8 |
木目 |
木目 |
板の木目も判らぬ程黒い |
8 |
シイ |
椎 |
屋敷の西側に一丈五六尺も廻るような椎の杭が四五本重なり |
8 |
欄間 |
欄間 |
簡単な欄間もあり |
8 |
天井板 |
天井板 |
天井板がまるで |
8 |
建チ |
建ち |
それでも建ちは割合に高くて、簡単な欄間もあり銅の釘隠しなども打ってある。 |
8 |
古家 |
古家 |
此戦国時代の遺物的古家を |
8 |
障子 |
障子 |
手摺窓の障子を明けて |
8 |
木 |
木 |
何の木か見別けがつかぬ位 |
8 |
シイ |
椎 |
柱が残らず椎の木だ |
8 |
シイ |
椎 |
此椎森のために |
8 |
森 |
忌森 |
村一番の忌森で村じゅうから |
8 |
木 |
木 |
勿論一寸見たのでは木か金かも知れないほど |
9 |
シイ |
椎 |
椎の枝が青空を遮って |
13 |
紫苑? |
紫苑? |
そんなら紫苑(しおん)(鬼の醜草)、でも切ってくれよ |
14 |
シイ |
椎 |
椎森の下から一重の藪を |
15 |
森 |
森 |
東京の上野の森だと云うのも |
20 |
棉 |
棉 |
山畑の棉を採ってくる |
22 |
イチョウ |
銀杏 |
降口の大きな銀杏の樹の根で民子の |
22 |
イチョウ |
銀杏 |
昨日の雨で洗い流した赤土の上に、二葉三葉銀杏の葉の落ちる |
23 |
イチョウ |
銀杏 |
このまア銀杏の葉の綺麗なこと |
23 |
棉 |
棉 |
今日は大いそぎで棉を採り片付け |
23 |
イチョウ |
銀杏 |
持ってると銀杏の葉も殊に綺麗に見える |
27 |
キリ |
桐 |
真中程に桐の樹が二本繁っている |
27 |
マツ |
まつ林 |
青ぎった空に翠の松林百舌も |
27 |
葉 |
葉 |
葉が落ちかけて |
27 |
棉 |
棉 |
棉の綺麗にえんでるのを |
27 |
棉 |
棉 |
白くなっている其棉に朝日がさしていると |
27 |
棉 |
棉 |
思うほど棉はえんでいる |
27 |
棉 |
棉 |
棉は末にはなっているが |
27 |
林 |
林 |
三方林で囲まれ |
27 |
山林 |
山林 |
高台は皆山林で其間の柵が |
27 |
山林 |
山林 |
八反と山林が二町ほど |
27 |
枝 |
枝 |
弁当包みを枝へ釣る |
28 |
イチョウ |
銀杏 |
先に出て銀杏の下で民さんを |
29 |
棉 |
棉 |
御夫婦で棉採りかな |
29 |
キリ |
桐 |
桐の蔭に戻る |
30 |
エビヅル |
えびづる |
帰りに「えびづる」や |
30 |
棉 |
棉 |
弁当は棉の中へ隠し |
30 |
樹 |
樹の根 |
笹原を押分けの樹の根につかまり |
31 |
ブドウ |
ぶどう |
あらア野葡萄があった |
33 |
キリ |
桐 |
桐の葉に包んで置いた竜胆の花を手に採って |
34 |
マツ |
松 |
日は早く松の梢をかぎりかけた |
34 |
梢 |
梢 |
松の梢をかぎりかけた |
34 |
棉 |
棉 |
棉もぎにかかる |
35 |
木 |
木 |
木の間から影をさして |
35 |
マツ |
松 |
道端の松の切株に二人は |
35 |
木 |
木 |
七八間の所は木の蔭で薄暗いが |
36 |
イチョウ |
銀杏 |
降りて銀杏の木が見えた時に |
41 |
イチョウ |
銀杏 |
髪はさっぱりとした銀杏返しに薄く化粧をしている |
43 |
妻戸 |
妻戸 |
二人は妻戸一枚を忍んで |
43 |
葉 |
落葉 |
落葉をはきに |
49 |
木 |
木の葉 |
木の葉のそよぐにも溜息を |
51 |
カキ |
柿 |
柿の木へ掛けたのを民子に |
51 |
カキ |
柿 |
僕が登って柿を六個許りとる |
52 |
棉 |
棉 |
茄子畑の事や棉畑の事や |
59 |
マキ |
まき屏 |
柿の木の下から背戸へ抜け槇屏の裏門を出ると松林である |
59 |
ソヨゴ |
ソヨゴ |
墓地は冬青四五本を中心として |
59 |
森 |
森 |
松林の片隅に雑木の森があって |
59 |
マキ |
まき |
槇屏の裏門を出ると |
59 |
雑木 |
雑木 |
其先の松林の片隅に雑木の森があって数多の |
59 |
マツ |
まつ林 |
柿の木の下から背戸へ抜け槇屏の裏門を出ると松林である |
59 |
背戸 |
背戸 |
柿の木の下から背戸へ抜け槇屏の裏門を出ると松林である |
59 |
カキ |
柿 |
柿の木の下から背戸へ抜け槇屏の裏門を出ると松林である |
59 |
マツ |
まつ林 |
松林の片隅に雑木の森があって |
59 |
モモ |
桃畑 |
桃畑梨畑の間をゆくと |