最も感動した大樹のうちのひとつ。
周辺はのどかというよりもだだっぴろいという表現の田園風景で、見通しが良く遠くからでもすぐに
それとわかる。2キロぐらい手前で場所が確認できる巨樹もいままでにあまりない。
昔は当地は、式内大木神社であったとのこと、きっと明治の神社統合令で廃止になったと思われる。
付近に樹木はまったくなく、これだけで、たった1本というのも珍しい。
北海道上川郡比布町の
駒止めのならのように、昔この樹近は開拓されずに神社としてのこり、その後も
地域の人々によって手厚く保護されたのであろう。現在は鈴鹿市が管理している。
樹高23mとあるが実際は30m以上あるように見える。枝張り東西32m南北34mある。一度見たら忘れ
なれない樹形だ。それにしてもよく残ったものと思う。おそらく神社のご神木として、用材としては
伐採されずにすんだ事や、この樹がもつねばり強さのため、台風等にも負けなかったのだろう。
これから、台風の度にこの楠がだいじようぶだろうかと心配する自分が想像される。
たぶんこれからも何度も訪れることになると思う。おすすめの巨樹だ。
書籍では「巨樹の顔」、「巨樹を見に行く」、「巨樹名木探訪全国674本」、「みえの樹木百選」、
「百木巡礼」などに詳しく記されている。