1. HOME
  2. 木の情報発信基地Top
  3. 9.建物
  4. ログハウスに使われる木材 TOP
  5. レッドシダー
 

中川木材産業は大阪・関西万博の会場整備参加サプライヤーです
 cExpo 2025
ログハウスに使われる木材

レッドシダー 米杉(ベイスギ)

寸法の安定性、耐久性、芳香、 三拍子そろった優等生の木

トーテムポール
カナダ トーテムポール クリックで拡大します

学名 Thuja plicata
英名Western Red Cedar(ウエスタン・レッド・シーダー)
米杉(ベイスギ) 別名 アメリカネズコ、レッド・シーダー
北米大陸のアラスカからカリフォルニア州北西部に分布。樹高は50m以上に達し、直径は1-1.25mに及ぶ。日本ではベイスギと呼ばれているが、米国産のスギではない。日本のネズコと同類で、日本名をつけるとすれば北米ネズコとなろう。
ベイスギは、明治17年に当時高価だった秋田杉の代替材として、米国から日本に最初に商業輸入された木で、値段が安いことで普及した。この木の色が杉に似ているということで、ベイスギの名前が定着したのだ。
学名のプリカタは「編み上げたようにたたまれている」の意で葉っぱの整列をさしている。
この木はカナダ、BC州のシンボルツリーで、原住民の心柱と言われ、精神的な意味がある。トーテムポールに用いられるほか、くりぬいてカヌーに使われたり、家財、箱、衣類や矢の軸、お面などの道具にも多用されていた。枝は、水につけ、ねじってロープとして利用された。繊維の多い樹皮の内側はおろされて屋根葺き、ゆりかごの敷物、タオル、毛布、クローク(外套)、スカート、ドレスなどに使用されていた。
薬用としても使われ、肺が痛いときにつぼみを噛み、飲み込んだという。また歯痛の薬としてつぼみを噛んだり、つぼみを湯がきうがい薬にもした。宗教的な利用としては、葉と枝は儀式前に体を清めるのに使い、占い、霊払いなどでは欠かせない存在だった。

redcederredcearder
レッドシダーの立木 カナダ バンクーバー   クリックで拡大します

木材は心材と辺材の色の違い、個体差の違いなどがあり、色が均一でないことが欠点とされる場合もある。また、年輪は緻密なものが多い。気乾比重は約0.38で一般の針葉樹材の中で最も軽い。乾燥は早く、乾燥後の寸法安定性はピカ一。針葉樹材の中で最も耐久性が高いが、構造的材としては向き不向きがあり、賛否両論がある。 また、ベイスギの香りは杉とは違う芳香で神経を和らげる作用がある。

現在の北米ではログハウスのログ丸太、外壁材やエクステリア、造作建具、屋根板でよく使われている。日本では造作建具、集成材、天井板に用いられる。最近はウッドデッキに利用される木として有名になってきたが、間違った利用も多い。住宅の外壁にペンキを塗る場合にベイスギを利用するのは、耐久性があり、狂いにくいからだ。でも、節のある木材は使わないのが鉄則なのに、ある米国帰りの施主は、大手住宅メーカーにペンキ塗りの住宅を建築依頼した。価格を値切ったのか、ベイスギは無地材ではなく節ありを使ったものだからたまらない、1年もしないうちに、節のあるところからペンキが落ちてくる。何度ペンキを塗りなおしても同じであった。
  このほか、耐久性が高いことから、シロアリに強いという解説もあるが、弱くもないが、けっして強いわけでもない、普通である。また木材を壁など縦に利用した場合は耐久性が高く、デッキの床板などに利用する場合は水はけをよくしないと、予想より早く腐る場合がある。
とはいっても、ウッドデッキ用の木材にはこの木が一番多く利用されている。それは、価格、性能、木の優しさ、産地の環境問題など総合的に考えて最適の木だからだろう。

logpond ウッドデッキ

製材工場に集められたレッドシダーの原木(カナダ)  レッドシダー利用のウッドデッキ(日本)  クリックで拡大します

レッドシダー板面レッドシダー板面

この木は色の濃淡が激しい。それを活かしたインテリアも多くなった。 左は辺材。  クリックで拡大します

▲目次に戻る

 創業1911年 
 堺市美原区木材通1-11-13 TEL:072-361-5501
 著作権・サイト関係  サイトマップ  V9.0
©1996-2025 NAKAGAWA WOOD INDUSTRY Co.,Ltd
創業1911年 
会社概要  
587-0042 大阪府堺市美原区木材通1-11-13 TEL:072-361-5501 FAX:072-362-3341
©1996-2025 NAKAGAWA WOOD INDUSTRY Co., Ltd All Rights Reserved.