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- ID:
- 32758
- 年:
- 2015
- 月日:
- 0319
- 見出し:
- 上峰町が八藤丘陵買収 太古木の発掘、保全に
- 新聞名:
- 佐賀新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/168195
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
1ヘクタール7000万円
三養基郡上峰町は、国天然記念物で約9万年前の太古木が埋まる八藤(やとう)丘陵一帯の私有地約1ヘクタールを2年間かけて約7千万円で買収する。
現在は地権者から借りているため、発掘作業や保護事業をするには地権者の了解を取る必要があった。
町有化により事務手続きが減り、迅速化も
図られるとしている。
現在は地権者6人に年間約170万円の借地料を支払っている。
地権者と合意し、2015、16年度で買い取ることを決めた。
初年度分の予算3590万円を定例議会に諮っており、20日に可決される見通し。
上峰町堤の八藤丘陵一帯は田んぼで、町道整備時の買収価格を基に算定した。
八藤丘陵は約9万年前、九州一円を襲った「阿蘇4火砕流」でなぎ倒された埋没林や地層。
1993年、ほ場整備の工事中、マツ科トウヒ属の巨木(長さ22メートル、直径1・5メートル)など多数の倒木群が出土した。
04年に国天然記念物に指定されている。
09、10年に保存状態を確認するため掘り起こした際、水位の低下で水に漬かっていない部分があることが判明した。
近隣のほ場整備の影響で地下水の流れが変わったことが原因と分かり、太古木周辺に水が流れやすくする暫定措置を取った。
町有化後は周辺の溝の埋め戻しなど抜本的な対策を検討している。
武広勇平町長は「町有化で保全が一歩進む。
今後のあり方については文化財保護の専門家と協議しながら検討していきたい」と話す。
展示館建設や緑地公園、木材チップの加工工場設置など多様な視点で活用法を模索していくという
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