角力花見等都て遊楽踊リ等にも出候事人
心近年時節柄ニ付何時変乱も難計と考
一日も領食遊楽杯と申唱自然と右の悪
弊ヲ生し申候御公辺よりハ諸色高直の御制
度も相緩ミ候付てハ近頃市中諸国御家
中御人数屯所と申唱博奕百五十
ヶ所も出来日々大 口論等有之
十人或ハ廿人徒党を結ひ竹鎗又ハ棒ニて
打合其近辺折々動キ立迷惑仕候事ニ
御座候実ニ人気悪敷是非もなき世と相成り
申候何卒平穏奉祈願外無之事ニ候御地ハ
定て御安静の事と奉察し浦山敷事ニ御
座候尚御多事家の事ニ付新聞等も被為在候
ハハ御洩らし被下候やう奉伏願上候 以上
四月廿三日
尚々長々御在城中ニ付御供の方々徒然の餘リ
多分花街通ひ沢山ニ御座候其外遊所歩行
武士のミにて群集いたし候先月廿七日比御徒
目附某人刃傷有之候壱人即死壱人深手
殺害人切腹被仰付候 東町奉行所井上備後