花火の季節 12月15日
プアサ(断食)の間、路上には花火屋が出回る。夜中になると、どこかでヒュ~~~~と打ち上げ花火やら線こう花火を楽しんでいる。ちょうどプアサの時期、日本のお盆みたいな感じ。昼間はたこあげが日ごろよりもさかんに行われている。そして、あっちこっちの電線に空まで挙げてもらえなかったたこがダラリと下がる。そんな遊びを子どもたちはしたい。きっと日ごろよいもしたいにちがいない。夜、プアサに入ってからドッと増えたのが、食事時、家庭をめぐる子どもたち。しかも、団体である。
「施しをください。」と言っては各家庭を6時半か9時ごろまで回る。くれないと、さらに声を張り上げて、家の前でねばる。なんどかお金を渡した。すると、
「あそこの外国人はくれるわ。」と情報がいったのか、すごい数の子どもたちの手・手・手・・・
これではゆっくり食事も気が進まない。
近所のおばさんに「あの子たちは、そのお金で花火するんだから、お金あげなくていいわよ。」と注意された。家の前で叫ばれると、前の家もうるさいのだ。そう言うだけ、子どもたちの顔にそれほど悲壮感は無い。ときどき、歌いながら、
「施しくだちゃ~~いまし。」みたいにふざけている。そして、げらげら笑っている。そんな声を聞く方がまだいい。お前、あそこの道行って来い!ってな感じだろうか?
それでも、花火一本を求める子どもたちと、毎日ように花火ができる子どもたち。そしてその日の気分で施しをあげたり、あげなかったりする自分。子ども集団が来ると戸を閉める家。この差は何なんだろう?
いろんな気分になったプアサだった。本日15日プアサがあける。イスラム教のお正月レバランがやってくる。日本よりちょっと早めに1年がまた始まる。