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精油の抽出とフィトンチッドの今後の利用

フィトンチッドを利用するためには樹木の葉や材から蒸留などの方法で精油を抽出します。精油を抽出する隙には、間伐材、廃材や製材時に出るおが屑などが使われます。こうして採取された精油は、食品に使われる香料を始め芳香剤、入浴剤、石曲、化粧品、育毛剤や口腔内消毒剤などの生活雑貨品もしくは医薬部外品として、さらには消臭剤や酸化防止剤として用いられます。また消炎剤、去痰剤、健胃整腸剤などの医薬品の原料としての利用も進められています。

これらの利用は人体に有効な成分を濃縮して内服、経皮という形をとりますが、近年になって、空気中に放出され拡散したフィトンチッドが人体に好影響を及ぼすことがわかり、古くから伝わるわが国の書道(聞香療法)や西洋のアロマテラピー(芳香療法)が注目されるようになりました。いわゆる香りの効用と言えるもので、現在でも多くの研究が進められています。こうした傾向は森林浴の定着と無関係ではありませんし現代のようなストレス社会ではストレスの緩和と心に安らぎを与えてくれるものを人間が本能的に求める結果とも言えるでしよう。

したがって今後フィトンチッドは臨床への応用や院内感染対策などの医療現場での活用、建材や空調への応用による居住環境の改善など幅広い展開ガ期待されます.さらに合成農薬はその残留性が環境や人間に悪影響を及ぼし深刻な問題となっていますが、天然殺虫剤や天然農薬の開発にフィトンチッドの果たす役割は重要です。また畑作物や果実の収積量増加のために利用するなどフィトンチッドヘの期待は高まるばかりと言えます。

フィトンチッドを感じるウィーン大学植物園
オーストリア 1754年に設立されたウィーン大学植物園です。ベルヴェデーレ宮殿の真横になります。1万坪(8エーカー・3ha )ほどで平地ですので気軽に歩けます。雨の中の散策でしたが、とても雰囲気のある園です。2015年9月20日訪問
フィトンチッドを感じるハノイ植物園
ベトナム ハノイ市内のホーチミン廟のとなりにハノイ植物園はあります。フランスの植民地時代に作られたそうです、10haありますので上のウィーン大学植物園の3倍の広さです。バイクや車のクラクション音が聞こえない別世界です。有料 2016年1月7日訪問
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