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小説と木
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  8. イチヂク 1箇所

井伏鱒二の小説「駅前旅館」に出てくる樹木や木製品

この小説の初出は1957年、文庫本におけるページ数は200ページ
ページ 元樹種 掲載樹種 掲載言葉
6 ヤドリギ 寄生木 餓鬼の頃から旅館の寄生木になって来た人間です。
6 木樵 木樵 百姓仕事や木樵のしごとでは、幾ら自分で思ったって
8 撞木 撞木 鐘と撞木(しゅもく)のような関係でございましょうか。
9 サクラ 梅が散ってから、ある日のお昼過ぎ、
13 ウメ 梅の間に通しておきました
22 植込 植込 池のほとりの植込みのなかに相当数の小寿鶏(コジュウケイ)が隠れているようです。
22 植込 植込 植込みのなかから。ばたばたとたくさんの
22 トチ 橡(とち)の木 裏庭の橡(とち)の木の下に小寿鶏が三羽も
24 下駄 駒下駄 はせ川の駒下駄をはいていた。
31 花粉 花粉 頻(しき)りに酸っぱい花粉を散らしてやかるんじゃあねえだろうか。
31 松露 松露 いや、松露(しょうろ)のようなもんじゃあねえだろうか。
31 松露 松露 そんな具合に我が胸のうちには松露みたいなものが出来たんじゃあねえだろうか。
31 松露 松露 年甲斐もなく、胸のなかの松露を持てあます思い。
36 板敷 板敷 女中や芸者が板敷のところにかしこまっている。
38 塩梅 塩梅 あんな塩梅の耳だ
41 イチヂク イチジュク つまり、エデンの園のイチジュクの葉だね。悪の園生(そのお)なる、
41 つまり、エデンの園のイチジュクの葉だね。悪の園生(そのお)なる、
42 塩梅 塩梅 出来るといった塩梅だ。
43 庫裏 庫裏 庫裏も戸が締まっていましたが、
44 マツ 石段の降り口へ横倒ししに生えている太い松の幹の下をくぐって、
44 石段の降り口へ横倒ししに生えている太い松の幹の下をくぐって、
44 木版 木版ずり お立ちになっている姿を木版ずりにしてありまして、
46 天水桶 昔風にずらっと天水桶を家の前に積み上げてありました。
46 門松 門松 お正月なんか門松を建てるのに松飾りの正面を外に向けないで、
46 松飾 松飾り お正月なんか門松を建てるのに松飾りの正面を外に向けないで、
46 松飾 松飾り 花の江戸町、京町や、背中あわせの松飾り-
46 松飾 松飾り 吉原では家ごとに松飾りを内側に向けて立てるんで、筋向こうの家の門松と背中あわせになっていたんだそうでございます。
46 門松 門松 吉原では家ごとに松飾りを内側に向けて立てるんで、筋向こうの家の門松と背中あわせになっていたんだそうでございます
70 デッキ デッキ デッキのところけに旗を持ってしゃがんでいる腕章をつけた男
86 二宮金次郎を見てごらん、薪を背負って、本を読みながら崖の上をあるいている。
89 そのうち、だんだん板について来るだろう。
89 サクラ 軒にぶら下げた桜の造花に照明を当てておりました。
90 センダン 栴檀 栴檀(せんだん)は二葉より香(かん)ばしの、お前はその反対だったよ
93 銀杏 銀杏(ぎんなん) 文鎮で銀杏(ぎんなん)を叩き割ってフライバンで炒る。
113 木偶 木偶(でく)の坊 驚き入った木偶(でく)の坊だ
115 森閑 森閑 あとは森閑となったので、
119 爪楊枝 爪楊枝 それを爪楊枝の先に1本づつ引掛けて仰向いて口に入れる。
122 拍子木 拍子木 裏口から拍子木を鳴らしながら出て行きました。
122 拍子木 拍子木 あの拍子木の音は、お前さんの研究の対象というやつにする価値があるのかね。
122 拍子木 拍子木 だから普通のときの拍子木の叩きかたを第三者が覚えておくと、
123 拍子木 拍子木 あたしの拍子木の叩きかた、いつもと違ってたでしょう。
130 拍子木 拍子木 辰巳屋のおかみは拍子木を取ると、そんな台詞を付けたして
131 杉箸 杉箸 と、杉箸でもって、その泥細工の猫の鼻の下の寸法を計るやら
135 キリ 桐の木 同じく古ぼけて見えるように桐の木の皮でくすべたということです。
135 木の皮 同じく古ぼけて見えるように桐の木の皮でくすべたということです。
135 キリ 桐の木 ふらりとどこかへ出て行って桐の木の皮を持って来た。
135 木の皮 ふらりとどこかへ出て行って桐の木の皮を持って来た。
135 キリ 下駄屋かどこかで貰って来た桐の皮でしょう。
135 桐の皮 下駄屋かどこかで貰って来た桐の皮でしょう。
135 キリ 桐の皮 「本来なら、生の桐の皮の方がいいのだが、まあこれでも間に合うだろう」
135 桐の皮 「本来なら、生の桐の皮の方がいいのだが、まあこれでも間に合うだろう」
135 キリ 桐の皮 生の桐の皮を焼いて煙でくすべるのではないでしょうか。
135 桐の皮 生の桐の皮を焼いて煙でくすべるのではないでしょうか。
135 板について とぼけかたが板についていたのは僅(わず)か二人か三人でした。
135 松葉杖 松葉杖 一緒に出発しました。松葉杖をついて行きました。
140 木偶 木偶の坊 お前は木偶の坊か」という程度のものでした。
142 立て板に水 べらべらと立て板に水のように喋るので、つい私、
145 塩梅 塩梅 江ノ島の番頭連はいい塩梅に銭を儲けていることを
147 誰の声よりも板についているわけなんでございます。
153 下駄 下駄 無論、下駄の形にも地方色というのがあるが、
160 枯れ木 枯れ木 応募してみる気はないかね。枯れ木も山の賑わいだ
164 銘木 銘木 このごろ銘木は大変いいんですってね」
166 名木 名木 名木で大当りなすった前には、あれは何でしたね、
181 本板 本板 次に、焼方、煮方、本板と四つの段階がある。
182 本板 本板 お椀をおそるおそる差し出して本板の顔を立てている。
181 本板 本板 正しくは、板前というのは本板のことなんで、
198 葡萄 葡萄 ソドムの園の黒葡萄の瞳のような、
200 森閑 森閑 部屋のなかが森閑として、雨の降りだしていることがわかりました。
201 梶棒をあげた俥夫(しゃふ)が
202 格子戸 格子戸 締めておいた格子戸があいている
202 格子 格子口 格子口のすぐ外に聞こえました。
202 格子戸 格子戸 格子戸のなかに連れこみました。
  1. 黒い雨
  2. 山椒魚
  3. 駅前旅館
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