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ID:
27939
年:
2013
月日:
0619
見出し:
上田秋成の版木初確認 奈良大24日から公開
新聞名:
読売新聞
元UR(アドレス):
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/nara/news/20130618-OYT8T01324.htm
写真:
【写真】
記事
枕詞解説本 明治中期まで販売 筆跡直筆に酷似 永井教授が確認した「冠辞続貂」の版木(奥は版本)(奈良市の奈良大で) 「雨月物語」で知られる江戸時代の作家・上田秋成(1734~1809年)が、枕詞の意味を解説した注釈本の版木4枚が見つかったと18日、奈良大(奈良市)の永井一彰教授(近世国文学)が発表した。
秋成の著書の版木が確認されたのは初めてで、明治時代も印刷に使われていたとみられることから、 専門家は「秋成が、近代に入っても人気を集めていたことがわかる史料だ」と評価している。
(有留貴博) 1801年刊行の「冠辞続貂(かんじぞくちょう)」(全7巻、412ページ)の版木で桜の木を使い、各縦22センチ、横84センチ、厚さ1・8センチ。
32ページ分にあたり、「山草の」「山どりの」といった枕詞を五十音順に掲載。
万葉集や古今集などに使われている歌とともに用例を示している。 版木の筆跡は、永井教授の持つ歌文に記された秋成の直筆と比較した結果、「はねや止めなどの特徴から、本人が書いた可能性が極めて高い」という。 版木が使い込まれて墨が何層にも重なっていることや、この版木を1879年に京都の古書店が購入し、その後も増刷して、明治半ばまで販売していたことが書店の版木台帳などからわかることから、本は長年、読み継がれてきたとみられる。 東京大の長島弘明教授(近世文学)は「冠辞続貂が、万葉集の研究者らに時代を超えて愛読されるロングセラーだったことがうかがえる」と話している。 版木は、木版印刷を行うために文字や図様を彫刻した板。
今回の版木は、同大学が同書店から2005年6月に購入して所蔵し、分析していた。
版木の一部は24日から同大学博物館で開かれる企画展で公開する。
入館無料。
問い合わせは同大学(0742・44・1251) fff:
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