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  14. スギ 1箇所
  15. オレンジ 1箇所
  16. アマンド 1箇所

永井荷風の小説「ふらんす物語」に出てくる樹木や木製品

この小説「の初出は1952年、文庫本におけるページ数は292ページ
ページ 元樹種 掲載樹種 掲載言葉
12 三本檣 三本檣の大きな漁船が行来している。
12 木の葉 木の葉 黄昏の光の中に木の葉の如く飛交う。
17 ヤマナラシ 白楊樹 正しく列をなし直立している白楊樹(プープリエー)の木の姿と云い、
17 木の姿 正しく列をなし直立している白楊樹(プープリエー)の木の姿と云い、
17 木立 夏木立 野牛が寝ている水のほとりの夏木立と云い
17 木陰 木陰 自分は緑の木陰に何れも同じ様な
17 木葉 木葉 繁った木葉の重さに疲れたと云わぬばかり、
18 木立 木立 夏の木立が黙然と水の上に枝を垂れている。
18 夏の木立が黙然と水の上に枝を垂れている。
18 流れは木の繁った浮洲のような島に幾度か
18 林の間に別荘の数多(あまた)立続く、
20 凱旋門、ブーロンユの森は云うに及ばず、
21 バラ 白薔薇 暖炉の上の花瓶から白薔薇の一輪を抜取って、
21 白薔薇 白薔薇 このマダムの白薔薇をも知る事なく、
22 木立 夏木立 青い夏木立が紺色になって彼方此方にたっている。
23 森林 森林 森林の声なき帷幕(とばり)に名残のきらめきは
24 木立 木立 平かな麦の野、繁った木立、悠然たる小川
24 夜の中に立つ森の沈黙は淋しからぬ温かい平和を示し、
24 椰子 椰子 整列させた椰子の植込も望まれない。
26 木立 木立 繁った木立は次第に稀になり、人家は耐え、
26 ヤマナラシ 白楊樹 仏蘭西特有の高い白楊樹の並木ばかりが、
30 カエデ 楓樹 青い楓樹(プラターン)の並木が枝を垂れている。
30 並木 並木 青い楓樹(プラターン)の並木が枝を垂れている。
30 青い楓樹(プラターン)の並木が枝を垂れている。
31 果樹園 果樹園 その尽きる処は大方果樹園か牧場にでもなっているらしい
31 並木 並木 両岸とも並木の緑に縁を取って、
31 バラ 薔薇色 何とも云えぬ美しい薔薇色の夕照(ゆうばえ)の中に烟(けむ)り渡って、
31 木立 木立 家と云い、木立と云い、
33 並木 並木 堤の上なる並木の間には已(すで)に瓦斯燈が点(とも)されたが、
38 北欧の森の暗さは神秘を語るであろうが、
38 樹木 樹木 噴水や銅像や樹木のある広い四辻に佇むと
38 木の間 家路急ぐ人の影のみ際だって黒く木の間に動き、
38 初夜らしい光を放って樹の影をば黄みかけた芝生
38 木の葉 木の葉 木の葉が一枚二枚と音もやく散って行くのを、
40 植木鉢 植木鉢 角々の料理屋では植木鉢を置いた戸口から
41 木立 木立 如何にも寂然(しん)として立っている木立の間の瓦斯燈
41 夕烟(ゆうけむり)につつまれた彼方の森の暗さに対して
41 ヤナギ 水際の柳がしきりに落葉する。
41 落葉 落葉 水際の柳がしきりに落葉する。
42 楓樹 楓樹 雨に濡れた楓樹の落葉狼藉たる河岸通りや、
42 落葉 落葉 雨に濡れた楓樹の落葉狼藉たる河岸通りや、
44 樹木 樹木 市中の樹木はすっかり落葉して了(しま)って、
44 落葉 落葉 市中の樹木はすっかり落葉して了(しま)って、
48 樹木 樹木 瘤だらけの痩せた樹木がその間から苦し気に
49 材木 材木 瓦を焼く製造場と材木の置き場が現れ、
49 樹木 樹木 その前の流れには砂利と樹木を積んだ曳船が
50 前方は公園になっていて涼しい木の下で
50 古木 古木 その後ろは古木の蔭に淋しい土塀を廻らして
50 木立 木立 名残の建物は幾百年の木立の奥ふかく、
50 ヤマナラシ 白楊樹 白楊樹の並木が限りもなく続き出す。
50 並木 並木 白楊樹の並木が限りもなく続き出す。
50 草木 草木 夜の来たると共に露に生き返る草木が吐空気の香(かんば)しさに、
50 大木 大木 大木の下のテーブルなぞでそのまま晩餐をすます
50 木立 木立 再び青々とした木立に覆われた浮島が現れる。
54 木立 木立 夜の川水の輝きと木立の黒さが、旋律するほど
55 木立 木立 あたりの暗い木立の間には猶も暗い方へ暗い方へ
55 樹木 樹木 夜の空を限る山の影、樹木の影、人家の燈火、
56 高い木の台の上に三人の音楽師が
58 木戸銭 木戸銭 さアさアいらッしゃい木戸銭はたった拾サンチーム。
59 木戸番 木戸番 見世物の木戸番は自伝の方へ
59 木戸番 木戸番 木戸番の傍に座っていた一人の女はそのまま
59 木箱 木箱 女は足もとに置いた木箱の中から無造作に両手で
60 木箱 木箱 一ツ一ツ解き取って木箱の中に収め、
60 木戸番 木戸番 人を呼んでいる木戸番の方へ進み寄ったが、
61 ブラタナス ブラターン樹 河岸(かし)のブラターン樹が頻りに落葉する。
61 落葉 落葉 河岸(かし)のブラターン樹が頻りに落葉する。
62 並木 並木 道の開けるがままに並木の繁っている大通りへ出る。
62 その傍らの木の下には運転手や車掌が
62 木札 木札 大縁日ヴォーグ」と書いた広告の木札の下っている事である。
64 ブラタナス ブラタン樹 黄い日光は大方落尽したブラタン樹の梢から、
64 黄い日光は大方落尽したブラタン樹の梢から、
64 落葉 落葉 落葉に響くわが跫音(あしおと)をも忍ばせながら
73 並木 並木 夏八月の夜は蒼々として並木を渡る風は何とも云えぬ
74 植木鉢 植木鉢 植木鉢を置いたバルコンには外を見ながら
77 木立 木立 扉には青い木立の前の泉水に如何なる意味か
78 小桶 小桶 氷詰めにした小桶の中へ罎(びん)をつけて
88 木立 木立 冬枯の木立を前にして、
91 停車場を出ると広場の木の間がくれに、
91 ブラタナス ブラターヌの並木 両側に植え付けられたブラターヌの並木と金文字を輝下商店とで、
91 並木 ブラターヌの並木 両側に植え付けられたブラターヌの並木と金文字を輝下商店とで、
94 バラ 薔薇色 頬の薔薇色した頭髪(かみのけ)の真黒な重々しく肥った女の、
97 木造 木造 船のような形をした大きな木造の寝台の上に
97 バラ 薔薇 飛び離れた床の上に、薔薇の花のように落ちている。
98 日本の庭なんぞで夕暮には縁の下からのそのそ
100 無造作 無造作 髪の毛はどうしてああまで無造作にしているのかと思うほど、
100 挿した櫛さえ危うく滑り落ちそうに
103 ヤナギ ローンの大河は岸の柳を根から揺するように
103 ローンの大河は岸の柳を根から揺するように
104 葡萄畠は色づいた葉の次第に枯れそめ、桃、梨、橙子(オランジ)、橄欖(オリーブ)、杏実(アマンド)の果樹園も皆収穫の
104 モモ 葡萄畠は色づいた葉の次第に枯れそめ、桃、梨、橙子(オランジ)、橄欖(オリーブ)、杏実(アマンド)の果樹園も皆収穫の
104 オレンジ 橙子 葡萄畠は色づいた葉の次第に枯れそめ、桃、梨、橙子(オランジ)、橄欖(オリーブ)、杏実(アマンド)の果樹園も皆収穫の
104 オリーブ 橄欖 葡萄畠は色づいた葉の次第に枯れそめ、桃、梨、橙子(オランジ)、橄欖(オリーブ)、杏実(アマンド)の果樹園も皆収穫の
104 アマンド 杏実 葡萄畠は色づいた葉の次第に枯れそめ、桃、梨、橙子(オランジ)、橄欖(オリーブ)、杏実(アマンド)の果樹園も皆収穫の
104 果樹園 果樹園 葡萄畠は色づいた葉の次第に枯れそめ、桃、梨、橙子(オランジ)、橄欖(オリーブ)、杏実(アマンド)の果樹園も皆収穫の
104 樹木 樹木 同時に樹木が少なく、乾いて真白くなった
105 ブラタナス ブラターヌ ブラターヌの並木の下を馬車で大通りへ出る。
105 並木 並木 ブラターヌの並木の下を馬車で大通りへ出る。
110 ブラタナス ブラターヌ 必ず立続くブラターヌの木蔭なる岸の石堤に
110 木蔭 木蔭 必ず立続くブラターヌの木蔭なる岸の石堤に
110 橋の欄干や岸辺の木の間に輝く電橙さえ
112 並木 並木 冬枯れした並木の淋しい影をば霧で湿った
112 並木 並木 並木の大通りには左右に分かれて、
116 木戸番 木戸番 見物人の外套を預かる木戸番の婆や花売りの
116 樹木 樹木 人も家も樹木も一斉暗黒の中にもやもやしている。
118 木靴 木靴 かたりかたりと木靴の音を響かせて現出たのは
118 木で造った靴sabotと云えば、
118 木靴 木靴 見える女の木靴(サボ)の音と共に自分の方に
124 並木 並木 大道の並木の根許(ねもと)や小路の隅々には、
141 並木 並木 冬枯れ姿のままなる並木を控えた高い建物の列は
143 木で鼻をくくった 当時吾々は二人とも木で鼻をくくったようなアメリカ人の下宿屋、
148 時には城壁を越して田舎の森まで、
151 樹木 樹木 右手は立続くシャンゼリーの樹木、
156 マロニエ 橡樹 立続く橡樹(マロニー)の若芽は見渡すかぎり
156 植木屋 植木屋 その周囲には早や植木屋が草花の苗を植えている。
160 若葉 若葉 若葉あざやかなる公園の木立よりもセーヌ河の
160 木立 木立 若葉あざやかなる公園の木立よりもセーヌ河の
160 木製 木製 鼈甲(べっこう)の如く輝ける木製の寝床、
166 並木 並木 広い並木の大通りを西の方、右へ登れば凱旋門
167 並木 並木 立続く並木は黒い雲の如く、その暗澹たる木立の間からは、
167 木立 木立 立続く並木は黒い雲の如く、その暗澹たる木立の間からは、
167 枯木 枯木 湿った静かな枯木の色が耐えがたい程悲哀に不快に感じられた。
167 ブゥロシュの森 ブゥロシュの森に行って見よう。
168 ブゥロシュの森 その左手には目的のブゥロシュの森が、
176 木陰 木陰 電燈の光の蒼く静かな公園の木陰。
184 心持ちは湿った森を炊けて日の照る花園を見たよりも
190 並木道 並木道 漸くバチニヨルの並木道から、
190 行李 行李 蓋の明いた行李の中から、
192 凭木 凭木 ロザネットが椅子の凭木(よりき)へ掛けた腕の上に
194 並木 並木 巴里中の並木は一斉に芽を吹き、
194 巴里中の並木は一斉に芽を吹き、
194 若芽 若芽 並木の若芽は日一日と伸びて、
195 若芽 若芽 並木の若芽は己に伸び尽くして、
195 マロニエ マロニエー 総のようなマロニエーの白い花が、行き交う馬車
197 一株 一株一株 一株一株とこんもりした茂りの列が段々に、
197 木立 木立 足の向くままに木立の蔭に這入ると、
197 若葉 若葉 夕方の空気の冷たさと若葉の薫り
197 トチ 橡の木 大空は高い橡の木の若葉で隙間なく遮られているが、
197 橡の木 大空は高い橡の木の若葉で隙間なく遮られているが、
197 若葉 若葉 大空は高い橡の木の若葉で隙間なく遮られているが、
197 灌木 灌木 低い灌木の茂りは、遠近に従い、
198 薔薇 薔薇 ダリヤの紅色、薔薇の装いは、あたりの薄暗いために、
198 木立 木立 咲き匂う花壇を超え、木立を隔てて、
198 木立 木立 木立の後ろには、いつも静かなガブリエルの通りが見え、
198 若葉 若葉 青い若葉の影にかくれて、このあたりには
199 三人連れだった木の下を歩いていた燕尾服の男が
200 木陰 木陰 突然、木陰の料理屋の音楽が響きだした。
200 草も木もなく、黄色に焼けただれた野原を見た。
204 草木 草木土塊( 吾々を土人や野獣や草木土塊(そうもくどかい)から区別してくれるのだ。
205 ブラタナス プラタアン樹 まばらにプラタアン樹が立っていて、
205 若葉 若葉 美しい若葉の天幕を拡げているが、
206 新緑の林と田園とが広がっていて、
207 手に持つ杖の銀細工が日の光に
208 彼はさ稍々(やや)離れた木の下に腰を下ろし、
212 木蔭 木蔭 シャンゼリゼーの木蔭なる料理屋に招いて
213 リュキザンブルの公園の森に勇ましく囀る夜明の小鳥の声
215 トチ 橡の若葉 街の両側に植え付けた橡の若葉の緑は何とも云えぬ程鮮やかで、
215 若葉 橡の若葉 街の両側に植え付けた橡の若葉の緑は何とも云えぬ程鮮やかで、
216 木蔭 木蔭 あの公園の木蔭メデシの噴井(ふんせい)のほとりに、
216 トチ 列をなした橡の木立の若葉で、こんもりと
216 木立 木立 列をなした橡の木立の若葉で、こんもりと
216 若葉 若葉 列をなした橡の木立の若葉で、こんもりと
216 若葉 若葉 若葉の色は極く薄く軟なところから
216 薄明くいろづいた木の下蔭は伽藍(カシドラル)の
216 木立 木立 木立を超して柵の外の往来には人や車が
216 木立を超して柵の外の往来には人や車が
217 木蔭 木蔭 薄明い木蔭の椅子に腰かけ、
217 木の根元 彼方此方の木の根元で砂掘りの遊びをしている。
217 根元 木の根元 彼方此方の木の根元で砂掘りの遊びをしている。
218 木蔭 木蔭 この昼過ぎの木蔭を見て尽きぬ思いに耽ったのかと
218 トチ 橡樹 橡樹(マロニエー)の白い花が、散り落ちた上に、
218 若葉 若葉 若葉の蔭の人影は一人々々に消え去って、
218 木立 木立 木立を超したルュキザンブゥルの建物と、
221 並木 並木 並木の大通りはカッフェーの室内も同様に
222 森林 森林 青草の繁った牧場や森林の景色が見えたが、
222 木立 木立 木立の姿は何処となくいかつく、
222 あの刺張(とげは)った森の蔭では若い牧神が
224 青林 青林 砂漠の中に一帯の青林(せいりん)を見出したような気がした
225 トチ 橡樹 アブニューを蔽う橡樹の若葉の蔭、
227 樹木 樹木 街には樹木がなく家屋は高低整わず、いくら位置を
230 樹木 樹木 樹木は少なく、黄ばんだ草のみ蔽われた山間に
233 樹木 樹木 ベルサイユ庭苑の一斉に刈込まれた樹木の列を思い出した。
235 檣(ほばしら)の上で船頭の歌う歌、
236 あれは苫船で艪(ろ)の音を聞きながら
236 マツ 遠くに墨絵のような松の岸辺を見る景色
241 停泊船の檣や旗竿や綱の類いまで
243 木造 木造 ペンキ塗の木造の家屋と調和して、
243 引き抜いた杭や柱の跡の穴に水がたまり、
243 引き抜いた杭や柱の跡の穴に水がたまり、
245 老人が幾人も木で作ったもののように胡座をかいたまま
245 木片 木片 鼻の上に木片の飾りをつけた女が、
252 椰子 椰子 初めて仰ぐ椰子の林や裸体の土蛮、
252 初めて仰ぐ椰子の林や裸体の土蛮、
252 草木 草木 驚くべき草木の茂りを目のあたり、
252 木製 木製 汽船は古い木製の桟橋に繋がれている。
253 マツ 松の瘤 松の瘤のように高く張り出して、
253 松の瘤 松の瘤のように高く張り出して、
254 樹木 樹木 巴里では樹木一本でも野生のままにはして置かない。
254 枝を伐る。高さを揃える。
263 行李 行李 変わった形の行李手荷物とを見聞したであろう。
265 ジブラルタルの彼方に聳える樹のない禿山を望んで、
268 マロニエ マロニエ ああ、われは如何にこのマロニエーを愛せしか。
268 マロニエ マロニエ マロニエーの木陰に造られざるはなし。
268 マロニエ マロニエ 公園、四辻、川岸、到る処にマロニエーと呼びて、
269 マロニエ マロニエ ああ、マロニエーよ。わが悲しみ、
270 スギ 黒き杉の木繁りて冷たき石連りし死の国あり。
270 ヤナギ 「親しき友よ、われ死なば、柳を植えよ。わが墓に。」
270 ヤナギ 一本の柳をさえ植えたるを見て、
270 スギ 繁りし杉の木立に土湿りて、
272 鳥は去り、葉は落ちて
273 小鳥よ。梢青からん時、
273 カエデ 楓の梢には 
273 トチ 淋しき墓地を蔽う橡、
279 フジ 藤棚に蔽われたる出窓の欄干には、
279 ブラタナス プラタナス 二本(ふたもと)のプラタアン高く立ちたり
280 ヤナギ 水の中(うち)見よりは柳の大樹生じて、道の上にまで、その長き枝を曳きたり。
281 いとも堅き木のベンチに、
291 木陰 リュキザンブウル公園の夜の木陰に、
297 オリーブ 橄欖 橄欖(カンラン)の木の淋しきを見る心地す、
298 ダイダイ ダイダイ 青きサラドの葉の美しさや。ナポリの橙の香しや。
298 青きサラドの葉の美しさや。ナポリの橙の香しや。
299 寄木 寄木 磨きたる寄木の床板に映る。
  1. ぼく東綺譚
  2. ふらんす物語
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