きさみはちまんじんじゃのいすのき
国の天然記念物 、幹周り4m 、推定樹齢300年以上、樹高15m。
マンサク科のイスノキは常緑高木で日本、朝鮮、中国に分布します。材の比重は0.90~1.00なので日本の木としては最も重い材のひとつ。ツゲ、シタン、コクタンの模擬材にもなり、家具(唐木代用)、器具、機械、建築内装材(床柱、床板、敷居など)、楽器、薪炭などの用途がある。かつては櫛に使われていた。フローリングには最適です。
樹皮と葉の灰は「いすばい」といい、 有田焼でうわぐすりを染付ける媒材に用いられる。このように有用な樹木であるので長い間に伐採され現在では国有林、神社・仏閣などの限られた場所にしか存在しない。
下田市吉佐美の八幡神社には国の天然記念物として唯一のイスノキが生育しています。
設置された看板には
モンゼンイスアブラムシが葉芽に寄生することによって、まるで木の実の葉が以上発育する。 落下した虫瘤は大きなのは7cmにもなり、アブラムシが出た跡が空洞ができており、これを笛のように吹くとヒューヒューと鳴ので、ヒョンノキと呼ばれていると書かれています。和歌山でも同様にヒョウ、ヒョウと鳴るので瓢木(ヒヨウノキ)の別名がある。
社殿の裏側は薄暗く、湿った空間に立っている姿は、地味で、鉄の囲いかなければ、貴重なものだとは気づかれないでしょう。
社殿の反対側にあるクスノキの方が堂々としています。
書籍では『静岡県の巨樹・名木(静岡新聞社)』、『巨樹紀行(芦田裕文)』などに掲載されています。
イスノキ関係リンク
木偏百樹イスノキ https://wood.co.jp/6-bunka/mk/mk08.htm
新木偏百樹 https://wood.co.jp/6-bunka/mk-new/newmoku8.html
世界の樹木イスノキ https://wood.jp/8-jumoku/wood/m018.htm
2016年10月23日 中川勝弘撮影