金位にて国中通財出来候よし隣国よりも此
純金を好ミよし人心ハいよいよ服候と申事也
国中六十ケ所の砦出来千人或ハ二千
三千是ハ藩士ニては無之正気の百姓
町人相集候事よし主将領ハ浪士の傑
然たる者のよし芸人も此一事甚敷応
接の為長へ入込候芸士も萩よりハ十里
の外?ならで不入候よし
幕府の御方々ハ諸向芸へ御委任と申
事ニて御構無之との御事
此方様より御出帳の御方々も旧冬広嶋より
可部とか申曲里餘川上へ引移り候後は
一度も廣島へ御出ハ無之只七里の者折々
往来仕候此事の成行如何候更々承
知無之本藩歴々の士へ安家の在夫ニ同
断位の事安家も尤御存じ無之由正月
二月?ハ今日明日ニも御陣払御帰国は
一統相祝候処三月ニ至も更に此風聞
不仕候様ニ相成秋までも在陣の様子不
相分と申事相成尤戦伐等の御様子ハ