v11.0
- ID:
- 33494
- 年:
- 2015
- 月日:
- 0715
- 見出し:
- 太陽熱で木材乾燥 有田川に低コスト施設
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.yomiuri.co.jp/local/wakayama/news/20150714-OYTNT50344.html
- 写真:
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- 記事
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県や有田川町などは、ミカンやイチゴ栽培に使われる農業用ビニールハウスのシートを二重張りにした木材乾燥施設を有田川町清水の有田川木材協同組合清水木材加工所に設置し、14日、製材業者らを招いて見学会を開いた。
太陽熱を利用した簡易で低コストの木材乾燥施設として企画された。
施設は間口約6メートル、奥行き約5メートル、高さ約5メートル。
5月中旬から組み立てに着手し、6月末に完成した。
湿度を下げるための除湿機や、ファンも備え付けられている。
設置にかかった費用は約150万円。
年間で木造住宅6~7軒に当たる約100立方メートルの木材の乾燥ができる。
ボイラーなどを使う加熱式の乾燥施設だと数千万円の設置費用がかかり、それに比べ経済的だ
県によると、2014年度に県内では約16万立方メートルのスギ、ヒノキが伐採され、このうち有田川町を中心とした地域が約1万立方メートルを占める。
同町のシェアは多くないが、ミカンなどの農業が盛んで、既存のビニールハウスの有効利用法として、県林業試験場(上富田町)が研究を進めてきた。
今回の施設で、天然乾燥後のスギ板材を約2週間保管すれば、床や壁の内装材として使えるまで含水率を下げられる見込みだという。
この日の見学会には約40人の関係者が出席。
同試験場の中尾俊二場長は「太陽を熱源にし、低コストで乾燥させることができる施設だ。
簡易に設置できるので、それぞれ検討して下さい」などとあいさつした。
見学に訪れた有田川町の製材業の坂中由明さん(56)は「日頃、山間部で仕事をしており、木材を乾燥させるのに特に冬場は苦戦している。
組み立ても簡単そうで魅力的な施設だ」と話していた
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