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- ID:
- 29212
- 年:
- 2013
- 月日:
- 1212
- 見出し:
- <金口木舌>生態を崩す一穴か
- 新聞名:
- 琉球新報
- 元UR(アドレス):
- http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-216546-storytopic-12.html
- 写真:
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- 記事
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晩秋の紅葉に、沖縄から来た人が「松食い虫に見える」とつぶやくのを耳にし、興ざめしたことがある。
裏返せば、美しい紅葉と錯覚するほど、沖縄の森の被害が深刻だということだろう
▼県木・琉球松を枯らす「松食い虫」が沖縄で初めて確認されたのは復帰翌年の1973年、東村平良から名護市久志の本島北部東海岸だった。
ダムの導水管工事の際に九州から持ち込まれた工事用の松材に付いていたとみられる
▼松食い虫の被害木は法律で移動禁止だったが、知ってか知らずか沖縄に持ち込まれた。
初期に県は伐倒焼却したが、米軍基地内は手がつけられず、根絶に至らなかった
▼赤く染まる沖縄の山は、一度侵入した外来種の根絶の難しさを物語る。
政府が米軍普天間飛行場の代替基地建設に使う予定の県外の土砂採取地に、アルゼンチンアリが繁殖している
▼攻撃性が非常に強く人間にもかみつくアリだ。
国内外の侵入地で在来のアリをほぼ駆逐し、IUCN(国際自然保護連合)が「世界の侵略的外来種ワースト100」に指定するやっかいな存在だ
▼名護市辺野古の埋め立ては県外からの土砂約1700万立方メートル、県庁58棟分を辺野古の海に投入する大事業だ。
体長2、3ミリのアリを完全に駆除して持ってこられるか。
海のみならず、山や人の暮らしのバランスまで崩す“アリの一穴”-冗談では済まない
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