v11.0
- ID:
- 趣旨に賛同する会員を募っている。
問い合わせは、同センター事務局(0744・32・0570)へ
28539
- 年:
- 2013
- 月日:
- 0904
- 見出し:
- 木工の極み「組子」、アートに活路
- 新聞名:
- 朝日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.asahi.com/and_M/fashion/TKY201309030265.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
格子状に木材を組み、そのわずか十数ミリのすき間に、ピンセットで「葉(よう)」と呼ばれる部材をはめ込んで作る組子(くみこ)は、日本の木工技術の中でも最も高度な手業と言われる。
着色はせず、木の色だけで色彩を表現する。
400年前には京都の寺で使われ、戦後は一般家庭でも欄間や障子など
の建具に用いられてきた。
長野県飯田市の塩澤正信さん(39)は、従来は2~3ミリだった木材の厚みを1ミリまで薄くしたうえ、葉にわずかな切り込みを入れて折り曲げる手法を開発し、より細かく柔らかい絵画的世界を生み出した。
2001年の全国建具展示会において、史上最年少の27歳で内閣総理大臣賞を受賞した第一人者
だ
障子4枚の大作に使われる部材は、15万個にも及ぶ。
1年掛かりで完成させるものもあり、最高価格は2千万円。
すべて受注生産で、同じ作品はない。
「顧客の支持がなくてはできない仕事です」と塩澤さん
だが、組子の障子を置ける二間続きの和室は少なくなり、伝統は存続の危機に直面している。
洋の空間にも置ける額装の作品に活路を見いだそうと、塩澤さんは地元金融機関の支援を得て、建具の受注を3年間絶ち、アートを創作した。
昨年から各地で展示会を始め、計11点が売れた。
fff: