201 |
木かげ |
木かげ |
木かげに隠れて、誰かがそれを発見するのを待構えていたり、 |
204 |
敷居 |
敷居 |
その内部は、鴨居と敷居との丁度中程に、 |
204 |
鴨居 |
鴨居 |
その内部は、鴨居と敷居との丁度中程に、 |
204 |
行李 |
行李 |
彼はその下段の方に数個の行李を納め、 |
206 |
天井板 |
天井板 |
この天井板の上に、何か生物が、例えば大きな青大将か |
206 |
天井板 |
天井板 |
寝ながら手の届く天井板に、落書きなどしていましたが、 |
206 |
天井板 |
天井板 |
ちょうど頭の上の一枚の天井板が、 |
206 |
天井板 |
天井板 |
天井板を動かす度に、その上で何だかゴロゴロと |
207 |
天井板 |
天井板 |
力まかせにその天井板をはねのけてみました。 |
208 |
梁 |
梁 |
天井を支えるために、梁から無数の細い棒が下っていて、 |
208 |
梁 |
梁 |
その棟木と直角にこれは大蛇の肋骨に当るたくさんの梁が、 |
208 |
棟木 |
棟木 |
縦に長々と横よこたえられた、太い、曲がりくねった、大蛇のような棟木です。 |
208 |
棒 |
細い棒 |
天井を支えるために、梁から無数の細い棒が下っていて、 |
208 |
棟木 |
棟木 |
その棟木と直角にこれは大蛇の肋骨に当るたくさんの梁が、 |
208 |
棟木 |
棟木 |
実際長い棟木でもあったのですが、 |
209 |
棟木 |
棟木 |
彼は泥坊猫の様に足音を盗んで、棟木や梁の下を伝い歩くのです。 |
209 |
梁 |
梁 |
彼は泥坊猫の様に足音を盗んで、棟木や梁の下を伝い歩くのです。 |
210 |
安普請 |
安普請 |
下宿屋の安普請のことですから、天井には到る所に隙間があります。 |
210 |
節穴 |
節穴 |
稀には、節穴さえもあるのです。 |
211 |
木材 |
木材 |
天井裏は、皆荒削の木材ばかりで、 |
215 |
板 |
板 |
それは可なり大きな木の節で、半分以上まわりの板から離れているのですが、 |
215 |
節 |
木の節 |
はがした後の節穴が、杯形に下側が狭くなっていますので、その木の節を元々通りつめてさえおけば、 |
215 |
木 |
木の節 |
はがした後の節穴が、杯形に下側が狭くなっていますので、その木の節を元々通りつめてさえおけば、 |
215 |
節穴 |
節穴 |
やっとつながり、あやうく節穴になるのを免れたものでした。 |
215 |
節 |
木の節 |
それは可なり大きな木の節で、半分以上まわりの板から離れているのですが、 |
215 |
木 |
木の節 |
それは可なり大きな木の節で、半分以上まわりの板から離れているのですが、 |
215 |
梁 |
梁 |
自分の部屋へ帰る為に、梁から梁を伝っていましたが、 |
215 |
梁 |
梁 |
自分の部屋へ帰る為に、梁から梁を伝っていましたが、 |
215 |
節穴 |
節穴 |
はがした後の節穴が、杯形に下側が狭くなっていますので、その木の節を元々通りつめてさえおけば、 |
216 |
節穴 |
節穴 |
これはうまいぐあいだと思いながら、その節穴から下を覗いて見ますと、 |
218 |
節穴 |
節穴 |
その節穴から唾をはけば、丁度遠藤の大きく開いた口の中へ、 |
218 |
節穴 |
節穴 |
まるで誂えでもした様に、節穴の真下の所にあったからです。 |
218 |
節穴 |
節穴 |
それを節穴の上に垂直に垂らし |
218 |
節穴 |
節穴 |
紐と節穴と、遠藤の口とが、全く一点に見えるのです。 |
218 |
節穴 |
節穴 |
つまり節穴から唾を吐けば、必ず彼の口へ落ちるに相違ないことがわったのです。 |
218 |
節穴 |
節穴 |
三郎は、節穴を元の通りに埋めて置いて、立去ろうとしましたが、 |
220 |
行李 |
行李 |
中に積んであった一つの行李の底から、 |
221 |
行李 |
行李 |
見覚えのある行李から、茶色の小瓶を取出しさえすればいいのです。 |
221 |
行李 |
行李 |
遠藤は、始終その行李の底を検べている訳ではないのですから、 |
221 |
節穴 |
節穴 |
「天井の節穴から、毒薬を垂らして、人殺しをする! |
227 |
森閑 |
森閑 |
あたりは森閑と静まり返っています。 |
234 |
あんばい |
あんばい |
このあんばい(鹽梅)なら、まだ何人だって殺せるぞ。 |
234 |
節穴 |
節穴 |
節穴から死体を見つめている自分の姿が、 |
234 |
節穴 |
節穴 |
節穴から薬瓶――その中にはまだ数滴の毒液が残っていたのです― |
239 |
梁 |
梁 |
彼は大急ぎで梁を伝って、自分の部屋へ引返しました。 |
239 |
小楊子 |
小楊子 |
三郎が今、夕飯を済ませて、小楊子を使いながら、 |