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- ID:
- 作業面でも、伝統手法は丸太の棚の上に乗って、よしずとわらを敷く手間がかかるが、今回の方法だと地上から資材をつるして広げるだけでいい。
茶研は来年度には製品化のめどを立てたい考えだ
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- 年:
- 2012
- 月日:
- 0510
- 見出し:
- 被災わが家、器で再び 木工作家が持ち主に提供
- 新聞名:
- 河北新報
- 元UR(アドレス):
- http://www.kahoku.co.jp/news/2012/05/20120510t15026.htm
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
東日本大震災の津波被害に遭った宮城県山元町で、木工作家の新沼正明さん(58)が被災した家屋の木材やがれきなどを器やアクセサリーに作り替え、持ち主に無料でプレゼントしている。
既に引き渡した作品は約10点。
震災で失われた思い出をよみがえらせる活動が、被災者を喜ばせている
独学で木工の技術を習得した新沼さんは6年前、山元町の山あいにギャラリー「無房」を開設。
3年ほど前から、家の増築で伐採を余儀なくされた庭木などを作品の素材にする「思い出の木プロジェクト」に取り組んできた
がれきを使った作品の製作を始めたのは昨年6月。
同町の海岸に流れ着き、知人が持ち込んできた丸太を見て「被災地を忘れないための作品を作りたい」と思い立った
その後、岩沼市の自宅が津波で全壊した友人から「思い出に残る品を作ってほしい」と依頼され、梁(はり)として使われていたヒノキで直径約30センチのボウルを製作。
その出来栄えが評判を呼び、被災者からの注文が相次いだ
これまで、リンゴ型の小物入れや平皿などを製作した。
材料は津波で大破して解体した家屋の柱、流された家の跡地に残った樹齢50年を超すツバキなどさまざま。
新沼さんは大きさや材質にはこだわらず、「木と相談してひらめいたものを作品に仕上げる」という
新沼さん自身、大船渡市の実家が津波で流され、兄とおい、多くの友人を失った。
悲しみをこらえ、「がれきだって大事な財産だ。
俺ができるのは木を削ること」と創作意欲をかき立てる
「震災前の日常の記憶が被災者の心を支えるのだと思う。
作品が昔を思い出すきっかけになればいい」と新沼さん。
津波の塩害で樹木の状態は日に日に悪くなっているといい、「早く形にしてお返ししたい」と素材の提供を呼び掛けている
連絡先は新沼さん0223(37)2365
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