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- ID:
- 27942
- 年:
- 2013
- 月日:
- 0620
- 見出し:
- 「気の寺」の歴史物語る「木馬」 伊那市高遠の寺で発見
- 新聞名:
- 信濃毎日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.shinmai.co.jp/news/20130620/KT130619GWI090009000.php
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- 【写真】
- 記事
-
「気の寺」として知られる伊那市高遠町の弘妙(ぐみょう)寺で、廊下の床下から木製のそりのような道具が見つかった。
山から材木を運び出した「木馬(きうま)」とみられる。
田中勲雄(くんゆう)住職(70)は「江戸時代に本堂を改築した際に、建材の天然カラマツを運ぶのに使われたのではないか」と推測。
寺
の歴史を物語る史料として参拝者に見てもらう考えだ
田中住職によると、14日に庫裏と本堂を結ぶ廊下の改修工事中に廊下の板を外したところ、縁の下に材木が並べてあった。
「廃材と思い」トラックに載せたが、「形からふとひらめいて」組み立てると、そりのような形になった。
材木は長さ約2・5メートルが2本と、約1・5メートルが6本。
長い材木には丸と四角の穴が三つずつ開いており、短い材木の先は穴にちょうどはまる大きさと形に削られている。
山あいにある同寺は、鎌倉時代の1205(元久2)年の開山と伝わる。
戦国時代の織田勢による高遠城攻めの際に本堂が焼失した。
現在の建物は約400年前に再建、約200年前に改築されたという。
市教育委員会生涯学習課によると、「木馬」は明治期ごろまで一般的に使われた。
大きさや形はさまざまという。
田中住職は「ごみと思ったものが宝物だったりすることもある。
不思議な巡り合わせで姿を現した道具を多くの人に見てほしい」と話している
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