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- ID:
- 32090
- 年:
- 2014
- 月日:
- 1223
- 見出し:
- 仏像が伝えるみちのくの温もり
- 新聞名:
- wedge
- 元UR(アドレス):
- http://wedge.ismedia.jp/articles/-/4541
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
一木造(いちぼくづくり)など力強い造形や、素地の木の温もりが印象的なみちのくの仏像。
このたび東北6県から国宝1件、重要文化財8件を含む20体余りの仏像が東京国立博物館の展覧会に出展される。
見どころのひとつが、「東北の三大薬師」といわれる岩手・黒石寺(こくせきじ)、福島・勝常寺(しょうじ
ょうじ)、宮城・双林寺(そうりんじ)の薬師如来像だ。
黒石寺の「薬師如来坐像(やくしにょらいざぞう)」(重文)は、像内に貞観(じょうがん)4年(862)の墨書銘がある最古の木彫仏。
その7年後に東北で発生した貞観地震を体験した像としても知られる。
また、ケヤキの巨木で造られた勝常寺の「薬師如来坐像
および両脇侍立像(りょうきょうじりゅうぞう)」(国宝)は、東京では15年ぶりの公開だ。
東北の三大薬師が一堂に会するのは、今回が初めての貴重な機会となる。
このほかにも、躍動感あふれる造形で知られる山形・本山慈恩寺(ほんざんじおんじ)の「十二神将立像(じゅうにしんしょうりゅうぞう)(丑神(ちゅうしん)・寅神(いんしん)・卯神(ぼうしん)・酉神(ゆうしん))」(重文)や、高さが2.9メートルある宮城・給分浜(きゅうぶんはま)観音堂の「十一面観音菩薩立像」(
重文)、それに円空初期の作品である青森・常楽寺(じょうらくじ)の「釈迦如来立像」など、東北各県を代表する仏像が勢ぞろいする。
東京国立博物館は東日本大震災で被災した文化財の再生に取り組んでおり、今回の展覧会の収益の一部は被災文化財の修復に役立てられる
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