
つばきの花 |
「云って下されば椿の花ぐらい、いつでも活けてあげられたのに」 |
マツ |
五瓣の椿 |
42 |
松の葉 |
松の葉を弄っていた |
マツ |
五瓣の椿 |
42 |
まつ飾り |
松飾りの |
マツ |
五瓣の椿 |
43 |
まつ飾り |
松飾りのところに立って |
キリ |
五瓣の椿 |
44 |
桐 |
二階の桐をご存知ですね |
マツ |
五瓣の椿 |
45 |
松 |
切り金の地に松と鶴を描いた |
マツ |
五瓣の椿 |
45 |
松 |
正月はたいてい松と鶴の絵だった |
キリ |
五瓣の椿 |
45 |
桐 |
母親とよく来たことがあるから「桐」という座敷はすぐにわかった |
ツバキ |
五瓣の椿 |
72 |
椿 |
「小さな池の側に、椿が咲いていたのね、お父つぁん、 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
122 |
椿 |
の座敷に椿などは活けてないので、よそから持って来たものであろう。 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
122 |
椿 |
その枕許に一片の椿の花びらがが落ちていた。 |
シラカンバ |
五瓣の椿 |
152 |
樺 |
薄い樺色の乳暈だけの |
マツ |
五瓣の椿 |
169 |
松 |
松を植えた庭には |
ウメ |
五瓣の椿 |
190 |
梅花香 |
「梅花香」と書いてあった |
ツバキ |
五瓣の椿 |
191 |
椿の花片 |
「死躰の枕許に椿の花片が一枚……」ともう一人の町役が、上眼づかいに唇を舐なめ、首をひねった、「どこかで聞いたことがあるようだな」 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
191 |
椿 |
「いや、血じゃあない」とひらのの主人が覗のぞきこんで首を振った、「これは椿の花の花片だ」 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
193 |
山椿 |
おまけに死躰の枕許に赤い山椿の花びらが一枚、 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
195 |
椿 |
椿の花片はなんの意味だ |
ツバキ |
五瓣の椿 |
195 |
椿 |
それは殺しかたと、椿の花弁を一枚だけ置いたことでわかる。 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
195 |
椿 |
「紅い一枚の椿の花片」とまた彼は呟いた、「いったいなんの意味だ、 |
シタン |
五瓣の椿 |
203 |
紫檀 |
紫檀の板が篏めてあり |
キリ |
五瓣の椿 |
203 |
桐 |
桐で作ってあるし、みぞには蝋をひいたらしく、その戸は軽く、 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
220 |
椿 |
椿の花片を一枚、枕許へ置くときに、あたしは父に呼びかける。 |
ウメ |
五瓣の椿 |
224 |
紅梅 |
紅梅の枝がのせてあるだけで |
ウメ |
五瓣の椿 |
224 |
紅梅 |
紅梅の枝に気がついた |
ウメ |
五瓣の椿 |
225 |
紅梅 |
紅梅の枝へ置き手紙を残して |
ツバキ |
五瓣の椿 |
245 |
椿 |
「また椿の花片です」と云った。千之助は口をあいた。 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
245 |
椿 |
「その枕許に赤い椿の花片が一枚」 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
248 |
椿 |
椿の赤い花片が一枚、なにかを暗示するものの如く置かれてあった。 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
249 |
椿 |
いったいこの男たちはなにをしたのだ、椿の花片はどういう意味だ |
キリ |
五瓣の椿 |
295 |
桐 |
桐の小箱を出しておしのの前に置いた。 |
シラカンバ |
五瓣の椿 |
305 |
樺 |
薄い樺色が |
ツバキ |
五瓣の椿 |
308 |
山椿 |
枕許にはいつも赤い山椿の花片が一枚落ちていた、そうでしょ」 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
311 |
山椿 |
山椿の花片が一枚あるのを見せた。 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
311 |
山椿 |
山椿は父親という人の好きな花だったんです、なんのたのしみも道楽もなかったその人の、たった一つだけ好きな花だったんです、だからその花片は、父親へ供養のしるしとして置かれたものなんです」 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
311 |
椿 |
包みをひらいて、その中に赤い椿の花片が一枚あるのを見せた。 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
315 |
山椿 |
山椿の血のように赤い花片をみつめていた。 |
マツ |
五瓣の椿 |
317 |
松 |
こんどのお松は違うんだっていったら |
ツバキ |
五瓣の椿 |
319 |
山椿 |
「山椿」について語った思い出ばなしに感動したことを、克明に書いていた。 |
ツバキ |
五瓣の椿 |
332 |
釵と椿 |
釵と椿による殺し |
ツバキ |
五瓣の椿 |
332 |
椿の花 |
その大好きな椿の花すら忘れて、父親は家業にうちこんでいたのだ |
スギ |
寝ぼけ署長 |
61 |
杉 |
椎とかみずならとか杉になっている庭隅の、 |
ナラ |
寝ぼけ署長 |
61 |
みずなら |
椎とかみずならとか杉になっている庭隅の、 |
シイ |
寝ぼけ署長 |
61 |
椎 |
椎とかみずならとか杉になっている庭隅の、 |
マホガニー |
寝ぼけ署長 |
94 |
マホガニー |
マホガニーの仕切り板の、壁に接する |
サクラ |
寝ぼけ署長 |
158 |
桜の杖 |
ゴルフ・パンツを穿いて太い桜の杖を持った相手の男は、 |
アスナロ |
寝ぼけ署長 |
159 |
檜葉 |
葉の赤ちゃけたひょろ長い檜葉(ひば)の梢が見え、 |
マツ |
寝ぼけ署長 |
167 |
松杉の苗 |
独りで野山へいって松杉の苗だの花の咲く草などを採り |
スギ |
寝ぼけ署長 |
167 |
松杉の苗 |
独りで野山へいって松杉の苗だの花の咲く草などを採り |
カキ |
寝ぼけ署長 |
177 |
柿の木 |
ひねこびた柿の木が四五本あるきりの、 |
シイ |
寝ぼけ署長 |
187 |
椎 |
隙もなくみず楢や榧や椎などの常緑樹が枝をひろげ、 |
ナラ |
寝ぼけ署長 |
187 |
みず楢 |
隙もなくみず楢や榧や椎などの常緑樹が枝をひろげ、 |
カヤ |
寝ぼけ署長 |
187 |
榧 |
隙もなくみず楢や榧や椎などの常緑樹が枝をひろげ、 |
マホガニー |
寝ぼけ署長 |
188 |
マホガニイ |
大型のマホガニイ製の寝台がどっしりと据えられている。 |
アンズ |
寝ぼけ署長 |
199 |
杏子 |
こぼれている薬液に杏子(あんず)ようの匂いがありますので、 |
カキ |
寝ぼけ署長 |
274 |
柿 |
あの柿の木には今年もたくさん柿が生るだろう、 |
ボタン |
寝ぼけ署長 |
287 |
牡丹 |
庭の正面には菖蒲とか牡丹とか芍薬とか、 |
カシ |
寝ぼけ署長 |
287 |
樫 |
家の後ろには榎だか樫だか大きな樹が五、六本 |
エノキ |
寝ぼけ署長 |
287 |
榎 |
家の後ろには榎だか樫だか大きな樹が五、六本 |
ハギ |
寝ぼけ署長 |
287 |
萩 |
そのときは芙蓉と萩と、色あざやかな |
カキ |
寝ぼけ署長 |
288 |
柿の木 |
その脇に枝振りの面白いかなり大きな柿の木が立っています。 |
カキ |
寝ぼけ署長 |
288 |
柿の木 |
その柿の木でしょぅ。生り年とみえて枝の撓むほどみごとに実を付けていました。 |
フヨウ |
寝ぼけ署長 |
289 |
芙蓉 |
花期が過ぎて実を付けている。芙蓉も、明るくのどかで、 |
ハギ |
寝ぼけ署長 |
289 |
白萩 |
白萩の伏枝も、すでに花期が過ぎて実を付けている。 |
ジンチョウゲ |
寝ぼけ署長 |
319 |
沈丁花 |
「花壇の沈丁花の間に落ちていた」 |
マホガニー |
寝ぼけ署長 |
320 |
厚桃花心木 |
こちらの扉は厚桃花心木(マホガニ-)材で作られた恐ろしく頑丈な |
コクタン |
寝ぼけ署長 |
321 |
黒檀 |
仕事机の上にある黒檀り手文庫を指して、 |
ジンチョウゲ |
寝ぼけ署長 |
325 |
沈丁花 |
花壇の沈丁花の付近まで見て歩きました。 |
ヒノキ |
寝ぼけ署長 |
362 |
檜材 |
障子際(しょうじぎわ)に檜材のがっちりした仕事台が据えられて、 |
スギ |
寝ぼけ署長 |
379 |
杉林 |
若木の杉林のすっかり綿帽子を冠(かぶ)ったのへ、 |
カシ |
樅の木は残った |
9 |
樫 |
甲斐は断崖の途中で立停り、その古い樫や |
カシ |
樅の木は残った |
9 |
樫 |
踏段の右には、樹齢二百年ほどの樫があり、 |
モミ |
樅の木は残った |
21 |
樅ノ木 |
樅ノ木や、鹿や、古い鯉などのほうが、人間よりもお好きなのだ、と宇乃は思った。 |
スギ |
樅の木は残った |
32 |
杉林 |
山裾の一段高くなった杉林の中へはいり、 |
シラカンバ |
樅の木は残った |
74 |
樺 |
いつもどちらかは切り立ったような崖であるが、そこには樅や杉や樺類の樹々が密生してい、 |
モミ |
樅の木は残った |
74 |
樅 |
いつもどちらかは切り立ったような崖であるが、そこには樅や杉や樺類の樹々が密生してい、 |
スギ |
樅の木は残った |
74 |
杉 |
いつもどちらかは切り立ったような崖であるが、そこには樅や杉や樺類の樹々が密生してい、 |
モミ |
樅の木は残った |
80 |
樅ノ木 |
これが、船岡のお館たてから御自分でお移しになった、樅ノ木です |
カヤ |
樅の木は残った |
81 |
榧 |
宇乃はまた樅ノ木を見た。榧に似たその葉や、枝のなりは、いかにも寒さのきびしい土地の木らしく、性が強そうにみえるが、 |
モミ |
樅の木は残った |
81 |
樅ノ木 |
宇乃はまた樅ノ木を見た。榧に似たその葉や、枝のなりは、いかにも寒さのきびしい土地の木らしく、性が強そうにみえるが、 |
モミ |
樅の木は残った |
81 |
樅 |
宇乃はまた樅ノ木を見た |
モミ |
樅の木は残った |
85 |
樅 |
樅ノ木でございますか |
モミ |
樅の木は残った |
85 |
樅 |
樅ノ木だ、宇乃は知っているのか |
モミ |
樅の木は残った |
85 |
樅 |
船岡にはあの木がたくさんある、樅だけで林になっている処もある、静かな、しんとした、なにもものを云わない木だ」 |
モミ |
樅の木は残った |
86 |
樅ノ木 |
「この樅ノ木を大事にしてやっておくれ」と甲斐は云った |
モミ |
樅の木は残った |
86 |
樅 |
「宇乃、この樅はね、親やきょうだいからはなされて、ひとりだけ此処へ移されてきたのだ、 |
けやき |
樅の木は残った |
185 |
槻木 |
かれらは永野で馬を替え、槻木(つきのき)で乗り継ぎ、岩沼までいって宿を取った。 |
グミ |
樅の木は残った |
202 |
茱萸 |
熟れた実をびっしり付けた、茱萸の木があるのをみつけた。 |
グミ |
樅の木は残った |
203 |
茱萸 |
斜面を登ってゆき、茱萸の枝を折って来た。 |
モミ |
樅の木は残った |
233 |
樅 |
裏の樅の林でしきりに蝉せみが鳴いていて、 |
モミ |
樅の木は残った |
236 |
樅 |
樅の林のほうで、かっこう、ときれいに鳴く声がした。 |
スギ |
樅の木は残った |
236 |
杉林 |
それは武庫の裏にある杉林のほうへ移り、それから館の下の池に添って、 |
スギ |
樅の木は残った |
236 |
杉山 |
それから館の下の池に添って、杉山のかなたへと、鳴きながら遠ざかっていった。 |
スギ |
樅の木は残った |
256 |
千本杉 |
「歩いて下さい」と甲斐が云った、「千本杉とかいうところをご存じでしょう」 |
スギ |
樅の木は残った |
258 |
千本杉 |
「話しましょう」と甲斐は頷いた、「そのつもりで千本杉へ案内を頼んだのです、まだよほどありますか」 |
スギ |
樅の木は残った |
259 |
杉林 |
もうかなり暗くなった杉林をうしろに、音もなく立ちあがった老人の姿は、 |
スギ |
樅の木は残った |
259 |
杉の林 |
かなり広い草原がひらけ、北側に深い杉の林がある |
モミ |
樅の木は残った |
275 |
樅ノ木 |
樅ノ木は静かに立っていた。そこは風が当らないのだろうか、 |
モミ |
樅の木は残った |
275 |
樅 |
甲斐の樅は枝を張ったまま、しんと、少しも揺れずに立っていた。 |
モミ |
樅の木は残った |
288 |
樅 |
その樅も船岡から移したものであるが、 |
モミ |
樅の木は残った |
288 |
樅ノ木 |
そこは芝生の端れで、樅ノ木の植込にかかるところだった。 |
モミ |
樅の木は残った |
299 |
樅 |
「樅ノ木にも巣をかける鳥があるのですかな」と玄察が云った。 |
モミ |
樅の木は残った |
299 |
樅 |
良源院の庭にある樅ノ木のすがたが、ふと眼にうかび、 |
モミ |
樅の木は残った |
299 |
樅 |
「樅ノ木へ小鳥が巣をかけましてね」と歩きながら玄察が云った、 |
モミ |
樅の木は残った |
358 |
樅 |
樅ノ木は雪をかぶっていた。雪はこまかく、 |
クルミ |
樅の木は残った |
411 |
胡桃 |
甲斐は心のなかで呟き、「くるみ味噌」を連想して、 |
モミ |
樅の木は残った |
411 |
樅ノ木 |
甲斐は居間の端に坐って、昏くれてゆく庭を眺めていた。ここにも樅ノ木が多いが、 |
クルミ |
樅の木は残った |
411 |
胡桃 |
ここにも樅ノ木が多いが、片側に大きな胡桃の木が三本あり、 |
クワ |
樅の木は残った |
434 |
桑 |
桑の若葉と乾した枸杞の実がはいっている、与五がおれのために作ってくれるんだ |
クワ |
樅の木は残った |
434 |
桑茶 |
「桑茶だって」 |
クコ |
樅の木は残った |
434 |
枸杞の |
桑の若葉と乾した枸杞の実がはいっている、与五がおれのために作ってくれるんだ |
クワ |
樅の木は残った |
434 |
桑茶 |
「桑茶だ、口に合わないかもしれない」 |
モミ |
樅の木は残った |
454 |
樅ノ木 |
境の土塀も見ず、まっすぐにその樅ノ木を見た。 |
モミ |
樅の木は残った |
454 |
樅ノ木 |
そこに樅ノ木があった。彼女の眼は蘚苔の付いた石燈籠も、 |
モミ |
樅の木は残った |
455 |
樅ノ木 |
「おじさま」宇乃は樅ノ木に向かって、口の中で囁きかけた、 |
モミ |
樅の木は残った |
455 |
樅ノ木 |
くろぐろと枝を張った樅ノ木が、はっきりその姿をあらわすように思えた。 |
モミ |
樅の木は残った |
455 |
樅ノ木 |
初めてここで会ったとき、甲斐はその樅ノ木を宇乃にみせて云った。 |
モミ |
樅の木は残った |
456 |
樅ノ木 |
雪はしだいに激しくなり、樅ノ木の枝が白くなった。 |
モミ |
樅の木は残った |
456 |
樅ノ木 |
すると、樅ノ木がぼうとにじんで、そこに甲斐の姿があらわれた。 |
モミ |
樅の木は残った |
456 |
樅ノ木 |
そのつぎにやはりここで、この廊下で、甲斐と自分はあの樅ノ木を見た。 |