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- ID:
- 29740
- 年:
- 2014
- 月日:
- 0224
- 見出し:
- 「木の化石」矢尻が大量に 岩手、縄文遺跡で出土
- 新聞名:
- 日本経済新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2105U_U4A220C1CR0000/
- 写真:
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- 記事
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岩手県一戸町の縄文時代中期(4500~4千年前)の御所野遺跡から出土した石器の矢尻1597点のうち、木が化石化した「珪化木(けいかぼく)」で作ったものが577点あったことが、24日までに分かった。
石器には黒曜石や頁岩(けつがん)が使われるのが一般的。
珪化木製の石器がこれほど大量に見つかった例はないといい、町教育委員会は「この地域では珪化木が主要材料だった可能性がある。
縄文人の多様性がうかがえる」としている。
珪化木は、火山灰などに埋もれた木の組織が、長い年月をかけて硬い成分に置き換わったもの。
一戸町は国の特別天然記念物に指定された大型の珪化木があるなど、産出地として知られる。
珪化木は剥離しやすいことから、石器の加工にも向いていたとみられる。
矢尻には木の皮だった周辺部ではなく、硬い中心部を使っており、遺跡からは製作途中に出た削りかすも出土した。
珪化木製以外では、青森、秋田両県の日本海側で産出した頁岩が使われており、町教委は当時の縄文人が双方を併用していたとみている。
御所野遺跡は、北海道、青森、岩手、秋田の4道県が世界遺産登録を目指す縄文遺跡群の一つ
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