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ID:
32761
年:
2015
月日:
0325
見出し:
ヒット商品の誕生STORY - 挑戦者に学ぶ開発のヒント 大阪木材仲買会館も
新聞名:
マイナビニュース
元UR(アドレス):
http://news.mynavi.jp/ad/2015/technology/monozukuri/protolabs_story11/
写真:
【写真】
記事
世の中にはさまざまな商品が溢れているが、その中でヒット商品となるものは一握り。
その成功の裏側には、工夫と改善を繰り返している技術者たちの姿がある。
これは、ITを使った試作と小ロット生産で全国の開発者の支援を行うプロトラブズ協賛のもと、日本のものづくりのリーディングカンパニーを取材し、 製品開発を成功へと導いた「発見」とは何だったのかを探っていく連載である 第11回目は、竹中工務店が開発した耐火集成木材「燃エンウッド®」だ 優れた耐火性と木の質感を両立 日本人にとって、木造建築には特別な思いがあるのではないだろうか。
国宝となっている歴史的な大規模建築物は、そのほとんどが木造建築である。
しかし現在では、都市部を中心に鉄骨・RC造のビルが多くをしめる。
そうしたなか、竹中工務店が開発した「燃エンウッド」は、木材の弱点である火災に対する 耐火性能を確保。
木造化した耐火"木造ビル"の建設を実現し、都市の建築物に木のぬくもりや安らぎを取り戻したのである。 燃エンウッドは公的な性能評価機関で耐火性能試験を実施し、建築基準法で規定される1時間の耐火性能をもつ構造部材として国土交通大臣認定を取得している。
なぜ、木材でありながらこれだけの耐火性を備えているのだろうか──。
その秘密は、独特の3層構造にある。
燃エンウッドは、純木の「荷重支 持部」、モルタルと木で構成された「燃え止まり層」、純木の「燃え代層」の3層で構成されており、柱・梁など構造部材として用いながら、火災が発生した場合には最外層の「燃え代層」が断熱性能の高い炭化層となって内部の燃焼進行を抑制する。
「燃え止まり層」では、モルタルとカラマツを交互に配置し、モ ルタルで熱を吸収しながら燃焼を停止させ、部材の中心部にある「荷重支持部」を火災から保護するのである。 柱の断面図による「燃エンウッド」構造例 こうした竹中工務店が独自に開発した技術によって、木材が表出した大規模木造建築を国内で初めて実現したのだ。
2013年には、燃エンウッドを実用化したオフィスビル「大阪木材仲買会館」と、170本の燃エンウッドを使った耐火木造商業施設「サウスウッド」(横浜市港北ニュータウン)が完成した。
建築業界に 与えたインパクトも強く、学術・技術・芸術などの進歩に寄与する優れた業績に贈られる「日本建築学会賞(技術)」をはじめ、数々の賞にも輝いている。
現在、ショールームや教育施設、医療施設など、燃エンウッドを用いた建築物は全国各地に広がりつつある。 「燃エンウッド®」を活用した「大阪木材仲買会館」 燃え止まり型へのこだわりの理由 株式会社 竹中工務店 先進構造エンジニアリング本部 特殊架構グループ長 五十嵐信哉氏 株式会社 竹中工務店 技術研究所 構造部 防火グループ 主任研究員 大橋宏和氏 竹中工務店が耐火性の高い木材を開発するに至った最初のきっかけは、2000年の建築基準法改正だった。
これにより「耐火性能を確保した建築物であれば木造建築の建設が可能」となり、大規模木造建築の可能性が広がったのだ。
合わせて、循環型社会に向けて木を積極的に使おうという社会の流れも 開発を後押しした。
人工林は植樹後50年を超えるとCO2の吸収量が低下してしまうが、国内の山林では戦後植えられた古い木々が大量に余ってしまっている。
国も2010年に「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」を成立するなど、木造建築の普及に力を入れるようになったのだ 2001年に開発がスタートし、2003年には火災に強い高層木造建築をテーマとした日本建築学会のコンペで、「燃え止まり型」のアイディアが入選する。
実は耐火木造建築を可能とする木材には、燃え止まり型のほかにも、「被覆型」や「鋼材内蔵型」といったものがある。
しかし前者は周囲を耐火被覆で覆ってし まうため木が見えず、また後者の場合はあくまでも構造材は鉄である。 竹中工務店 先進構造エンジニアリング本部 特殊架構グループ長、五十嵐信哉氏は、「木材の美しさと強さを両立する純粋な木の構造部材の実現を目指すわれわれにとって、被覆型や鋼材内蔵型は最初から選択外でした」と語る。 2006年、高比重木材を用いた耐火集成木材の開発に成功し、初めて国土交通大臣認定を取得。
だがその後、高比重木材の入手が難しくなったため、今度は安価なモルタルとスギを組み合わせたものを開発して同認定を取得した。
そうして2011年になり、先の大規模木造建築の話が持ち上がったことから、 大きな空間がつくりにくいスギではなく強度の強いカラマツを使った燃エンウッドの開発に着手することとなったのである。 建物全体で十分な耐火性を確認 株式会社 竹中工務店 先進構造エンジニアリング本部 特殊架構グループ 宮崎賢一氏 株式会社 竹中工務店 技術研究所 構造部 防火グループ 研究員 永盛洋樹氏 それまでは研究所内で進められていた耐火集成木材の開発だったが、今度のプロジェクトでは、先進構造エンジニアリング本部がプロジェクトの推進役を担い、技術研究所が技術面でバックアップするという全社体制がとられた。 燃エンウッドにおける技術的解決策の肝は、厚さ25mmのモルタルのピースをカラマツ集成材の間に挟み込んでいる点にある。
燃え代層が燃焼しても燃え止まり層でモルタルが熱を吸収することで、荷重支持部には伝えないという構造だ。
この燃え止まり層でのモルタルとカラマツの割合の最適値を見つけるま でが、試行錯誤の連続であった。
試作品が完成すると、社内の耐火炉で建物火災を想定した1000度近い高温で燃焼実験を行うのだが、中心の荷重支持部まで燃えてしまったり、荷重支持部は残っても建物を支える強度が失われていたりと失敗を何度も繰り返したのである。 竹中工務店 技術研究所 構造部 防火グループ 主任研究員、大橋宏和氏は振り返る。
「モルタルとカラマツの割合を変えたり、鉄を組み合わせたり、燃え代層の厚さを変えたりしながら数えきれないほど実験に挑みました。
耐火炉を開ける時はいつもドキドキしていましたね」 fff:
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