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- ID:
- 28401
- 年:
- 2013
- 月日:
- 0821
- 見出し:
- 知恩院・御影堂の屋根裏に100年前の大工道具
- 新聞名:
- 京都新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.kyoto-np.co.jp/sightseeing/article/20130820000082
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
修理工事が進む浄土宗総本山・知恩院(京都市東山区)の御影(みえい)堂の屋根裏(小屋裏)から、大工道具6点がこのほど、見つかった。
約100年前の明治時代後期に行われた大修理の際、大工が置き忘れたか落としたと、京都府教育委員会はみている。
見つかったのは、木材を粗削りする「斧(よき)」とさらに細かく削る「手斧(ちょうな)」、金づち2本、墨を付けて木材に線を引く「墨差(すみさし)」2本
金づちは、両面が円形のものと、瓦を葺(ふ)く際に加工を施したり穴を開けるため、片面が鋭くとがり、もう一方の面は四角形の瓦専用のものがあった。
墨差は竹製で、墨を含みやすくするために先端は細かく裂かれていた。
府教委文化財保護課によると、見つかったのは御影堂の正面と東面の屋根裏で、いずれも宗祖法然の700回忌記念事業として1907(明治40)~10年に大規模修理が行われた所だったことから、同時代の大工道具の可能性が高いという。
浅井健一主査は「瓦専用の金づちは瓦の下から見つかり、手斧は御影堂正面の屋根裏から見つかり、置き忘れだろう。
斧は梁とはね木の間に挟まっており、落下して取れなくなった可能性がある」と話している。
御影堂は1639(寛永16)年に再建された。
現在は、2011年にあった800回忌の記念事業として約100年ぶりの大規模修理中で、18年の完成を予定している
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