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    ID:
    28402
    年:
    2013
    月日:
    0821
    見出し:
    越前漆器組合110年 産地再生へ匠の力結集
    新聞名:
    福井新聞
    元UR(アドレス):
    http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/editorial/44995.html
    写真:
    -
    記事
    越前漆器協同組合は今年、結成110年を迎え、9月に記念イベントや式典を行う。
    売上額の減少、職人の高齢化、後継者不足など他産地と同様の課題を抱える中、近年は新たな市場開拓を狙って山車作りに積極的に取り組んでいる。  組合の売上額は、10年前の約100億円が昨年度は75億円と、バブル崩壊後の減少に歯止めがかかっていない。
    日本人の洋食化など食生活の変化が大きく影響している。  組合員数も現在160。
    10年前から60も減少し、ほとんどが営業や販売を担う事業所で倒産や廃業によるものという。
    ネット通販が普及しているとはいえ、営業力が低下しては産地間競争に勝てない  旅館など業務用漆器は国内シェアの約8割を占める。
    しかし業務用は樹脂製品が多いため、木材をお椀(わん)や皿などに加工する木地職人が育っていない。
    現在は4人だけで全員が70歳以上。
    木地を県外産地から購入せざるを得ない現状は、加工から販売まで担ってきた産地としてバランスを崩してい る。
    見習い中の若手が1人いるそうだが、後継者育成は急務だ  状況を打開しようと組合が取り組み始めたのが山車作り。
    静岡県掛川市の祭り用山車の漆塗りを請け負ったのをきっかけに昨年、高さ約3・8メートルの豪華絢爛(けんらん)な山車を完成させた。
    器だけでなく、大きな物にも漆が施せる高い技術をアピールする狙いがある。  制作には50人以上の職人がかかわった。
    漆を塗る塗師(ぬし)、表面を磨き上げる蝋色(ろいろ)師、細かい模様を施す沈金師・蒔絵(まきえ)師などが組合の工房で共同作業。
    ベテランが若手を指導するなど、技術継承や職人間のチームワークを生み出せたと、組合は手応えを感じている。  年内に運搬しやすい高さ1・8メートルの小型山車も制作、県外のイベント会場に持ち込み営業に活用する。
    まず年明けに大阪、東京でのイベントに出展する。  さらにミニサイズも制作し、日本食がブームの米国などで事業展開する外食企業に対し、店舗のインテリアとしての売り込ももくろむ。
    優れた技術力をいかに売り上げに結びつけるか。
    今後は組合の企画、営業力が問われるだろう。  来月には110周年を記念した初の「山車まつり」の開催も決まっている。
    春の漆器祭りと並んで2大イベントに育てたい考えだ  04年の福井豪雨で産地は壊滅的な打撃を受けた。
    長引く不況とのダブルパンチの中から再生を図ることは容易でない。
    豪雨後に就任し9年目の土田直理事長は「組合が前面に出て攻めの姿勢を貫きたい」と強い意欲を見せる。  土田理事長は6月、日本漆器協同組合連合会理事長に就任、業界全体の再生も託された。
    その手腕と越前漆器協同組合の「攻めの姿勢」は、全国の産地から大いに注目されるだろう fff:

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