"
2011年- チェーンソーアートで起業へ |木製品、木、木工などのネット新聞情報 |木の情報発信基地
v11.0
- ID:
- サラワク州に拠点を置く木材会社、リンブナン・ヒジャウやWTKホールディングス、タ・アン・ホールディングス、ジャヤ・ティアサ・ホールディングス、シンヤングループなどは合板への需要増で恩恵を受けると見られている。
50493
- 年:
- 2011
- 月日:
- 0517
- 見出し:
- チェーンソーアートで起業へ 熊本市の田中章さん
- 新聞名:
- 西日本新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/242782
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
電動のこぎりを自在に操り、丸太から動物などを彫っていく「チェーンソーアート」で起業を目指す男性がいる。
熊本市植木町の田中章さん(39)。
プロとして活動する人は全国でもほとんどいないが「初めて抱いた夢。
絶対にかなえたい」と意志は固い。
4月、県の起業支援事業に選ばれた。
夢に向け、第一歩を
踏み出した。
チェーンソーがごう音をとどろかせ、直径約80センチの丸太を滑らかに削っていく。
木がまるで豆腐か何かのように、軟らかく見える。
わずか30分、丸太の樹皮を残した土台の上に、フクロウのつがいの彫刻が姿を現した。
山鹿市鹿本町の物産館「水辺プラザかもと」。
田中さんは、ここを拠点に県内各地のイベントなどでチェーンソーアートを披露している。
「見た人が喜んでくれるのがたまらなくうれしい。
自分が誰かの役に立っていると実感できる」
専門学校を卒業後、バス運転手やフリーターなど職を転々とした。
3年前、チェーンソーアートに出合った。
職場の鹿本森林組合の同僚が趣味でやっていた縁で、初心者講習に参加した。
「技を磨けば、それがすぐに作品に表れる」。
初めての充実感だった。
翌年、国内第一人者で和歌山県在住の城所(きどころ)ケイジさん宅を訪ねた。
高い技能を習得したかった。
だが城所さんは「大切なのは技術より、作品とどう向き合うか」だと諭した。
プロの心根に触れた気がした。
実演を始めたのは2009年9月から。
昼間は仕事で木を切り倒し、休日は間伐材を使って制作に励む。
それは「捨てられるはずの木に命を吹き込む作業」であり「償いをしている感じ」でもあるのだという。
これまで年数回のイベントで得られた出演料は「小遣い程度」。
県の起業支援事業も資金面の後押しがあるわけではない。
今は県担当者の助言を得て事業計画をつくる傍ら、定期的に実演イベントが出来るよう出資者を募り、企業訪問を続けている。
2人の子どもはまもなく小学生になる。
「父親として誇れ
る姿を見せたい」。
道のりは長く険しいかもしれないが、前を見据え、歩みを進める
fff: