12 |
檣 |
三本檣 |
三本檣の大きな漁船が行来している。 |
12 |
木の葉 |
木の葉 |
黄昏の光の中に木の葉の如く飛交う。 |
17 |
ヤマナラシ |
白楊樹 |
正しく列をなし直立している白楊樹(プープリエー)の木の姿と云い、 |
17 |
木 |
木の姿 |
正しく列をなし直立している白楊樹(プープリエー)の木の姿と云い、 |
17 |
木立 |
夏木立 |
野牛が寝ている水のほとりの夏木立と云い |
17 |
木陰 |
木陰 |
自分は緑の木陰に何れも同じ様な |
17 |
木葉 |
木葉 |
繁った木葉の重さに疲れたと云わぬばかり、 |
18 |
木立 |
木立 |
夏の木立が黙然と水の上に枝を垂れている。 |
18 |
枝 |
枝 |
夏の木立が黙然と水の上に枝を垂れている。 |
18 |
木 |
木 |
流れは木の繁った浮洲のような島に幾度か |
18 |
林 |
林 |
林の間に別荘の数多(あまた)立続く、 |
20 |
森 |
森 |
凱旋門、ブーロンユの森は云うに及ばず、 |
21 |
バラ |
白薔薇 |
暖炉の上の花瓶から白薔薇の一輪を抜取って、 |
21 |
白薔薇 |
白薔薇 |
このマダムの白薔薇をも知る事なく、 |
22 |
木立 |
夏木立 |
青い夏木立が紺色になって彼方此方にたっている。 |
23 |
森林 |
森林 |
森林の声なき帷幕(とばり)に名残のきらめきは |
24 |
木立 |
木立 |
平かな麦の野、繁った木立、悠然たる小川 |
24 |
森 |
森 |
夜の中に立つ森の沈黙は淋しからぬ温かい平和を示し、 |
24 |
椰子 |
椰子 |
整列させた椰子の植込も望まれない。 |
26 |
木立 |
木立 |
繁った木立は次第に稀になり、人家は耐え、 |
26 |
ヤマナラシ |
白楊樹 |
仏蘭西特有の高い白楊樹の並木ばかりが、 |
30 |
カエデ |
楓樹 |
青い楓樹(プラターン)の並木が枝を垂れている。 |
30 |
並木 |
並木 |
青い楓樹(プラターン)の並木が枝を垂れている。 |
30 |
枝 |
枝 |
青い楓樹(プラターン)の並木が枝を垂れている。 |
31 |
果樹園 |
果樹園 |
その尽きる処は大方果樹園か牧場にでもなっているらしい |
31 |
並木 |
並木 |
両岸とも並木の緑に縁を取って、 |
31 |
バラ |
薔薇色 |
何とも云えぬ美しい薔薇色の夕照(ゆうばえ)の中に烟(けむ)り渡って、 |
31 |
木立 |
木立 |
家と云い、木立と云い、 |
33 |
並木 |
並木 |
堤の上なる並木の間には已(すで)に瓦斯燈が点(とも)されたが、 |
38 |
森 |
森 |
北欧の森の暗さは神秘を語るであろうが、 |
38 |
樹木 |
樹木 |
噴水や銅像や樹木のある広い四辻に佇むと |
38 |
木 |
木の間 |
家路急ぐ人の影のみ際だって黒く木の間に動き、 |
38 |
樹 |
樹 |
初夜らしい光を放って樹の影をば黄みかけた芝生 |
38 |
木の葉 |
木の葉 |
木の葉が一枚二枚と音もやく散って行くのを、 |
40 |
植木鉢 |
植木鉢 |
角々の料理屋では植木鉢を置いた戸口から |
41 |
木立 |
木立 |
如何にも寂然(しん)として立っている木立の間の瓦斯燈 |
41 |
森 |
森 |
夕烟(ゆうけむり)につつまれた彼方の森の暗さに対して |
41 |
ヤナギ |
柳 |
水際の柳がしきりに落葉する。 |
41 |
落葉 |
落葉 |
水際の柳がしきりに落葉する。 |
42 |
楓樹 |
楓樹 |
雨に濡れた楓樹の落葉狼藉たる河岸通りや、 |
42 |
落葉 |
落葉 |
雨に濡れた楓樹の落葉狼藉たる河岸通りや、 |
44 |
樹木 |
樹木 |
市中の樹木はすっかり落葉して了(しま)って、 |
44 |
落葉 |
落葉 |
市中の樹木はすっかり落葉して了(しま)って、 |
48 |
樹木 |
樹木 |
瘤だらけの痩せた樹木がその間から苦し気に |
49 |
材木 |
材木 |
瓦を焼く製造場と材木の置き場が現れ、 |
49 |
樹木 |
樹木 |
その前の流れには砂利と樹木を積んだ曳船が |
50 |
木 |
木 |
前方は公園になっていて涼しい木の下で |
50 |
古木 |
古木 |
その後ろは古木の蔭に淋しい土塀を廻らして |
50 |
木立 |
木立 |
名残の建物は幾百年の木立の奥ふかく、 |
50 |
ヤマナラシ |
白楊樹 |
白楊樹の並木が限りもなく続き出す。 |
50 |
並木 |
並木 |
白楊樹の並木が限りもなく続き出す。 |
50 |
草木 |
草木 |
夜の来たると共に露に生き返る草木が吐空気の香(かんば)しさに、 |
50 |
大木 |
大木 |
大木の下のテーブルなぞでそのまま晩餐をすます |
50 |
木立 |
木立 |
再び青々とした木立に覆われた浮島が現れる。 |
54 |
木立 |
木立 |
夜の川水の輝きと木立の黒さが、旋律するほど |
55 |
木立 |
木立 |
あたりの暗い木立の間には猶も暗い方へ暗い方へ |
55 |
樹木 |
樹木 |
夜の空を限る山の影、樹木の影、人家の燈火、 |
56 |
木 |
木 |
高い木の台の上に三人の音楽師が |
58 |
木戸銭 |
木戸銭 |
さアさアいらッしゃい木戸銭はたった拾サンチーム。 |
59 |
木戸番 |
木戸番 |
見世物の木戸番は自伝の方へ |
59 |
木戸番 |
木戸番 |
木戸番の傍に座っていた一人の女はそのまま |
59 |
木箱 |
木箱 |
女は足もとに置いた木箱の中から無造作に両手で |
60 |
木箱 |
木箱 |
一ツ一ツ解き取って木箱の中に収め、 |
60 |
木戸番 |
木戸番 |
人を呼んでいる木戸番の方へ進み寄ったが、 |
61 |
ブラタナス |
ブラターン樹 |
河岸(かし)のブラターン樹が頻りに落葉する。 |
61 |
落葉 |
落葉 |
河岸(かし)のブラターン樹が頻りに落葉する。 |
62 |
並木 |
並木 |
道の開けるがままに並木の繁っている大通りへ出る。 |
62 |
木 |
木 |
その傍らの木の下には運転手や車掌が |
62 |
木札 |
木札 |
大縁日ヴォーグ」と書いた広告の木札の下っている事である。 |
64 |
ブラタナス |
ブラタン樹 |
黄い日光は大方落尽したブラタン樹の梢から、 |
64 |
梢 |
梢 |
黄い日光は大方落尽したブラタン樹の梢から、 |
64 |
落葉 |
落葉 |
落葉に響くわが跫音(あしおと)をも忍ばせながら |
73 |
並木 |
並木 |
夏八月の夜は蒼々として並木を渡る風は何とも云えぬ |
74 |
植木鉢 |
植木鉢 |
植木鉢を置いたバルコンには外を見ながら |
77 |
木立 |
木立 |
扉には青い木立の前の泉水に如何なる意味か |
78 |
小桶 |
小桶 |
氷詰めにした小桶の中へ罎(びん)をつけて |
88 |
木立 |
木立 |
冬枯の木立を前にして、 |
91 |
木 |
木 |
停車場を出ると広場の木の間がくれに、 |
91 |
ブラタナス |
ブラターヌの並木 |
両側に植え付けられたブラターヌの並木と金文字を輝下商店とで、 |
91 |
並木 |
ブラターヌの並木 |
両側に植え付けられたブラターヌの並木と金文字を輝下商店とで、 |
94 |
バラ |
薔薇色 |
頬の薔薇色した頭髪(かみのけ)の真黒な重々しく肥った女の、 |
97 |
木造 |
木造 |
船のような形をした大きな木造の寝台の上に |
97 |
バラ |
薔薇 |
飛び離れた床の上に、薔薇の花のように落ちている。 |
98 |
縁 |
縁 |
日本の庭なんぞで夕暮には縁の下からのそのそ |
100 |
無造作 |
無造作 |
髪の毛はどうしてああまで無造作にしているのかと思うほど、 |
100 |
櫛 |
櫛 |
挿した櫛さえ危うく滑り落ちそうに |
103 |
ヤナギ |
柳 |
ローンの大河は岸の柳を根から揺するように |
103 |
根 |
根 |
ローンの大河は岸の柳を根から揺するように |
104 |
葉 |
葉 |
葡萄畠は色づいた葉の次第に枯れそめ、桃、梨、橙子(オランジ)、橄欖(オリーブ)、杏実(アマンド)の果樹園も皆収穫の |
104 |
モモ |
桃 |
葡萄畠は色づいた葉の次第に枯れそめ、桃、梨、橙子(オランジ)、橄欖(オリーブ)、杏実(アマンド)の果樹園も皆収穫の |
104 |
オレンジ |
橙子 |
葡萄畠は色づいた葉の次第に枯れそめ、桃、梨、橙子(オランジ)、橄欖(オリーブ)、杏実(アマンド)の果樹園も皆収穫の |
104 |
オリーブ |
橄欖 |
葡萄畠は色づいた葉の次第に枯れそめ、桃、梨、橙子(オランジ)、橄欖(オリーブ)、杏実(アマンド)の果樹園も皆収穫の |
104 |
アマンド |
杏実 |
葡萄畠は色づいた葉の次第に枯れそめ、桃、梨、橙子(オランジ)、橄欖(オリーブ)、杏実(アマンド)の果樹園も皆収穫の |
104 |
果樹園 |
果樹園 |
葡萄畠は色づいた葉の次第に枯れそめ、桃、梨、橙子(オランジ)、橄欖(オリーブ)、杏実(アマンド)の果樹園も皆収穫の |
104 |
樹木 |
樹木 |
同時に樹木が少なく、乾いて真白くなった |
105 |
ブラタナス |
ブラターヌ |
ブラターヌの並木の下を馬車で大通りへ出る。 |
105 |
並木 |
並木 |
ブラターヌの並木の下を馬車で大通りへ出る。 |
110 |
ブラタナス |
ブラターヌ |
必ず立続くブラターヌの木蔭なる岸の石堤に |
110 |
木蔭 |
木蔭 |
必ず立続くブラターヌの木蔭なる岸の石堤に |
110 |
木 |
木 |
橋の欄干や岸辺の木の間に輝く電橙さえ |
112 |
並木 |
並木 |
冬枯れした並木の淋しい影をば霧で湿った |
112 |
並木 |
並木 |
並木の大通りには左右に分かれて、 |
116 |
木戸番 |
木戸番 |
見物人の外套を預かる木戸番の婆や花売りの |
116 |
樹木 |
樹木 |
人も家も樹木も一斉暗黒の中にもやもやしている。 |
118 |
木靴 |
木靴 |
かたりかたりと木靴の音を響かせて現出たのは |
118 |
木 |
木 |
木で造った靴sabotと云えば、 |
118 |
木靴 |
木靴 |
見える女の木靴(サボ)の音と共に自分の方に |
124 |
並木 |
並木 |
大道の並木の根許(ねもと)や小路の隅々には、 |
141 |
並木 |
並木 |
冬枯れ姿のままなる並木を控えた高い建物の列は |
143 |
木 |
木で鼻をくくった |
当時吾々は二人とも木で鼻をくくったようなアメリカ人の下宿屋、 |
148 |
森 |
森 |
時には城壁を越して田舎の森まで、 |
151 |
樹木 |
樹木 |
右手は立続くシャンゼリーの樹木、 |
156 |
マロニエ |
橡樹 |
立続く橡樹(マロニー)の若芽は見渡すかぎり |
156 |
植木屋 |
植木屋 |
その周囲には早や植木屋が草花の苗を植えている。 |
160 |
若葉 |
若葉 |
若葉あざやかなる公園の木立よりもセーヌ河の |
160 |
木立 |
木立 |
若葉あざやかなる公園の木立よりもセーヌ河の |
160 |
木製 |
木製 |
鼈甲(べっこう)の如く輝ける木製の寝床、 |
166 |
並木 |
並木 |
広い並木の大通りを西の方、右へ登れば凱旋門 |
167 |
並木 |
並木 |
立続く並木は黒い雲の如く、その暗澹たる木立の間からは、 |
167 |
木立 |
木立 |
立続く並木は黒い雲の如く、その暗澹たる木立の間からは、 |
167 |
枯木 |
枯木 |
湿った静かな枯木の色が耐えがたい程悲哀に不快に感じられた。 |
167 |
森 |
ブゥロシュの森 |
ブゥロシュの森に行って見よう。 |
168 |
森 |
ブゥロシュの森 |
その左手には目的のブゥロシュの森が、 |
176 |
木陰 |
木陰 |
電燈の光の蒼く静かな公園の木陰。 |
184 |
森 |
森 |
心持ちは湿った森を炊けて日の照る花園を見たよりも |
190 |
並木道 |
並木道 |
漸くバチニヨルの並木道から、 |
190 |
行李 |
行李 |
蓋の明いた行李の中から、 |
192 |
凭木 |
凭木 |
ロザネットが椅子の凭木(よりき)へ掛けた腕の上に |
194 |
並木 |
並木 |
巴里中の並木は一斉に芽を吹き、 |
194 |
芽 |
芽 |
巴里中の並木は一斉に芽を吹き、 |
194 |
若芽 |
若芽 |
並木の若芽は日一日と伸びて、 |
195 |
若芽 |
若芽 |
並木の若芽は己に伸び尽くして、 |
195 |
マロニエ |
マロニエー |
総のようなマロニエーの白い花が、行き交う馬車 |
197 |
一株 |
一株一株 |
一株一株とこんもりした茂りの列が段々に、 |
197 |
木立 |
木立 |
足の向くままに木立の蔭に這入ると、 |
197 |
若葉 |
若葉 |
夕方の空気の冷たさと若葉の薫り |
197 |
トチ |
橡の木 |
大空は高い橡の木の若葉で隙間なく遮られているが、 |
197 |
木 |
橡の木 |
大空は高い橡の木の若葉で隙間なく遮られているが、 |
197 |
若葉 |
若葉 |
大空は高い橡の木の若葉で隙間なく遮られているが、 |
197 |
灌木 |
灌木 |
低い灌木の茂りは、遠近に従い、 |
198 |
薔薇 |
薔薇 |
ダリヤの紅色、薔薇の装いは、あたりの薄暗いために、 |
198 |
木立 |
木立 |
咲き匂う花壇を超え、木立を隔てて、 |
198 |
木立 |
木立 |
木立の後ろには、いつも静かなガブリエルの通りが見え、 |
198 |
若葉 |
若葉 |
青い若葉の影にかくれて、このあたりには |
199 |
木 |
木 |
三人連れだった木の下を歩いていた燕尾服の男が |
200 |
木陰 |
木陰 |
突然、木陰の料理屋の音楽が響きだした。 |
200 |
木 |
木 |
草も木もなく、黄色に焼けただれた野原を見た。 |
204 |
草木 |
草木土塊( |
吾々を土人や野獣や草木土塊(そうもくどかい)から区別してくれるのだ。 |
205 |
ブラタナス |
プラタアン樹 |
まばらにプラタアン樹が立っていて、 |
205 |
若葉 |
若葉 |
美しい若葉の天幕を拡げているが、 |
206 |
林 |
林 |
新緑の林と田園とが広がっていて、 |
207 |
杖 |
杖 |
手に持つ杖の銀細工が日の光に |
208 |
木 |
木 |
彼はさ稍々(やや)離れた木の下に腰を下ろし、 |
212 |
木蔭 |
木蔭 |
シャンゼリゼーの木蔭なる料理屋に招いて |
213 |
森 |
森 |
リュキザンブルの公園の森に勇ましく囀る夜明の小鳥の声 |
215 |
トチ |
橡の若葉 |
街の両側に植え付けた橡の若葉の緑は何とも云えぬ程鮮やかで、 |
215 |
若葉 |
橡の若葉 |
街の両側に植え付けた橡の若葉の緑は何とも云えぬ程鮮やかで、 |
216 |
木蔭 |
木蔭 |
あの公園の木蔭メデシの噴井(ふんせい)のほとりに、 |
216 |
トチ |
橡 |
列をなした橡の木立の若葉で、こんもりと |
216 |
木立 |
木立 |
列をなした橡の木立の若葉で、こんもりと |
216 |
若葉 |
若葉 |
列をなした橡の木立の若葉で、こんもりと |
216 |
若葉 |
若葉 |
若葉の色は極く薄く軟なところから |
216 |
木 |
木 |
薄明くいろづいた木の下蔭は伽藍(カシドラル)の |
216 |
木立 |
木立 |
木立を超して柵の外の往来には人や車が |
216 |
柵 |
柵 |
木立を超して柵の外の往来には人や車が |
217 |
木蔭 |
木蔭 |
薄明い木蔭の椅子に腰かけ、 |
217 |
木 |
木の根元 |
彼方此方の木の根元で砂掘りの遊びをしている。 |
217 |
根元 |
木の根元 |
彼方此方の木の根元で砂掘りの遊びをしている。 |
218 |
木蔭 |
木蔭 |
この昼過ぎの木蔭を見て尽きぬ思いに耽ったのかと |
218 |
トチ |
橡樹 |
橡樹(マロニエー)の白い花が、散り落ちた上に、 |
218 |
若葉 |
若葉 |
若葉の蔭の人影は一人々々に消え去って、 |
218 |
木立 |
木立 |
木立を超したルュキザンブゥルの建物と、 |
221 |
並木 |
並木 |
並木の大通りはカッフェーの室内も同様に |
222 |
森林 |
森林 |
青草の繁った牧場や森林の景色が見えたが、 |
222 |
木立 |
木立 |
木立の姿は何処となくいかつく、 |
222 |
森 |
森 |
あの刺張(とげは)った森の蔭では若い牧神が |
224 |
青林 |
青林 |
砂漠の中に一帯の青林(せいりん)を見出したような気がした |
225 |
トチ |
橡樹 |
アブニューを蔽う橡樹の若葉の蔭、 |
227 |
樹木 |
樹木 |
街には樹木がなく家屋は高低整わず、いくら位置を |
230 |
樹木 |
樹木 |
樹木は少なく、黄ばんだ草のみ蔽われた山間に |
233 |
樹木 |
樹木 |
ベルサイユ庭苑の一斉に刈込まれた樹木の列を思い出した。 |
235 |
檣 |
檣 |
檣(ほばしら)の上で船頭の歌う歌、 |
236 |
艪 |
艪 |
あれは苫船で艪(ろ)の音を聞きながら |
236 |
マツ |
松 |
遠くに墨絵のような松の岸辺を見る景色 |
241 |
檣 |
檣 |
停泊船の檣や旗竿や綱の類いまで |
243 |
木造 |
木造 |
ペンキ塗の木造の家屋と調和して、 |
243 |
杭 |
杭 |
引き抜いた杭や柱の跡の穴に水がたまり、 |
243 |
柱 |
柱 |
引き抜いた杭や柱の跡の穴に水がたまり、 |
245 |
木 |
木 |
老人が幾人も木で作ったもののように胡座をかいたまま |
245 |
木片 |
木片 |
鼻の上に木片の飾りをつけた女が、 |
252 |
椰子 |
椰子 |
初めて仰ぐ椰子の林や裸体の土蛮、 |
252 |
林 |
林 |
初めて仰ぐ椰子の林や裸体の土蛮、 |
252 |
草木 |
草木 |
驚くべき草木の茂りを目のあたり、 |
252 |
木製 |
木製 |
汽船は古い木製の桟橋に繋がれている。 |
253 |
マツ |
松の瘤 |
松の瘤のように高く張り出して、 |
253 |
瘤 |
松の瘤 |
松の瘤のように高く張り出して、 |
254 |
樹木 |
樹木 |
巴里では樹木一本でも野生のままにはして置かない。 |
254 |
枝 |
枝 |
枝を伐る。高さを揃える。 |
263 |
行李 |
行李 |
変わった形の行李手荷物とを見聞したであろう。 |
265 |
樹 |
樹 |
ジブラルタルの彼方に聳える樹のない禿山を望んで、 |
268 |
マロニエ |
マロニエ |
ああ、われは如何にこのマロニエーを愛せしか。 |
268 |
マロニエ |
マロニエ |
マロニエーの木陰に造られざるはなし。 |
268 |
マロニエ |
マロニエ |
公園、四辻、川岸、到る処にマロニエーと呼びて、 |
269 |
マロニエ |
マロニエ |
ああ、マロニエーよ。わが悲しみ、 |
270 |
スギ |
杉 |
黒き杉の木繁りて冷たき石連りし死の国あり。 |
270 |
ヤナギ |
柳 |
「親しき友よ、われ死なば、柳を植えよ。わが墓に。」 |
270 |
ヤナギ |
柳 |
一本の柳をさえ植えたるを見て、 |
270 |
スギ |
杉 |
繁りし杉の木立に土湿りて、 |
272 |
葉 |
葉 |
鳥は去り、葉は落ちて |
273 |
梢 |
梢 |
小鳥よ。梢青からん時、 |
273 |
カエデ |
楓 |
楓の梢には |
273 |
トチ |
橡 |
淋しき墓地を蔽う橡、 |
279 |
フジ |
藤 |
藤棚に蔽われたる出窓の欄干には、 |
279 |
ブラタナス |
プラタナス |
二本(ふたもと)のプラタアン高く立ちたり |
280 |
ヤナギ |
柳 |
水の中(うち)見よりは柳の大樹生じて、道の上にまで、その長き枝を曳きたり。 |
281 |
木 |
木 |
いとも堅き木のベンチに、 |
291 |
木 |
木陰 |
リュキザンブウル公園の夜の木陰に、 |
297 |
オリーブ |
橄欖 |
橄欖(カンラン)の木の淋しきを見る心地す、 |
298 |
ダイダイ |
ダイダイ |
青きサラドの葉の美しさや。ナポリの橙の香しや。 |
298 |
葉 |
葉 |
青きサラドの葉の美しさや。ナポリの橙の香しや。 |
299 |
寄木 |
寄木 |
磨きたる寄木の床板に映る。 |