マツ |
ふるさとびと |
173 |
松 |
松林の中を伐りひらいた |
アカマツ |
ふるさとびと |
178 |
赤松 |
わずかに赤松がまばらに |
フジ |
ふるさとびと |
186 |
藤 |
さっき藤棚の下に |
シイ |
菜穂子 |
66 |
椎の木 |
その屋敷を取囲んだ数本の椎の木は、植木好きだった父をいつまでも思い出させるような恰好をして枝を拡げた儘(まま)、世間からこの母と子の平和な暮しを安全に守っているように見えた。 |
シイ |
菜穂子 |
66 |
椎の木 |
わが家の椎の木が見え出すと、何かほっとしながら思わず足早になるのが常だった。 |
クワ |
菜穂子 |
70 |
桑畑 |
汽車が桑畑のおおい上州を過ぎて、いよいよ信州へはいると |
ニレ |
菜穂子 |
71 |
楡 |
その隣りの三村家の大きな楡の木のある別荘も、 |
ニレ |
菜穂子 |
72 |
楡 |
それがこの楡の家に明の来た最後になった。 |
ニレ |
菜穂子 |
72 |
楡 |
その楡の木かげでの最後の夏の日の事をいまだに鮮かに思い出すことが出来た。 |
ニレ |
菜穂子 |
72 |
楡 |
夏の午後などよく其処へ皆で集った楡の下には、 |
クワ |
菜穂子 |
75 |
桑畑 |
後になったり先になったりしながら、桑畑の間を村の方へ帰って行った。 |
クワ |
菜穂子 |
78 |
桑畑 |
そんな帰りがけに明はよく途中の桑畑の中で、一人の巡査が自転車に乗って来るのに出逢った。 |
マツ |
菜穂子 |
87 |
松 |
後姿の見える赭松の下まで |
マツ |
菜穂子 |
87 |
松 |
赭松に手をかけた |
ナラ |
菜穂子 |
133 |
楢 |
懐しい唐松や楢などの |
カラマツ |
菜穂子 |
133 |
唐松 |
懐しい唐松や楢などの |
カラマツ |
菜穂子 |
134 |
唐松 |
無数の唐松の間から |
シラカンバ |
菜穂子 |
137 |
樺 |
大きな樺の木が |
クワ |
菜穂子 |
138 |
桑畑 |
そのとき漸(ようや)く森が切れて、枯れ枯れな桑畑の向うに、火の山裾に半ば傾いた村の全体が見え出した。 |
シュロ |
菜穂子 |
153 |
しゅろ |
雪をかぶった数本の棕梠が道からそれを隔てているきりの、小さな洋館を認めた。 |
シュロ |
菜穂子 |
158 |
しゅろ |
何か化け物じみて見える数本の真白な棕梠ごしに、ぼんやりと暮方の雪景色を眺めていた。 |
フジ |
美しい村 |
10 |
藤棚 |
藤棚のあるヴェランダ |
ツツジ |
美しい村 |
11 |
躑躅 |
今盛りに咲いている躑躅 |
バラ |
美しい村 |
11 |
野薔薇 |
野薔薇がまだ小さな硬い白い蕾 |
フジ |
美しい村 |
12 |
藤棚 |
藤棚が真向うに |
モミ |
美しい村 |
15 |
樅 |
錯雑した樅の枝を透して |
カラマツ |
美しい村 |
17 |
落葉松 |
落葉松を背にした |
サクラ |
美しい村 |
18 |
桜 |
それは小さな桜の実であった。 |
サクラ |
美しい村 |
18 |
桜 |
私の帽子の上に不意に落ちてきた桜の実が私のうちに形づくり、 |
サクラ |
美しい村 |
18 |
桜 |
それだけが私にとっては昔馴染の桜の老樹見上げられた。 |
バラ |
美しい村 |
22 |
野薔薇 |
このへんの野薔薇はいつごろ咲くの?」 |
トチ |
美しい村 |
23 |
橡 |
その裏の橡の林の中を横切って行った。 |
バラ |
美しい村 |
23 |
野薔薇の木 |
私はその人の見まもっているのが私の見たいと思っていた野薔薇の木らしいことまで分かった。 |
バラ |
美しい村 |
24 |
野薔薇の木 |
傍らにもあった野薔薇の木を、それが私の見たいと思っている野薔薇の木のほんのデッサンでしかないように見やりながら |
バラ |
美しい村 |
24 |
野薔薇 |
野薔薇の小さな茂み |
バラ |
美しい村 |
25 |
野薔薇 |
野薔薇のことで一杯 |
バラ |
美しい村 |
25 |
野薔薇 |
野薔薇のために |
アカシア |
美しい村 |
28 |
アカシア |
アカシアの花が私の物語の中にはいって来たのもそんな風であった。 |
バラ |
美しい村 |
28 |
野薔薇 |
野薔薇の蕾 |
アカシア |
美しい村 |
29 |
アカシアの並木 |
アカシアの並木には、ついぞ注意をしたことがなかった。 |
アカシア |
美しい村 |
29 |
アカシア |
これらのアカシアの花が私に与えたさっきの唐突な印象を私自身の言葉に |
アカシア |
美しい村 |
29 |
アカシア |
アカシアを撰んでその前に立ち止まった。 |
アカシア |
美しい村 |
29 |
アカシアの並木 |
アカシアの並木は何処まで行っても尽つきないように見えた。 |
アカシア |
美しい村 |
29 |
アカシアの花 |
やっとそれらがアカシアの花であることを知った私は、その日はその小径をずっと先きの方まで行ってみることにした |
アカシア |
美しい村 |
29 |
アカシアの花 |
私はそれまでアカシアの花をつけているところを見たことがなかったので |
アカシア |
美しい村 |
29 |
アカシアの木立 |
アカシアの木立の多くは、どうかするとその花の穂先が私の帽子とすれすれになる位にまで低くそれらの花をぷんぷん匂せながら垂らしていたが、 |
モミ |
美しい村 |
30 |
樅 |
その樅に絡みついている藤づる |
ブドウ |
美しい村 |
30 |
ぶどう |
山葡萄だの |
モミ |
美しい村 |
30 |
樅 |
藤づるに絡みつかれている樅の木 |
ブドウ |
美しい村 |
30 |
ぶどう |
山葡萄だの |
モミ |
美しい村 |
30 |
樅 |
藤づるに絡みつかれている樅の木 |
フジ |
美しい村 |
30 |
藤づる |
その樅に絡みついている藤づる |
カミヤツデ |
美しい村 |
30 |
通草(つうそう) |
通草だの |
モミ |
美しい村 |
30 |
樅 |
樅や山毛欅などが鬱蒼と茂った |
モミ |
美しい村 |
30 |
樅 |
樅の枝から |
グミ |
美しい村 |
31 |
ぐみ |
茱みだ |
ケヤキ |
美しい村 |
32 |
欅 |
山毛欅を背に |
バラ |
美しい村 |
36 |
野薔薇 |
美しい野薔薇の話 |
トチ |
美しい村 |
37 |
橡 |
その裏手の橡の林を突き抜け行った。 |
バラ |
美しい村 |
37 |
野薔薇 |
野薔薇の茂みを |
バラ |
美しい村 |
38 |
野薔薇 |
それらの野薔薇が |
バラ |
美しい村 |
40 |
野薔薇 |
野薔薇のことを忘れて |
アカシア |
美しい村 |
40 |
アカシア |
私の心を奪っていたアカシアの花が、一週間近い雨のためにすっかり散って、 |
バラ |
美しい村 |
41 |
野薔薇 |
野薔薇の白い小さな花 |
バラ |
美しい村 |
45 |
野薔薇 |
野薔薇の生垣 |
モミ |
美しい村 |
46 |
樅 |
大きな樅 |
ツツジ |
美しい村 |
47 |
躑躅 |
とっくにもう花を失っている躑躅の茂みの向うの、 |
バラ |
美しい村 |
48 |
野薔薇 |
野薔薇の花が |
ツツジ |
美しい村 |
48 |
躑躅 |
躑躅の茂みごしにその特徴のある眼ざしをそそぎつづけていた。 |
サクラ |
美しい村 |
49 |
桜 |
そしてその窓からは数本の大きな桜の幹ごしに向うの小高い水車の道に面しているいくつかのヴィラの裏側がちらちらと見えていた。 |
カラマツ |
美しい村 |
51 |
落葉松 |
落葉松の林 |
モミ |
美しい村 |
52 |
樅 |
一本の樅の木の下 |
バラ |
美しい村 |
52 |
野薔薇 |
野薔薇だった |
アカシア |
美しい村 |
52 |
アカシア |
私はその画架の傍から、数本のアカシアの枝を透しながらくっきりと見えている、 |
バラ |
美しい村 |
53 |
野薔薇 |
花のすっかりむ無くなった野薔薇 |
バラ |
美しい村 |
54 |
野薔薇 |
野薔薇にひっかかった |
モミ |
美しい村 |
58 |
樅 |
道ばたに数本の小さな樅と楓とが植えられてあった |
モミ |
美しい村 |
58 |
樅 |
道ばたに数本の小さな樅と楓とが植えられてあった |
サクラ |
美しい村 |
59 |
桜 |
一本の古い桜の木の根元から、その道から一段低くなっている花畑の向うに、 |
サクラ |
美しい村 |
59 |
桜 |
大きな桜の木の下に立って、パレットを動かしている彼女と、 |
トチ |
美しい村 |
62 |
橡 |
私たちは橡の林を通り抜けて、いつか小さな美しい流れに沿い出していた。 |
アカシア |
美しい村 |
64 |
アカシアの木立 |
それらのアカシアの木立は、まだみんな小さいので、はげしい日光から私たちを充分じゅうぶんに庇かばうことが出来ないので、 |
アカシア |
美しい村 |
64 |
アカシアの木立 |
アカシアの木立に縁どられだす川沿いの道を、何処までも真直に進んで行った。 |
アカシア |
美しい村 |
64 |
アカシア |
アカシアの花ざかりだった頃は、その道はあんなにも |
アカシア |
美しい村 |
64 |
アカシア |
アカシアの間をくぐり抜けて、丁度サナトリウムの裏手にあたる、 |
アカシア |
美しい村 |
65 |
アカシアの木陰 |
アカシアの木蔭を選んで、そこに腰を下ろしていた。 |
アカシア |
美しい村 |
65 |
アカシアの木陰 |
アカシアの木陰へぼんやり腰を下ろしていると、 |
シラカンバ |
風立ちぬ |
77 |
白樺 |
私はいつもその傍らの一本の白樺の木蔭に身を横たえていたものだった。 |
シラカンバ |
風立ちぬ |
82 |
白樺 |
既に葉の黄いろくなりかけた一本の白樺の木蔭に身を横たえた。 |
モミ |
風立ちぬ |
96 |
真っ黒な樅 |
ところどころに真っ黒な樅をまじえながら、葉のない落葉松が無数に並び出しているのに、 |
カラマツ |
風立ちぬ |
96 |
落葉松 |
ところどころに真っ黒な樅をまじえながら、葉のない落葉松が無数に並び出しているのに、 |
マツ |
風立ちぬ |
99 |
まつ林 |
松林の上に |
マツ |
風立ちぬ |
104 |
まつ林 |
松林だの |
モミ |
風立ちぬ |
113 |
樅 |
っかり冬枯れた野面や、黒い樅の木などをありありと見たり、その上をさびしく吹いて過ぎる風の音を耳に聞いたりしていた、 |
モミ |
風立ちぬ |
113 |
樅 |
彼女は自分の耳がとても冷たくて、樅のざわめきがまだそれを充たしているのをまざまざと感じていた。… |
クリ |
風立ちぬ |
113 |
栗 |
緑のある栗の木らしきもの |
クリ |
風立ちぬ |
114 |
栗 |
林の中の栗の木が |
クリ |
風立ちぬ |
131 |
栗 |
栗の木の多い |
クリ |
風立ちぬ |
131 |
栗 |
一どきに栗の実を落す |
クリ |
風立ちぬ |
131 |
栗 |
あれは栗だったのかい |
クリ |
風立ちぬ |
133 |
栗 |
栗が落ちた |
スギ |
風立ちぬ |
153 |
杉 |
杉皮が張りつめられ |
モミ |
風立ちぬ |
157 |
樅 |
どうやら見覚えのあるような気のする一本の樅の木を認め出した。 |
モミ |
風立ちぬ |
158 |
樅 |
その樅の木からギャッと鋭い鳥の啼き声がした。 |
シラカンバ |
風立ちぬ |
161 |
白樺 |
真ん中に一本の白樺のくっきりと立った原へも行って見て、まだその根もとだけ雪の残っている白樺の木に懐しそうに手をかけながら、 |
ニレ |
楡の家 |
8 |
楡 |
そこで本を読んだり編物をしたりしていた楡の木陰に腰掛けに私と同じように腰を下ろしたり、 |
ニレ |
楡の家 |
12 |
楡 |
数本の、大きな楡の木のある |
スギ |
楡の家 |
13 |
杉皮 |
杉皮葺きの山小屋を |
クワ |
楡の家 |
13 |
桑の葉 |
流れのふちで桑の葉などを食べていた山羊の仔も、私たちの姿を見ると人なつこそうに近よってきた。 |
ニレ |
楡の家 |
16 |
楡 |
丁度一本の楡の木の陰になって、向うでは私にお気づきにならないらしかった。 |
ニレ |
楡の家 |
16 |
楡 |
やっと楡の木の下に森さんが現われた。 |
ニレ |
楡の家 |
17 |
楡 |
楡の木ごしに向うの雑木林の上にひらめく無気味なデッサンを、 |
クワ |
楡の家 |
17 |
桑の葉 |
途中で、桑の葉を重たそうに背負ってくる、汚れた顔をした若い娘たちと幾人もすれちがいながら、 |
マツ |
楡の家 |
17 |
まつ林 |
少し手前の松林にかけて |
ニレ |
楡の家 |
17 |
楡 |
が、それは楡の木の葉のしずくする音だった・・・・ |
ニレ |
楡の家 |
28 |
楡 |
ひえびえとした雨があちらこちらに溜たまっている楡の落葉を腐らせ、それを一面に臭わせていた。 |
ニレ |
楡の家 |
29 |
楡 |
そのベンチの上に楡の木の影がうっすらとあたったり、 |
ニレ |
楡の家 |
29 |
楡 |
この頃庭の真んなかの楡の木の下に丸木のベンチを作らせた、 |
マツ |
楡の家 |
31 |
まつ林 |
松林の上に |
ニレ |
楡の家 |
34 |
楡 |
楡の木の下に立っている私にも、お前はまだ少しも気づいていないらしかった。 |
カラマツ |
楡の家 |
40 |
落葉松林 |
山よりの落葉松林は、ときおり林の切れ目から薄赤い穂を出した芒(すすき)の向うに浅間の鮮やかな山肌をのぞかせながら、 |
ニレ |
楡の家 |
55 |
楡 |
私はもうすっかり葉の黄いろくなった楡の木の下のベンチに腰を下ろして、 |
ニレ |
楡の家 |
55 |
楡 |
自分の頭上の真黄いろな楡の木の葉がさらさらと音を立てながら絶えず私の肩のあたりに撒き散らしている細かい日の光をなんて気持がいいんだろうと思っているうちに、 |
ニレ |
楡の家 |
58 |
楡 |
大きな楡の木の下に来ていた。 |
ニレ |
楡の家 |
58 |
楡 |
いまはまだ春先で、その楡の木はすっかり葉を失っていた。 |
ニレ |
楡の家 |
58 |
楡 |
突然私の手にしていた日記をそのままその楡の木の下に埋めることを私に思い立たせた。 |
ニレ |
楡の木 |
34 |
楡 |
誰だろうと思いながら、楡の木の下にちょっと立ち止ったまま見ていると、 |